KIRI Engine、After Effectsでのガウシアンスプラッティングのインポートやエフェクト適用を可能にする無料プラグインを公開

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2026年7月30日(現地時間) – KIRI Engineは、Adobe After Effects上で「3D Gaussian Splatting(ガウシアンスプラッティング)」を直接操作可能にする無料のオープンソースプラグインを発表しました。

Gaussian Splatting Plugin by KIRI Engineとは

「Gaussian Splatting Plugin by KIRI Engine」は、3D Gaussian Splatting(3DGS)のキャプチャデータ(.PLYファイル)をAdobe After Effectsに直接インポートし、レンダリングできる無料のオープンソースプラグインです。

After Effectsは3DGSをネイティブでサポートしていません。そのため従来は、スプラットビューアーから動画をプリレンダーするか、Blenderを経由する必要がありました。視点やタイミングを少し変えたいだけでも、元の3D環境に戻って再レンダリングする——これが制作のボトルネックになっていました。

このプラグインは、プリレンダー済みの動画ではなくスプラットデータそのものをAfter Effects内で扱います。視点やアニメーションはAfter Effectsの3Dカメラで直接コントロールできるため、アプリケーション間を往復する手間が大幅に減ります。さらに、カラー、クロップ、不透明度、スケール、ノイズ、ディスプレイスメント、密度といったクリエイティブな機能で、スプラットの形状や質感を直接調整することも可能です。

スキャンしたデータをそのまま使うだけでなく、抽象的なビジュアルへ加工する用途にも向いています。3Dスキャン素材を日常のAfter Effectsプロジェクトに持ち込みたいモーションデザイナー、VFXアーティスト、映像作家に向けたツールとなっています。

Free Gaussian Splatting Plugin for After Effects

開発の背景

KIRI Engineは、iPhone、Android、Web対応の3Dスキャンアプリから始まりました。以来数年をかけて、モバイルキャプチャからの3D Gaussian Splatting対応、メッシュ変換、Blender向けレンダリングアドオンへとツールを広げてきました。

単独のビューアーはスプラットを観察するのに優れ、Blenderは本格的な3D制作環境です。ただ、最終的なショットをAfter Effectsで組み立てるモーションデザイナーにとっては、スプラットをコンポジション内に保てること自体に価値があります。カメラの動きをベイクして新しいパスを書き出す工程がなくなり、テキストやフッテージなど他のレイヤーと重ねながら、その場で調整を繰り返せるからです。

KIRI Engineは、タイトル制作、製品紹介、トランジション、プロモーションなど、完成された映像作品を仕上げるための重要な拠点としてAfter Effectsを位置付けています。そのうえで、After Effectsへの対応は3DGSを実際の制作現場で使えるものにするための自然な次のステップだと考えているとのことです。

主な機能

プラグインの機能グループは、抽象的なスライダーではなく、実際の編集作業で求められる特定の視覚効果に直結するように設計されています。

グラデーションによる部分的な色補正

カラーグラデーション、ランプ、シェイプを用いたカラー領域の指定により、スタイライズされた表現を作成します。「Color Enable」を使用することで、スキャンデータ内の特定の領域だけをブランドカラーに合わせるなど、その他の部分は元のキャプチャした状態を維持したまま調整が可能です。

クロップによるリビール表現

3Dクロップエリアを使用して、スプラットの一部を非表示にしたり、出現させたりすることができます。これは、不要な背景が含まれるスキャンデータから被写体だけを効率的に抽出(アイソレート)する最速の方法です。

また、スプラットの不透明度(Opacity)のシェイプやランプを時間経過とともにアニメーションさせることで、スキャンデータが特定の方向から徐々に構築されていく「スキャン・リビール」効果を生み出すことができます。

ノイズとディスプレイスメントの追加

スプラットシーンに、揺らぎ、歪み、ワープ、押し引きなどの抽象的な動きを追加します。「Splat Noise」では方向性のあるレイヤー状の歪み(オクターブ、パーシステンス、ラキュナリティの制御機能付き)を加えることで、グリッチや夢のようなトランジションを表現できます。「Splat Displacement」は、スプラットの一部だけを変形、スケール、回転させるため、ワープや爆発のようなダイナミックなシーン変化に適しています。

被写界深度の追加

背景をぼかして被写体を際立たせることで、重要な要素に焦点を当てます。内蔵の被写界深度コントロール(フォーカス距離、絞り、ブラー)を使用することで、被写体と背景を分離したり、シーンにマクロ撮影のようなミニチュア感を与えることができます。

その他の効果

  • デジタル崩壊表現: 「Splat Density(スプラット密度)」を使用すると、指定領域でレンダリングされるスプラットの数を間引き、単なる不透明度のフェードとは異なる、被写体が点群に散っていくような効果を生み出します。
  • 点群によるスタイライズ: 「Splat Scale」で特定領域のサイズを変更し、リアルなキャプチャデータを、よりグラフィカルなパーティクルベースのルックへと変化させることができます。

カラー、スケール、不透明度、ディスプレイスメント、密度の効果は3Dシェイプを用いて適用範囲を定義し、ランプコントロールで効果のフェード具合を調整できます。詳細な高度な設定(カメラの焦点距離、近遠のクロップ距離、スケールベースのフィルタリングなど)については、技術ドキュメントをご参照ください。

使用方法

インストールと互換性

インストールは標準的なAfter Effectsプラグインの手順に従います。Windowsの場合はKiri_GaussianSplatting.aexおよびKiri_PlyImporter.aexをプラグインフォルダへコピーし、macOSの場合は対応する.pluginバンドルをコピーしてAfter Effectsを再起動してください。

※macOSの一部のバージョンでは、セキュリティ設定での許可が必要になる場合があります。

基本的なワークフロー

インポート → 配置 → カメラアニメーション → スタイリング → レンダリング

  1. Gaussian Splatファイル(.PLY)をインポートします。
  2. After Effectsでソリッドレイヤーを作成します。
  3. 「Gaussian Splatting Plugin by KIRI Engine」を適用します。
  4. インポートしたスプラットのフッテージをソースとして選択します。
  5. After Effectsのカメラを追加します。
  6. スプラットシーンの位置を補正し、フレームを調整します。
  7. クリエイティブなエフェクトを追加したり、カメラをアニメーションさせたりします。

Gaussian Splatting プラグインをダウンロード

プラグインは、Gumroad、公式のウェブサイトから無料で入手することができます。

また、このプラグインはオープンソースとして公開されており、GitHubリポジトリからソースコードの確認や、ローカルでのビルド、改善への貢献が可能です。独自にビルドを行う場合はAfter Effects SDK等が必要になりますが、通常は以下のリンクからコンパイル済みのパッケージをインストールするだけで利用できます。。

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