2026年8月13日(現地時間) – Marmosetは、「Marmoset Toolbag 5.03」の正式リリースを発表しました。
新機能ハイライト
今回のアップデートでは、Toolbagのベイク、テクスチャリング、レンダリングシステムに新機能の追加や大幅な改善が行われています。
次の動画でざっと新機能を確認できます。
各新機能の詳細は以下の通りです。
テクスチャリングの新機能
テキストレイヤー機能の追加
テクスチャプロジェクトに、ブランド名やラベル、技術的なマーキングなどの文字情報を簡単に追加できるよう、テキストレイヤー機能が実装されました。
テキストレイヤーは、レイヤーウィンドウのメニューにあるVectorドロップダウン(3D TextまたはDecal Text)から追加可能です。
フォントのスタイル、文字間隔、配置などをカスタマイズするためのツールと設定が揃っており、テキストは3Dモードでメッシュの表面に合わせたり、Decalモードで投影したりできるほか、既存のベクターレイヤーツールで作成・編集した曲線パスに沿わせることも可能です。
また、テキストのスタイルやマテリアルのプロパティは、レイヤー全体で共有することも、異なる要素に対してフォントや色などを変えたい場合には個別の形状ごとに定義することもできます。
プロファイルを利用すれば、エンボス加工や刻印のようなエフェクトを作成でき、武器やプロップなどのハードサーフェス(硬質表面)アセットの制作に非常に役立ちます。さらに、Toolbagはシステムにインストールされているフォントを自動的に読み込むため、手動でインストールする手間はかかりません。
スキャッター(分散)レイヤー
スキャッターレイヤーを使用すると、メッシュの表面にランダムな要素を簡単に配置できます。例えば、岩、苔の破片、ゴミなどを散りばめることで、テクスチャに変化とリアリティを手軽に加えることができます。
配置される要素はブラシシステムに依存しているため、ライブラリからブラシのプリセットを読み込んだり、独自に作成したりすることが可能です。タイルシートを含むブラシシステムのほとんどの機能がサポートされており、要素のランダム化も容易に行えます。
要素の配置方法は複数用意されており、ランダムな配置やグリッドパターンから選択できます。また、2D、3D、またはデカールプレーンからの投影も可能です。
さらに、スキャッターレイヤーには新しいVisibility(可視性)マスクスタックが搭載されています。これはバイナリマスクとして機能し、マスクの内容に応じて各配置ポイントが不透明度100%で描画されるか、全く描画されないかが決定されます。配置したポイントを徐々にフェードアウトさせたい場合は、従来のソフトブレンドマスクスタックを追加することも可能です。
レイヤーキャッシングによるパフォーマンス向上
レイヤーキャッシングの導入により、スタック内のレイヤーの合成処理が改善されました。レイヤーを束ねて結果をバックグラウンドで保存することで、プロジェクト編集時に必要なレンダリングの負荷を軽減します。
これにより、Toolbagでのテクスチャリングの応答性が向上し、より複雑で高解像度のテクスチャプロジェクトを扱うことが可能になります。Marmosetによると、テクスチャリングのパフォーマンスが平均約 2.7倍 向上しているとのことです。
注意:解像度と合成モードに関するテクスチャプロジェクトのオプションも簡素化されました。バージョン5.03より、プレビュー解像度(Preview Resolution)および高速品質(Fast Quality)モードは利用できなくなりましたが、レイヤーキャッシングによるパフォーマンス向上の結果、これらのモードが不要になったためです。
タイルのポーズ(一時停止)機能
UDIMや複数のテクスチャセットを使用して作業する際、特定のタイルを一時停止または無効化できるようになりました。
これにより、特定の領域に集中して作業することができ、多数の高解像度タイルを含むプロジェクトでのパフォーマンスを大幅に向上させることが可能です。
SVGベクターデータのインポート対応
ベクターレイヤーにおいて、SVGファイルのサポートにより複雑なデザインのインポートが可能になりました。
クリップボード経由でのSVGデータもサポートされているため、Adobe Illustratorなどの外部のベクター描画ソフトウェアからレイヤー間へ図形を簡単にコピー&ペーストすることができます。
レンダリングの新機能
IESライトプロファイルのサポート
現実世界の照明器具のプロファイルに基づいて、ライトの明るさ、減衰、形状をマッピングするIESプロファイル(.ies)を読み込めるようになりました。
これらのプロファイルを使用することで、環境や建築のビジュアライゼーションにおいて、興味深い形状やリアルな光の減衰を表現できます。
IESプロファイルは、Omni(オムニ)ライトとSpot(スポット)ライトに追加可能です。Profile Width(プロファイル幅)の設定を使用して、ライトのビーム角を調整できます。
ライブラリの Objects > Light Profiles には、新しいIESプロファイルが追加されており、これを活用したり、独自のプロファイルをインポートして使用できます。
物理ライト単位(Physical Light Units)の導入
ライトの明るさを現実世界の単位で定義する新しいモードが追加されました。
物理ライト単位を使用することで、インテリア、建築のビジュアライゼーション、スタジオの照明セットアップにおいて、説得力のある明るさの数値を簡単に設定できます。
Physical Unitsモードでは、OmniライトとSpotライトはルーメン(Lumens)を使用し、Directional(ディレクショナル)ライトとSky(スカイ)ライトはルクス(Lux)を使用します。エネルギー保存モード(明るさスライダーの横にある電球アイコンで有効化)を使用すると、スポットアングルを調整したりIESプロファイルを切り替えたりする際にも、明るさを一定に保つことができます。また、Skyプリセットにも「Preserve Brightness(明るさを保持)」オプションが追加され、明るさを再調整することなく様々な見た目を簡単に試すことができるようになりました。
