Comfy-Org、ローカル環境対応の「Comfy MCP」を公開!AIエージェントからローカルComfyUIを直接操作可能に

CGソフト

2026年8月19日(現地時間)- Comfy-Orgは、ユーザーのローカル環境で動作するComfyUIと各種AIエージェントを直接接続し、ワークフローの自動構築や実行を行える公式MCPサーバー「Comfy MCP」のローカル対応版を発表し、そのリポジトリをオープンソースとして公開しました。

今回のリリースにより、Claude Code、Claude Desktop、Cursor、Codexなど、MCP(Model Context Protocol)に対応した各種AIクライアントから、手元のPCに導入されているローカルComfyUIを操作できるようになります。今年6月に公開されたCloud MCPに続き、コミュニティから最も要望の多かった機能です。

Comfy MCPとは — クラウドとローカルを1つの環境へ統合

新しくアップデートされたComfy MCPは、クラウド環境とローカル環境を統合して管理できる設計になりました。

従来のCloud MCPが備えていた機能(自然言語によるワークフローの構築・編集・実行、モデルやノード、テンプレートの検索、ワークフローの保存と再利用など)はそのまま維持されています。

ローカル接続が追加されたことで、単一のAIエージェントが「ユーザーのローカルPCの処理能力」と「クラウドのリソース」の双方を把握できるようになります。タスクの規模やローカルGPUの空き状況に応じて、どちらの環境で処理を実行すべきかをAIエージェントが判断して自動割り当てすることも可能です。

ComfyUI MCP Server Now Runs Locally — Connect Claude, Cursor & Codex

ローカル接続でAIエージェントができること

ローカル版Comfy MCPを接続すると、AIエージェントはローカルマシン上のリソースや設定を以下のように読み取り、最適なアシストを行ってくれます。

  • GPUスペックの検証: マシンに搭載されているGPUの性能やVRAM容量を確認し、指定されたモデルがローカルで正常に動作するかをダウンロード前に事前判定します。VRAM不足による実行エラーや不必要なダウンロード時間を防ぎます。
  • 環境構築・起動の自動化: モデルファイルの配置、ComfyUIインスタンスの起動管理、ワークフロー実行までの準備作業をエージェントが代行します。複雑な設定作業を意識することなく、指示を入力するだけで制作を開始できます。
  • 導入済みノードおよびモデルの読み込み: ユーザーが独自に導入したカスタムノードを含め、インストール済みのノード群やディスク上のモデルファイルを完全に取得・把握します。手元の環境に存在する既存リソースを最大限に活かしたワークフローが自動生成されます。

提供される主なツール

これらの動作は、MCPサーバーがAIエージェントへ提供する「ツール」として実装されています。

内部的には comfy-cli の各コマンド(--where local 付与)が呼び出されます。

ツール名主な機能・用途
server_info()ローカルComfyUIの起動状態、接続先、使用中のワークスペースを確認(作業開始時に最初に呼び出されます)。
run_workflow(workflow_path, wait=True)指定されたワークフローJSONを実行。wait=False にすると非同期で送信され、prompt_id を返します。
job_status / wait_for_job / watch_job送信されたジョブの実行ステータス確認、待機、ストリーミング監視を行います。
fetch_outputs(prompt_id, out_dir)完了したジョブの出力ファイル(画像・動画等)を指定のローカルディレクトリにコピーします。
launch_comfyui / stop_comfyuiローカルのComfyUIインスタンスを起動または停止します。
search_templates / fetch_template組み込みのテンプレートを検索し、実行可能なワークフローJSONとして書き出します。
search_nodes / get_node / list_nodes現在動作中のComfyUI環境から、カスタムノードを含む全ノードクラスの情報を検索・検査します。
search_modelsローカルディスク上に設置されているモデルファイルをリストアップ・検索します。
validate_workflow重い生成処理を実行する前に、ワークフローの構造やノードの整合性を事前にチェックします。

実践的な活用例

MiniMax H3等のオープンウェイト動画生成モデルの自動設定

「MiniMax H3」をはじめとする高性能動画生成モデルは注目を集めていますが、カードスペックに応じたモデルバージョンの選択、重みファイルの配置、対応ノードの準備など、手動設定のハードルが存在します。

Comfy MCPを利用すると、以下のような1回の対話だけで設定から生成までを自動化できます。

例:「I want to run MiniMax H3 open source on my own machine. What’s the best model version for my hardware, and can you set up the workflow?(自分のローカルマシンでMiniMax H3モデルを実行したいです。現在のハードウェアに最適なモデルバージョンを確認し、必要なワークフローを設定して実行してもらえますか?)」

