2026年7月28日(日本時間) – 株式会社セルシスは、ペイントアプリ「CLIP STUDIO PAINT」の2026年7月アップデート(Ver.5.1.0)を発表しました。
主な新機能
今回のアップデートでは、水彩表現の品質が向上し、より自然な仕上がりが可能となりました。
他にも、作品の仕上げをスムーズに行える3種の新規フィルターの追加や、スマートシェイプ、メッシュ変形、3Dデッサン人形といった各種ツールの利便性向上など、日々の創作活動をより快適にする多岐にわたる機能強化が行われています。
さらに、Android版においてはパームリジェクションへの対応など、モバイル環境での操作性も大きく改善されました。
描画・効果のアップデート
水彩境界に[フチの表現]調整機能を追加
ブラシ系ツールの[ツール詳細]パレットや、[レイヤープロパティ]パレットの[境界効果]における水彩境界の設定に、新たに「フチの表現」機能が追加されました。
この設定を「ビビッド」に変更することで、描画ストロークのコントラストが強調され、これまで以上に鮮明で自然なフチを表現できるようになります(レイヤープロパティからの適用はEXおよびPROグレードのみ対応となります)。
作品の仕上げ調整を簡単にできる新規フィルター3種を追加
作品の最終的な仕上げや色調調整をスムーズに行えるよう、[フィルター]メニューの[効果]に3種類の新規フィルターが追加されました。明るい部分に対して発光しているかのような演出を加える「グロー効果」、描画に対して立体的な質感を表現する「レリーフ」、そして対象物に自然な影を落とす「ドロップシャドウ」が利用可能です。
これらの機能はいずれも「フィルターギャラリー」から一覧で確認しながら適用することができます。
フチの描画で[透明度を反映]に対応 EX / PRO
[レイヤープロパティ]パレットの[境界効果]で[フチ]を適用した際の設定に、新たに「描画の透明度を反映」オプションが追加されました。
この設定をオンにすることで、不透明度の低い半透明な描画に対してフチを付けた際、描画の内部が意図せずベタ塗りで塗りつぶされてしまう現象を防ぎ、元の透明度を生かしたなめらかな境界線を表現できます。
3D機能のアップデート
3Dデッサン人形の頭部の差し替え、非表示に対応
3Dモデルを活用した作画補助において、3Dデッサン人形と3D頭部モデルを親子関係に設定することで、デッサン人形の頭部が自動的に非表示となり、適用した3D頭部モデルへとスムーズに差し替えられるようになりました。
また、デッサン人形選択時の[ツール詳細]パレットの設定に新設された「表示する」オプションを有効にすることで、親子関係を保ったままデッサン人形側の頭部と追加モデルを同時に表示させることも可能です。
3Dキャラクターにもテクスチャペイントが可能に
キャンバス上の3Dキャラクターモデルに対して、直接テクスチャペイントを描き込める機能が搭載されました。
これにより、3Dモデルの細かな質感やデザインの微調整が、CLIP STUDIO PAINTの使い慣れたペイントツールを用いて直感的に行えるようになります。
3Dカメラ機能を改善
3D環境のライティング設定がより扱いやすくなりました。3Dレイヤー選択時の[ツール詳細]パレット内にある光源設定に、新たに「カメラに追随」オプションが追加されました。
これを有効にすると、キャンバス内の平行光がカメラの視点移動に合わせて自動で追従するため、モデルをどの角度から見ても一定の明るさと影の落ち方を保つことができます。また、環境設定ダイアログから、3Dレイヤー新規作成時の平行光の初期動作を指定することも可能です。
その他機能のアップデート
タイムラプスの書き出しに120秒以上のプリセットを追加
イラストの制作過程を短い動画として出力・共有できるタイムラプス機能において、書き出し時の動画の長さ設定に「120秒」「180秒」「300秒」のプリセットが新たに追加されました。
これにより、情報量の多い緻密なイラストや長時間の制作工程であっても、細部を省略しすぎることなく余裕を持って記録・共有することが可能になります。
メッシュ変形の改善 EX / PRO
画像を柔軟に歪ませる[メッシュ変形]機能において、変形作業を開始し格子点を移動させた後でも、ツールプロパティから格子点の分割数を再設定できるようになりました。
また、複数の格子点を選択した際に表示されるバウンディングボックスの枠線が、メッシュ自体の回転方向に追従して適切に表示されるよう改善され、直感的で正確な変形操作が可能です。
Lab色空間のカラースライダーを追加
