2026年7月23日(現地時間) – Pilgwayは、3DCoat 2026、3DCoatTextura 2026、および3DCoatPrintを含む、2026年版製品ラインナップの公式リリースを発表しました。
主な新機能
今回の新リリースでは、パフォーマンス、柔軟性、そして使いやすさの大幅な向上とともに、高度なツール群と新しいワークフローが導入されています。
主な追加機能として、非破壊的なGPUノードベースのテクスチャリング、プロシージャルなマテリアルとマスクの作成、スカルプトと並行して行えるテクスチャリング、パラメトリックなハイブリッドモデリング、3Dラティスの生成などが挙げられます。また、スカルプト、モデリング、リトポロジー、ペイントの各ワークスペース全般にわたり、多数の改善が加えられています。
3DCoat 2026に導入された、最も重要な新機能と改善点の詳細は以下の通りです。
新しいノードシステム
3DCoat 2026の最大の変更点は、テクスチャリングとスカルプトの両方を横断する新しいノードシステムです。
非破壊的なGPUノードベース・テクスチャリング
3DCoatに新たにノードシステム(Node System)が導入されました。
これにより、従来のピクセルペイントの制限がなくなり、ビジュアルエディター(Node Editor)を使用してマテリアル、マスク、エフェクトを作成できます。錆の強さ、ベースカラー、光沢、スクラッチなど、あらゆる要素が作業のどの段階でも編集可能です。パラメータを変更すると、その結果が3Dモデル上にリアルタイムでプレビューされます。
高性能なGPUノード
3DCoatにおけるGPUノードは、プロシージャルマテリアル、テクスチャ、および複雑な視覚効果を作成するための基本的な構成要素です。内部的には、各ノードはGLSL(OpenGL Shading Language)の拡張である「NodeGraph Language(NGL)」によって動作しています。
ノードエディター内でノード同士を接続すると、ソフトウェアはノードグラフを高度に最適化された単一のシェーダーに動的にコンパイルし、グラフィック処理ユニット(GPU)上で直接実行します。このアーキテクチャにより、非常に複雑なマテリアルや数学的演算であっても、パフォーマンスのボトルネックを引き起こすことなく、リアルタイムでの計算・レンダリングが可能になります。
GPUノードを活用することで、アーティストは非破壊的で解像度に依存しないスマートマテリアルを作成できます。静的なビットマップ画像のみに依存するのではなく、数学的演算、プロシージャルパターン、外部テクスチャ、およびベースとなる形状データ(キャビティ、オクルージョン、法線など)を組み合わせて、柔軟にサーフェスを構築することが可能です。
スカルプト中のテクスチャリング
業界初の試みとして、ノードシステムがピクセル単位のペイントと、スカルプトオブジェクト用のシェーダーシステムの両方で機能するようになりました。これにより、リトポロジーやUVマッピングを行う前の段階であっても、スカルプト作業と並行してリアルタイムにマテリアルをプレビューでき、ノードベースのテクスチャリング・ワークフローを最大限に活用できます。
ノードベースのマテリアル、マスク、モディファイア、フィルター、ボリューム
ノードシステムを活用することで、プロシージャルなスマートマテリアル、リアルな摩耗や汚れのマスク、ジオメトリデフォーマー、ポストプロセスフィルター、シームレスなボリューメトリックテクスチャを作成できます。以下のような多様な要素を構築することが可能です。
- プロシージャル・スマートマテリアル(NGMaterials): モデルの曲率やシェーディング(アンビエントオクルージョン)などの属性に完全に適応するマテリアルです。
- プロシージャル・マスク(NGMasks): リアルな摩耗、汚れ、傷などを生成するためのマスクです。
- プロシージャル・モディファイア(NGModifiers): モデルの形状やジオメトリをプロシージャルに変更します(コード内では「デフォーマー」とも呼ばれます)。
- プロシージャル・フィルター(NGFilters): プロシージャルなポストプロセス・フィルターとして機能します。ゼロから新しいテクスチャを作成するマテリアルとは異なり、既存のレイヤーやオブジェクトのデータを取り込み、それに変更を加えて出力します。
- ボリュメトリック・プロシージャルテクスチャ(NGVolumes): 3D空間で立体的(ボリューメトリック)なマテリアルやテクスチャを扱うためのプリセットです。これにより、いかなるモデルにおいても継ぎ目(シーム)の全くないテクスチャリングが保証されます。


プロシージャルマテリアルとマスクのライブラリ
幅広いカテゴリーを網羅した、組み込みマテリアルのライブラリが用意されています。
新追加のスマートマテリアルに加え、従来のデフォルトマテリアルもすべて新しいノードベースシステムへ移行されました(ファブリックマテリアルには SCANIMAT による3Dスキャンデータを使用)。さらに組み込みマスクも収録されており、マテリアルを選んで作成した後は、ワンクリックで好みのマスクを適用できます。
スカルプト用のノードベース・プロシージャルパターン
ノードを使用することで、ボリューメトリック(立体的)なパターンやサーフェスパターンといった、従来のスカルプトツールでは作成が困難であったり、不可能な複雑な形状や立体的なパターンを簡単に作成可能です。