エージェントはGPUスペックを確認した上で最適なモデルを判断し、重みファイルをダウンロードしてワークフローを構築し、指定フォルダへ結果を生成します。

コストを気にしない大量バッチ処理

ローカルハードウェア上で処理を行うため、クラウドのようなAPI利用料やクレジット消費を気にせず、電気代のみで実行可能です。

夜間に大量のバリエーション生成キューをセットしておき、翌朝成果物を確認するといった運用が行えます。

BlenderやHoudini等のDCCツールとの連携

Blender、Houdini、DaVinci Resolveなどの3D/映像制作ソフトとComfyUIは同一のローカルファイルシステムを共有できます。

AIエージェントがファイル操作を媒介することで、各ツールからの出力とAI変換処理をスムーズに連携可能です。

例:「Take the render passes I just exported from Blender, do reference to video in ComfyUI, and drop the result back into my project folder.(Blenderから書き出したレンダーパスを受け取り、ComfyUIで参照動画を使ったスタイライズ処理を行って、プロジェクトフォルダに保存してください。)」

カスタムノードエコシステムの自動導入・活用

利用したい機能をAIに伝えるだけで、必要なカスタムノードを検索・インストールし、既存のワークフローへ組み込む作業まで自動で行うことができます。

例:「Find a node pack that does depth-controlled restyling, install it, and add that stage to my workflow.(デプス制御でスタイル変換が行えるノードパックを探してインストールし、その処理ステップを現在のワークフローに追加してください。)」

導入方法

Comfy MCPは、内部的にcomfy-cliを利用して各種操作を行います。動作に必要な環境およびインストール手順は以下の通りです。

システム動作要件

  • Python: Python 3.10 以上
  • comfy-cli: バージョン 1.14.0 以上(pip install "comfy-cli>=1.14.0"
  • ComfyUI ワークスペース: ローカルに設定済みのComfyUI環境(未構築の場合は comfy install で作成可能)
  • 実行中のComfyUI: ジョブ実行時にはComfyUIが起動している必要があります(comfy launch または MCPツールの launch_comfyui を使用)

MCPサーバーのインストール

PyPIからパッケージをインストールすることで、コマンドラインから comfy-mcp コマンドが利用可能になります。

pip install comfy-mcp

※ 開発者としてサーバー自体のコードを変更・拡張したい場合は、GitHubリポジトリをクローンした上で pip install -e . を実行します。

AIクライアントの設定

最も手軽に設定を行う場合は、AIクライアントに以下の指示文を入力して自動セットアップを依頼できます。

Help me set up the local Comfy MCP connection.
Follow the setup guide at https://docs.comfy.org/agent-tools/mcp.md#local-comfy-mcp-connection

手動で設定する場合は、設定ファイル(Claude Desktop・macOSの場合: ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json)に以下の記述を追加し、アプリを再起動します。

{
  "mcpServers": {
    "comfy-mcp": {
      "command": "comfy-mcp",
      "env": {
        "COMFY_BIN": "/path/to/venv/bin/comfy"
      }
    }
  }
}

なお、AIクライアントがMCPサーバーを起動する際、シェルのPATH環境変数が引き継がれない場合があります。仮想環境(venv)や特殊なパスに comfy コマンドが設置されている場合は、上記のように COMFY_BIN 環境変数で絶対パスを指定してください。

クイックスタート

1 必要なパッケージのインストール
pip install "comfy-cli>=1.14.0"
comfy install   # 既存の環境がある場合は省略可
pip install comfy-mcp
2 ComfyUIの起動

ターミナルで以下を実行し、ComfyUIを起動状態にします。

comfy launch
3 AIクライアントへの登録

前述のJSON設定をクライアントに追加し、再起動してMCPツールを読み込ませます。

4 AIエージェントへの指示実行

エージェントに対話形式で指示を出します。

例:「ローカルのComfyUIが動作しているか確認し、~/workflows/txt2img.json のワークフローを実行して結果画像を表示してください。」

エージェントは内部で server_info で起動状態を確認し、run_workflow で処理を行い、fetch_outputs で生成された画像を取得します。

今後の展開:Comfy Cloud内蔵型「In-App Agent」

Comfy-Orgは、Comfy MCPおよびComfy CLIと並ぶエージェント向けツールとして「Comfy In-App Agent」も開発しています。外部のMCPクライアントを使わず、Comfy Cloudの画面内でAIとチャットしながら、グラフ(ワークフロー)の構築や編集をエージェントに行わせるものです。

MCPがユーザー自身のエージェントを用意する必要があるのに対し、In-App Agentはセットアップが不要で、Comfy Cloudのサブスクリプションがあれば利用できるとされています。

処理はクラウドGPU上で行われ、利用できるモデルやカスタムノードはComfy Cloudが対応している範囲となります。外部エージェントから操作するMCPと異なる点は、キャンバス上でワークフローを目視しながら進められるという点です。

ただし現時点では限られたユーザーへ提供されるプライベートα版で、公開ドキュメントや製品ページも用意されていません。利用するにはウェイティングリストからアクセス申請を行う必要があります。

また、Claude Code向けのプラグインやコミュニティスキルをまとめた「Comfy Skills」など、MCP周辺のプロジェクトも公開されています。

公式リンク・関連プロジェクト一覧

Comfy-Org開発チームはユーザーからのフィードバックを募集しています。改善要望や問題報告は以下のチャネルから送ることができます。


Open Sourcing Comfy MCP on Local

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