色彩の指定において、新たに「Lab色空間」を用いたカラースライダーが利用可能になりました。[色の設定]ダイアログで[標準]を選択している際、L(明度)、a(緑〜赤)、b(青〜黄)の数値を基準とした精緻なスライダー操作が行えます。
また、カラーサークルやカラーセットなどのパレット下部にもLab色空間の数値が表示されるようになり、より厳密で論理的な色管理が可能になります。
操作性のアップデート
スマートシェイプの操作性を向上
これまでのスマートシェイプ機能において、図形の調整など各種操作が新たにメニューコマンドから直接実行できるようになりました。
これにより、任意の操作に対してショートカットキーの割り当てやコマンドバーへの登録が可能となり、ツールを持ち替えることなく制作中の任意のタイミングでスムーズに機能を呼び出せるよう改善されています。
素材パレットの操作性向上
素材の管理と検索をより効率的に行えるよう、素材パレットのユーザーインターフェースが刷新されました。検索ボックスがオプションバー形式に変更され、素材フォルダーツリーやタグリストをポップアップ表示に切り替えることで、サムネイルの一覧表示領域を広く確保できます。
さらに、検索対象を素材名やユーザータグ等で絞り込む機能や、よく使うフォルダーをツリー上部に固定する「ピン留め」機能が追加され、膨大な素材へ素早くアクセスできるようになりました。
Android版の操作性・パフォーマンスの改善
Android搭載のスマートフォンやタブレット端末での利用において、システム標準のパームリジェクションに対応しました。
これにより、ペン入力時に画面に触れた手のひらなどによる誤タッチが防止され、より快適な描画環境を提供します。また、環境設定から予測ストロークの方式が切り替え可能になったほか、ファイルピッカー上でOS標準のファイルアプリを呼び出し、ファイルの直接管理や画面分割表示がスムーズに行えるようになりました。
その他の更新内容
Ver.5.1.0では、上記で紹介した主要機能以外の細かな仕様変更、および不具合の修正も行われています。内容は以下の通りです。
共通の更新内容(全グレード対象)
- [描き終わりに長押しして形を補正する]は、メニューコマンドを使用してスマートシェイプの設定を切り替えられます。
- [現在のストロークを補正]は、直前に描画したストロークに対して、スマートシェイプを実行できます。
- [シェイプを編集]は、スマートシェイプランチャーの[編集]と同様の操作を行えます。
- 3Dハンドモデルや3D頭部モデルを3Dデッサン人形に重なるようにドラッグ&ドロップして読み込むと、自動的に3Dデッサン人形と親子関係が設定され、アタッチされるようになりました。
- 3Dデッサン人形と3Dハンドモデルに親子関係を設定すると同時に、各素材の影の表示設定が統一されるようになりました。
- 3Dキャラクター選択時の[オブジェクト]ツールの[ツール詳細]パレットに、[テクスチャを一括書き出し]が追加されました。(自作素材や読み込んだVRMファイルに限る)
- 3Dテクスチャペイントのストロークの終わりに発生する動作の遅延が改善されました。
- [編集]メニュー→[変形]の各コマンドの実行時に、ハンドルなどのドラッグ操作中は一時的に変形ランチャーが表示されないようになりました。
- [レイヤー検索]パレットで、[Shift]キーを押しながら複数のレイヤーを選択できるようになりました。
- [環境設定]ダイアログ→[キャンバス]に[ツールやジェスチャーの表示倍率を制限する]機能が追加されました。
- [ナビゲーター]パレットのメニューに[キャンバス表示枠の表示]が追加され、赤い枠の表示・非表示を切り替えられます。
- [環境設定]ダイアログ→[カーソル]で設定できるカーソルの種類に、[ブラシサイズと三角矢印]と[ブラシ形状と三角矢印]が追加されました。
- [クイックアクセス]パレットのメニューに[セットを複製]が追加されました。
- CLIP STUDIO FORMAT(.clip)や管理ファイル(.cmc)読み込み時、不要なカラープロファイルを一時ファイルに書き出さないようになり、ディスク容量の消費を低減しました。
- ファイルの新規作成時に、初期設定のファイル名に日付が追加されるようになりました。
- RGBのカラープロファイルを設定したキャンバスを.clipで保存すると、OS標準のサムネイル表示にもカラープロファイルが反映されるようになりました。
- 【mac / iPad / iPhone / Android】古い形式の3Dレイヤーを含むファイルを開き編集できないとき、対応方法を案内するメッセージを表示するようにしました。