「Pattern to Volume」機能を適用すると、ノードで生成されたジオメトリは通常のスカルプトオブジェクトに変換され、その後さらに従来の手法で編集を続けることができます。
インタラクティブなノードトランスフォーム・ギズモ
新たにinGizmoTransformノードが追加されました。これをUVWTexture、TriPlanar、FragCoordといったノードに接続することで、テクスチャ、3Dラティス、またはプロシージャルなボリュメトリックパターンの位置、回転、スケールをコントロールできます。
スカルプト&ボリューム
ボクセル/サーフェススカルプトまわりでは、内部構造の生成やブラシの基準面に関する機能が強化されています。
あらゆる3Dモデルに対応する3Dラティス・ボクセル構造
ボクセル表現を用いて、複雑な内部形状や立体的なラティス(格子)構造を作成できます。
この機能は、3Dプリントにおいて材料消費や重量を抑えつつ強度を高めるための高度な内部ラティス構造の生成に活用できるため、エンジニアリング用途に非常に有用です。同時に、デジタルスカルプトなどのアートワークにおいても、複雑なボリュームパターンや精巧な内部構造を簡単に作成できます。
平面上ツール用のロフトサーフェス
カーブを使用してロフトサーフェス(複数の断面を繋いだ滑らかな曲面)を作成・編集し、生成されたサーフェス上で直接ボクセルブラシを使ったスカルプトができるようになりました。
平面上ツール用のサーフェスとして機能するハイブリッドメッシュ
リトポロジーされたメッシュをハイブリッドメッシュに変換し、それをボクセルスカルプトの基準サーフェス(平面上ブラシコントロール用)として使用できるようになりました。これにより、形状を精密にコントロールしながら制作する新たな可能性が広がります。
Pose(ポーズ)ツールの改善
ポーズツールが拡張され、新しい変形モードが追加されました。これにより、モデルのポーズ付けや形状変更の際の柔軟性が向上しています。また、メッシュを他のオブジェクトの表面にスナップさせる機能も追加されました。
Curves(カーブ)ツールの改善
カーブを曲げる際のアルゴリズムが改良され、より滑らかで予測通りの結果が得られるようになりました。
モデリング/リトポロジー
カーブ駆動のパラメトリックモデリングと、形状を素早く組み立てるためのプリミティブ・編集ツールが拡充されました。
パラメトリック・ハイブリッドモデリングのアップデート
2つまたは3つのカーブを使用して、複雑な形状のパラメトリックモデルを作成できるようになりました。
カーブ上のポイントを変更すると、モデルも自動的に変形します。また、操作ハンドル(グリップ)の移動や、ダイアログ内でのパラメータ変更を通じてもモデルの調整が可能です。
新しいスマートハイブリッド・プリミティブ
Body(ボディ)、Boat(ボート)、Bottle(ボトル)、Conic(円錐)という4種類の新しいスマートハイブリッド・プリミティブが追加されました。これらを調整することで、多種多様なオブジェクトを簡単に作成できます。
Hollow Box(中空ボックス)プリミティブ
中空の箱状の形状を表現する、新しいパラメトリックな幾何学プリミティブが追加されました。
設定されたパラメータに基づいて、形状をプロシージャルに生成してくれます。
Splitter(スプリッター)ツール
モデルを別々のパーツに分割する作業を簡略化する新しいスプリッターツールが実装されました。分割された各パーツは自動的に個別のレイヤーに配置されるため、構成の整理や編集が簡単にできるようになりました。
Bevel(ベベル)機能の改善
リトポロジーおよびモデリングワークスペースのベベルツールに、新しい「Profile Shape(プロファイル形状)」オプションが追加されました。
インターフェースとワークフロー
シーン構成の管理やツールへのアクセスなど、日々の作業効率に直結する部分も改善されています。
リトポロジーおよびモデリングワークスペースにおけるグループツリー機能
スカルプトルームのオブジェクトツリーとよく似た機能を持つ「グループツリー」システムが、リトポロジーおよびモデリングワークスペースに実装されました。
移動、回転、スケールツールを使用して、子オブジェクトのツリー全体を直接操作できるほか、ツリーやブランチごとのコピーも可能です。
クイックアクセスツールバーの検索機能
スカルプトおよびモデリングワークスペースのクイックアクセスパネルに、テキストベースのツール検索機能が追加されました。
これにより、必要なツールをより素早く見つけ出すことが可能になります。
その他の新機能
上記のほかにも、以下のような強力な機能追加や改善が含まれています。
- 30種類のマテリアルチャンネル: 物理ベースマテリアル(PBR/PBM)システムがアップデートされ、合計30種類のチャンネルをサポートしました。高度な光の相互作用や屈折効果を含む、物理的に複雑でリアルなサーフェスの作成が可能になります(詳細はPBM Channelsをご参照ください)。
- LWO3形式のインポート: LightWave 3Dで作成されたLWO3ファイルのインポートをサポートしました。
- GLB形式のエクスポート: Blenderなど、同フォーマットをサポートする他のアプリケーションとの連携を向上させるため、GLBエクスポートが追加されました。