さらに、RenderウィンドウにグローバルなExposure(露出)コントロールが追加されました。これは、プロシージャルスカイとRealistic Brightness(リアルな明るさ)モードを併用する際の過剰な露出を抑えるのに役立ちます。この設定は、シーン内のすべてのカメラの露出を一度に手早く調整したい場合にも便利です。
加えて、CameraプロパティとRenderウィンドウの露出設定で、現実世界のカメラの露出補正設定と同様のfストップスケールを使用できるようになりました。
モーションブラーのプレビュー機能
ビューポート上でモーションブラー(被写体ぶれ)効果をプレビューできるようになり、適切なシャッタースピードやサンプリング数の設定を素早く見つけることができるようになりました。
モーションブラープレビューを有効にするには、TimelineウィンドウのMotion Blur Previewボタンをクリックするだけです。
注意:Cameraオブジェクトのプロパティでもモーションブラーが有効になっていることを確認してください。
プロシージャルスカイの改善
シーン内のプロシージャルスカイをさらにカスタマイズするためのオプションが多数追加されました。これには、Tint(色合い)、Sun Scale(太陽のスケール)、Sky Color(空の色)、カスタムBackdrops(背景)のサポートなどが含まれます。
これらの新機能は、SkyオブジェクトのSource(ソース)設定をProcedural(プロシージャル)に変更すること利用できます。
ベイクの新機能
Curvature(曲率)ベイクの精度向上
Curvature(曲率)マップのベイク精度が向上し、アーティファクト(ノイズや不要な模様)が発生しにくくなりました。ローポリゴンメッシュの形状に起因するファセット(カクつき)が見えなくなり、UVシーム(継ぎ目)付近の処理も改善されています。


注意:新しい曲率の計算方法はスタイルが若干異なり、シーンによって結果が変化する場合があります。既存のシーンで再ベイクを行う際、必要に応じてCurvatureオプションのStrength(強度)設定を調整してください。
ケージの距離制限機能
新しい、ケージの距離制限機能(Cage Distance Limiting)で、ベイク処理におけるレイ(光線)の最大到達距離を定義できるようになりました。
これは、ハイポリゴンの表面に穴が空いている場合などに、レイが穴を突き抜けて近くの別の表面に当たってしまうのを防ぎたい場合に役立ちます。
シーン・UIの新機能
3DConnexion SpaceMouse®のサポート
SpaceMouse®を使用したビューポートナビゲーションが正式にサポートされました。
これにより、カメラの精密なコントロールが可能になり、従来のマウス操作の制約から解放されます。6自由度(6DoF)の直感的な操作でシーンを調べ、面白く型破りなカメラアングルを見つけることができます。
マテリアルの複数選択と一括編集
複数のマテリアルを同時に選択し、一括で編集できるようになりました。これにより、マテリアルの設定作業をスピードアップできます。
シェーディングモデルの構成やマテリアル値の統一作業をまとめて行う際に非常に便利です。
価格とシステム要件
Marmoset Toolbag 5は Windows 10 バージョン 22H2 (19044)以降および macOS 13.5 “Ventura”以降の オペレーティング システムで利用できます。
価格は以下の通りです。
- Individual
- Studio
- Academic
サブスクリプションライセンス
18.99ドル/月または199.99ドル/年
個人シングルユーザーライセンス(趣味、フリーランサー)
有効なサブスクリプションにはすべてのアップグレードが含まれます
Toolbag Libraryへのアクセス
生涯メールサポート付き
年間更新で12%割引
永久ライセンス
399ドル
個人シングルユーザーライセンス(趣味、フリーランサー)
バージョン5.xのアップデートのみが含まれています
Toolbag Libraryへのアクセス
生涯メールサポート付き
有効期限なし
サブスクリプションライセンス
49.99ドル/月または529.99ドル/年
複数ユーザー管理機能付き企業ライセンス
有効なサブスクリプションにはすべてのアップグレードが含まれます
Toolbag Libraryへのアクセス
生涯メールサポート付き
年間更新で11%割引
永久ライセンス
1299ドル
複数ユーザー管理機能付き企業ライセンス
バージョン5.xのアップデートのみが含まれています
Toolbag Libraryへのアクセス
生涯メールサポート付き
有効期限なし
年間サブスクリプション
119.99ドル
学術機関向け非営利ライセンス
すべてのソフトウェアアップグレードが含まれています
Toolbag Libraryへのアクセス
生涯メールサポート付き
有効期限なし
Toolbag 5 を無料トライアルで試す
Toolbag 5 の正式なリリース日や購入オプションはまだ発表されていません。ベータ フェーズでできるだけ多くの時間を費やしてフィードバックを受け取り、最高のリリースにしたいとのことです。リリース日が決まったら、すべての購入オプションが発表される予定です。
ステップ1
アカウントを作成
Marmoset アカウントをお持ちの場合は、手順 2 に進んでください。
新規ユーザーの場合は、ここをクリックしてMarmoset アカウントにサインアップし、ステップ 2 に進みます。
ステップ2
ベータ版をインストール
インストーラーにアクセスするには、Marmoset アカウントにサインインします。
最新のベータ インストーラーは、アカウントのホームページから直接ダウンロードできます。
ステップ3
ソフトウェアにログイン
新規ユーザーの場合、初めてソフトウェアにログインすると、無料のフル機能の 30 日間試用ライセンスが開始されます。































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