- 【iPad / iPhone / Android】ダイアログやパレットの入力欄のコンテキストメニューに[すべてを選択]が追加されました。
- 【Win / mac】スマートシェイプの実行時、コンパニオンモードのモード切替の修飾キーに操作内容が表示されるようになりました。
- 【Win】FBX形式のファイルを読み込むライブラリが更新されました([ver.5.0以前の方式]に切り替えも可能)。
- 【Android】FBX形式のファイルを読み込めるようになりました。
- 【Android】[修飾キー設定]ダイアログから、マウスの右クリックと中クリックの動作を変更できるようになりました。
- その他、3Dモデルの挙動改善、UIテキストの調整、多数の不具合修正と動作の安定性向上を実施しました。
EX / PRO向け 更新内容
- [レイヤー選択]ツール選択時の設定における[選択しないレイヤー]に、[フキダシを選択しない]が追加され、文字とフキダシの選択を別々に行えるようになりました。
- [塗りつぶし]ツールや[スポイト]ツールなどを選択時の設定における[参照しないレイヤー]に、[フキダシを参照しない]が追加されました。
- [素材]パレットに[ユーザータグの一括編集]が追加され、複数の素材に対してタグの名前変更や削除の一括操作が可能になりました。
- 【Win / mac / iPad / Android】変形コマンド実行時に表示される変形ランチャーに、[ツール詳細]パレットを表示するボタンが追加されました。
- [オブジェクト]ツールでベクターを選択するときなどに、線から離れた位置をクリックしても選択されないようになりました。
- [オブジェクト]ツールの[選択可能なオブジェクト]の[テキスト・フキダシ]が[テキスト]と[フキダシ]に分割されました。
- スマートシェイプを使用してベクターレイヤー上に細長い楕円を描画したときに、楕円の形状が従来よりなめらかに描画されるようになりました。
- [メッシュ変形]実行時に、[変形対象上のドラッグ操作]が[格子点の範囲選択]に設定されている場合でも、メッシュを回転できるようになりました。
- ツールが登録されていない[ダウンロード]ツールにPhotoshopブラシファイル(.abr)を正しく読み込めるようになりました。
PRO / DEBUT向け 更新内容
- [ツールの設定]ダイアログからツールアイコンを変更するときに、[ライトテーブル]ツールと[タイムライン編集]ツールのアイコンを選択できるようになりました。
EX向け 更新内容
- [四面図]パレットの[透視図とキャンバスを同期する]が有効なときに、透視図上でカメラパース変更など一部のカメラ操作を行えるようになりました。
- 3Dレイヤーの投影方法を[平行投影]に設定しキャンバスと同期している際、マウスカーソルを使用したパース変更が正しく動作するようになりました。
- 保存していないファイルをPDFフォーマットで複数ページ書き出ししたあと、保存せずにファイルを閉じて再度開き編集を行った場合に、最新の編集内容が反映されるよう改善されました。
- ストーリーエディターで空行を選択しているときに、選択範囲が表示されるようになりました。
- [表紙の構成]を[見開き]に設定している複数ページ作品に[一括読み込み]を実行した場合、指定したページに画像が読み込まれるようになりました。
- 表紙を設定している複数ページ作品へ作品のページ数を超える数のファイルを一括読み込みした場合、追加ページの前に空白のページが作成されないようになりました。
- [レイヤーカンプ書き出し]実行後に[画像を統合して書き出し]を実行しても、出力時のプレビュー設定が保持されるようになりました。
- ストーリーエディター上で同一ページ内のテキストを移動するときに、テキストレイヤーがロック状態または非表示の場合もテキストを移動できるようになりました。
利用について
バージョン(Ver.5.1.0)は、年額・月額利用プラン、またはアップデートプランをご利用のユーザーが利用可能です。ダウンロード版(無期限版・一括払い)をお持ちで最新機能をご希望の場合は、アップデートプランの契約が必要となります。
新規購入・アップグレードなど価格については以下の記事をご覧ください。
▼ CLIP STUDIO PAINT アプリダウンロード
- Galaxy Store(初回6ヶ月無料):ダウンロードページへ
- App Store(初回3ヶ月無料):ダウンロードページへ
- Google Play(初回3ヶ月無料):ダウンロードページへ
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