2026年7月30日(現地時間) – 画像のアップスケールと復元をブラウザ上で行えるサービス「Topaz Image Web」に、7月のアップデート(July Release)が公開されました。また、モバイル版の「Topaz for Mobile」も提供が始まっていますので合わせて紹介したいと思います。
主な新機能
今回はアップスケール用のモデルが2本更新され、生成処理で画像を作り直す新しいワークフロー、そして処理済みの画像をそのまま次の処理へ渡せる「Branching」が加わっています。
Bloom 2
AIで生成された画像に向けたクリエイティブアップスケーラーBloom が最新バージョンとなりました。
Bloomは、AIアートワークやイラスト、CGレンダリングを対象に、解像度を上げると同時に新しいディテールやテクスチャ、視覚要素を加えることができるモデルです。
生成の強さは Creativity で5段階(Subtle / Low / Medium / High / Max)から選びます。Subtle と Low は元画像に近い仕上がりになり、High と Max では元画像から離れた解釈が入ります。Topaz Labsは、レベルを上げるほど生成量が増え、ハルシネーション(実在しない要素の生成)やアーティファクトが出やすくなります。
オプションとして、顔と肌のディテールを補う Face Recovery と、元画像の色を保つ Color Preservation が用意されています。Face Recovery には、AI生成画像にありがちなプラスチックのような質感を抑える狙いがあるとのことです。

前バージョンからの変更点として同社が挙げているのは、ハルシネーションの減少です。指の本数が増える、人体が破綻するといったアーティファクトが以前のクリエイティブアップスケールでは起きていましたが、Bloom 2 では被写体の扱いが安定し、こうした破綻が減ったとしています。

Wonder 3.5
Wonder 3.5 は、生成型アップスケーリングモデル Wonder 3 の更新版です。モデルの位置づけは変わらず、ディテールの量と精度、質感の自然さが全体的に向上しました。
効果が大きいのは、低解像度の画像と圧縮で劣化した画像です。ディテールと文字の可読性が上がり、表やグラフのような構造を持つ画像でも精度が上がったとしています。
繰り返しパターンの発生とノイズの扱いも改善されており、ポートレート、風景、野生動物、複雑なテクスチャでの結果は従来どおり維持されるとのことです。


【Tips】Bloom 2 と Wonder 3.5 の使い分け
公式の説明では、Bloom 2 はAI生成コンテンツ向け、Wonder 3.5 はほぼあらゆる画像向けとされています。写真やスキャン画像は Wonder 3.5、生成画像やCGレンダリングで質感まで作り直したい場合は Bloom 2、という整理になります。
Generative Restore
Generative Restoreという画像の復元向けの新しいワークフローが追加されました。
この機能は画質が大きく劣化した画像や破損した画像を対象に、照明の悪さ、強いノイズ、ぼけ、損傷を修復します。ほとんど情報が残っていない箇所についても、ディテールを再構成することができます。
ただしTopaz Labsは、このワークフローが高度に生成的であるとしています。画像を整えるのではなく作り直す処理のため、結果が大きく変わることがあり、ハルシネーションが混じったり元画像から離れたりする場合があります。
同社は、従来の復元では手に負えない画像に対する最終手段であり、目的はピクセル単位の正確さではなく画像を蘇らせることだと説明しています。



Photo Restoration の更新
既存の Photo Restoration ワークフローに、ホコリとキズの自動除去、そして改良されたカラー化が加わりました。
これにより、古い写真や傷んだ写真の修復で、手間が減り、色がより正確になりました。


Branching
処理済みのバッチを、再アップロードせずにそのまま新しいバッチへ引き継げる機能が追加されました。バッチのメニューから Create branch を選ぶと、処理後の画像が新しいバッチに読み込まれ、別のモデルやワークフローにかけられます。
この機能は、Wonder 3 の結果を Wonder 3.5 に通す、復元をさらに重ねる、複数の効果をつなぐ、といった使い方が想定されています。書き出しと読み込みの往復がなくなるため、モデルを変えて結果を比べる作業の手数が減ります。

分岐したバッチは、元のバッチとのつながりが保たれます。バッチの先頭に「Branched from…」のタグが表示され、クリックすると分岐前のバッチへ移動できます。分岐を遡って、最初のソースバッチまで辿ることもできます。