その他にも、多数のバグ修正、ワークフローの改善、およびパフォーマンスの最適化が実施されています。
3DCoatTextura 2026について
テクスチャリングに特化した新機能は、すべて3DCoatTextura 2026にも収録されています。新たにノードベースのGPUテクスチャリング機能と「Nodes(ノード)」ワークスペースが追加されたことで、3DCoatTextura内でのGPUノードベース・テクスチャリングが可能になりました。さらに、ノードベースのプロシージャルなスマートマテリアルやマスクの作成、および変更も行えるようになっています。
価格・トライアル版とライセンスについて
価格について
本記事執筆時点(2026年7月24日)では、リリースを記念したディスカウントが実施されています。いずれも個人向けの永続ライセンス(Node-locked/一回払い)の価格です。8月5日まではセールが開催されています。
| 製品 | 通常価格 | セール価格 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 3DCoat 2026 | €279 | 商用利用可/プラットフォーム非依存/12ヶ月間の無料アップデート付き。13ヶ月目以降のアップデートは任意で€45(25ヶ月目以降、または€45のアップグレードを行わなかった場合は€90)となり、さらに12ヶ月間の無料アップデートが付きます。 | |
| 3DCoatTextura 2026 | €119 | 商用利用可/プラットフォーム非依存/12ヶ月間の無料アップデート付き。無料PBRライブラリを利用でき、毎月120ポイントが付与されます。13ヶ月目以降のアップデートは任意で€40(25ヶ月目以降は€80)です。 | |
| 3DCoatPrint | 無料 | 無料アプリケーションとして引き続き提供されています。 | |
※ 表示価格にVAT(付加価値税)は含まれていません。チェックアウトボタンを押すと、価格は自動的に現地通貨へ換算されます。セール期間は2026年8月6日ごろまでとなっており、価格やキャンペーンの内容は変更される可能性があります。最新の情報は公式ストアでご確認ください。
なお、永続ライセンスのほかに「Rent to own(レント・トゥ・オウン)」「Monthly Subscription(月額サブスクリプション)」「1-Year Rent(1年間レンタル)」の各プランも用意されています。
その他の購入プランを見る
永続ライセンスのほかに、支払いを分割できる「Rent to own」、月単位で利用する「Monthly Subscription」、1年分をまとめて支払う「1-Year Rent」の各プランが用意されています。いずれも個人向けライセンス(PERSONAL LICENSE)ですが、商用利用が可能です。
| プラン | 3DCoat 2026 | 3DCoatTextura 2026 | 概要 |
|---|---|---|---|
| Rent to own (分割払い) | 月額€41.6×11回 または 月額€62.4×7回 | 月額€21.6×9回 | 規定回数の支払いを終えると、永続ライセンスに切り替わります。途中でキャンセルした場合は永続ライセンスにはなりませんが、支払い済みの期間はレンタルとして利用できます。 |
| Monthly Subscription (月額) | 月額€15.8 | 月額€10.8 | いつでもキャンセルできます。契約期間中は常に最新版へアップデートされます。 |
| 1-Year Rent (1年レンタル) | 年額€119 | 公式ストアでご確認ください | 自動更新のない一回払いです。1年間、常に最新版へアップデートされます。 |
※ こちらも表示価格にVATは含まれていません。永続ライセンスと同様、価格やキャンペーン内容は変更される可能性があります
トライアル版と無料学習モード
現在、Pilgwayの公式ウェブサイトから、3DCoat 2026および3DCoatTextura 2026のフル機能をお試しいただけるトライアル版がダウンロード可能です。また、無料アプリケーションである3DCoatPrintも引き続きご利用いただけます。
3DCoatの特徴として、多くの他社製アプリケーションとは異なり、トライアル期間が終了してもソフトウェアへのアクセスが完全にブロックされることはありません。期限終了後は「無料学習モード(Free Learning mode)」に移行し、時間の制限なくソフトウェアの学習や練習を継続することが可能です。Pilgwayは、最新バージョンをダウンロードし、新しいツールやワークフローを実際に体験することを推奨しています。
アップグレードと購入オプション
すでに3DCoat V4、または過去の年間リリースの有効なライセンスをお持ちのユーザーは、Pilgwayウェブサイトのアカウントを通じて3DCoat 2026へのアップグレードが可能です。永久ライセンス、サブスクリプション、アップグレードなどの各種購入オプションについては、公式のストアページでご確認いただけます。































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