その他のアップデート
- Random Seeding: Creative系モデルと Bloom 系モデルで、同じ画像を処理するたびに異なる結果が得られるようになりました。出力が気に入らない場合は、再実行して別の案を出せます。
- 対応ファイル形式の追加: JFIF に対応しました。アップロード時に自動でJPEGへ変換されるため、事前の変換は不要です。
- Mosaic の統合: 写真修復サービス「Mosaic」の機能が Topaz Image Web に移ります。既存のMosaic契約者には、移行の詳細がメールで案内されるとのことです。
Topaz for Mobile が利用可能に
今回のリリースに合わせて、モバイル版の「Topaz for Mobile」も提供が始まっています。
iPhoneなどのモバイル端末から、ブラウザ版の Topaz Image Web と同じAIワークフローを使って画像の補正やアップスケールを行えるアプリです。

どちらもAIモデルのパラメータを個別に詰めるのではなく、目的別に組まれたワークフローを選ぶ形式です。モデルの専門知識がなくても処理を始められるようになっています。
| カテゴリ | ワークフロー | 処理内容 |
|---|---|---|
| Auto | Autopilot | 画像を自動で分析し、ノイズ除去・シャープ化・色補正をワンタップで適用 |
| Fix (修復) | Denoise / Unblur / Photo Restoration | 暗所撮影のノイズ除去(Denoise Max対応)、手ブレやピンボケの鮮明化、古い写真や傷のあるスキャン画像の復元 |
| Enhance (補正) | Wonder / Face Enhancer / Color Corrector | 総合的な画質向上、低解像度の顔を認識しての肌や目元の再現、ライティングと色彩の調整 |
| Finish (仕上げ) | Upscale / Creative Upscale / Bloom | 画質を保ったままの解像度引き上げ(Creative ではAIが質感を追加)、光の質感やテクスチャの補正 |
| More (特殊用途) | AI Product Upscaler / Graphic Enhancer | EC・商品写真向けの高精細化、ロゴやテキストの境界を崩さない鮮明化 |
クラウドでの処理とバックグラウンドレンダリング
AIモデルは端末側ではなくTopazのクラウドサーバーで実行されます。複数の画像をまとめてアップロードして処理を始めれば、アプリを閉じて別の作業をしていてもレンダリングは進みます。
モバイルとブラウザの連携
モバイルアプリで始めた作業は、ブラウザ版の Topaz Image Web に引き継げます。外出先で写真を選んで一括処理を始め、あとからPCのブラウザで結果を確認して高解像度で書き出す、といった使い方ができます。
ライセンスは、Topaz Image Web と Topaz for Mobile が同額です。それぞれの案内にもう一方が含まれる旨(「Included with Topaz for Mobile」「Included with Topaz Image Web」)が記載されており、どちらから契約しても両方を使えます。
価格とプラン
Topaz Image Webはウェブブラウザ上で完全に動作するため、ソフトウェアのダウンロードやインストールは不要です。また、クラウド処理のため、高価なグラフィックボードなどのハードウェア要件もありません。
対応する入力フォーマットは、PNG、JPEG、WEBP、TIF、HEICです。出力時は、WEBP、TIF、HEICファイルは自動的にPNGに変換されてエクスポートされます。
価格は以下の通りです。Topaz Image WebのライセンスにはTopaz for Mobileも含まれています。また、Topaz Studioの一部としても利用することができます。さらに、
Topaz Image Web
-
Image workflowsUnblur, Sharpen, Denoise Standard, Relight Image, Standard Upscale, Photo Restoration, Face Enhancer, Creative Upscale, Denoise Auto, Auto Pilot, Background Remover, Colorizer, Bloom Creativity, Wonder 3, Sharpen Auto, Denoise Max
- 無制限のクラウドレンダリング
- Topaz for Mobile
- 最大32MPの解像度
- 2つの同時処理制限
- 商用利用(制限付き)*
Image Web Pro
-
Image workflowsUnblur, Sharpen, Denoise Standard, Relight Image, Standard Upscale, Photo Restoration, Face Enhancer, Creative Upscale, Denoise Auto, Auto Pilot, Background Remover, Colorizer, Bloom Creativity, Wonder 3, Sharpen Auto, Denoise Max
- 無制限のクラウドレンダリング
- Topaz for Mobile
- 最大256MPの解像度
- 8つの同時処理制限
- 完全な商用利用
-
すべてのアプリ (All the apps)Topaz Video, Topaz Photo, Topaz Gigapixel, Topaz Mobile, Bloom, Astra, Topaz Image.
- 無制限のローカルレンダリング
- 無制限のクラウド画像レンダリング
- 月間300のビデオクラウドクレジット月間クレジットは毎月末に失効し、翌月への繰り越しはされません。
- 2つのクラウド画像同時処理制限
- 32MPのクラウドエクスポート制限*
- 商用利用(制限付き)*
Topaz Image Web はブラウザから利用でき、app.topazlabs.com にアクセスして始められます。モバイル端末からは Topaz for Mobile で利用可能です。
その他詳しい情報は Topaz Image Web ウェブサイトへ
































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