2026年7月14日(現地時間)- 3Dflowは、写真測量ソフトウェアの最新メジャーアップデートである「3DF Zephyr 9.0」を発表しました。
新機能ハイライト
今回のアップデートでは、Gaussian Splatting(ガウシアンスプラッティング)のワークフローがソフトウェア内に直接統合されました。この機能は、フルバージョンだけでなく、廉価版である3DF Zephyr Liteでも利用可能となっています。
また、大規模点群処理におけるフォトコンシステンシーの高速化や、ビューポートでの衛星データタイルの表示サポートなど、パフォーマンスと利便性が大幅に向上しています。
さらに、直感的な操作を可能にする新しいカメラコントローラーの追加や、すべての選択ツールで利用可能になった対象領域(VOI)の選択機能など、日常的なワークフローを加速させる改善も行われています。
主な新機能
Gaussian Splattingの統合
ZephyrのパイプラインにGaussian Splattingの生成機能が直接統合されました。余分な手順を必要としないオールインワンの自動処理が可能です。
写真測量パイプラインの利点を活かし、メッシュから生成された密点群と光度一貫性アルゴリズムを用いて最高品質の結果を得ることも、処理速度を優先して疎点群から直接生成することも可能です。すべての生成パラメータはニーズに合わせて微調整できます。
衛星データタイル
Zephyrのビューポート内で、3Dモデルの下に直接、衛星マップおよびハイブリッドマップのタイルデータを読み込めるようになりました。
測量やインフラ関係など、地理的な情報が重要なプロジェクトにおいて、Zephyrの画面から離れることなく、再構築されたモデルを周辺環境のコンテキストの中に配置して確認できます。
新しいカメラコントローラー
「3DF Scarlet」で提供されているものに似た、三脚スタイルの新しいナビゲーションモードが追加されました。
この新しいカメラコントローラーにより、コントロールポイントの定義や、バブルビュー画像上での要素の描画操作が、従来よりも大幅に簡単かつ直感的に行えるようになっています。
対象領域(VOI)の選択
対象領域(Volume of Interest)の選択が、平面、RGB、三角形、ポイントなど、すべての選択ツールで利用可能になりました。
作業したい特定の領域を定義することで、その他の部分はそのまま保持しつつ、指定した領域内だけで集中的に編集作業を行うことができます。
フォトコンシステンシーの改善
コアテクノロジーの最適化により、多数のポイントを持つ大規模な点群データを扱う際のフォトコンシステンシー(光度一貫性)の処理速度が大幅に向上しました。
これにより、全体的な計算時間の短縮とワークフローの効率化が実現しています。
その他の機能強化
- 選択ツールの統一: 「手動」「平面」「色」「ポイント」「三角形」といった各選択サブツールが統一され、すべての表示オブジェクトまたは特定のオブジェクトに対して一貫したターゲット選択が可能になりました。
- ポイントフィルタリングでのメッシュ対応: ポイントフィルタリングツールにおいて、メッシュを入力として扱えるようになりました。
- 新しいグリッドオブジェクト: ビューポートに、アンチエイリアス処理が施された新しいグリッドオブジェクトが追加されました。
- ESRI タイル化メッシュのエクスポート: ESRIのi3sタイル化メッシュフォーマットでのエクスポートオプションが追加されました。
- エクスポート時のカスタム参照系: カメラ、疎点群、密点群、メッシュ、テクスチャ付きメッシュ、オルソフォトなど、あらゆるオブジェクトのエクスポート時にカスタム参照系へ変換するオプションが追加されました。
マイナーなバグ修正とその他のアップデート
- ビデオストリームプリセット: 連続したウォークスルーやビデオストリーム向けの新しいプリセットを追加。
- 疑似メルカトル図法のサポート: 疑似メルカトル(Pseudo Mercator)参照系のサポートを追加。
- 参照系のオンライン取得: 新しい投影参照系を自動的に検索してダウンロードする機能を追加。
- Gaussian Splattingのエクスポート: Gaussian Splattingオブジェクトのエクスポートに対応。また、ワークスペースのマージ機能で正しく処理されるように修正。
- 非構造化密点群マージ時のクラッシュ修正: 2つの非構造化密点群をマージした際、無効な構造化点群が生成され、その後のオルソフォト生成などでクラッシュを引き起こす問題を修正。
- PLYローダーの修正: 読み込み時に一部の有効なPLYファイルがスキップされてしまう問題を修正。
- 非ラテン文字を含むSTLのインポート: 日本語などの非ラテン文字を含むファイル名のSTLファイルがインポートできない文字コードの不具合を修正。
- レーザースキャンの色切り替えバグ修正: 混合プロジェクトにおいて、オプションをオフにした後もレーザースキャンの色が単色のまま固定される問題を修正。
- 円形マーカー検出の修正: 円形マーカーの検出において、「マーカーの数」パラメータが正しく反映されるように修正。
- グラウンド抽出フィルターのカメラ操作: グラウンド抽出フィルターのダイアログ内における、ピボットカメラコントローラーの挙動を修正。
- オルソフォトからのメッシュ切り出し機能: オルソフォトツールから専用モードでMasqueradeを開き、オルソフォトから直接メッシュをマスク・切り出しできるようになりました。
- AIトレーニング準備ツール: AIマスキングおよびAI分類のトレーニングパイプライン向けに、.zepファイルを準備するバッチ処理ダイアログを追加。
- 平面選択ダイアログの修正: 平面選択ダイアログ内で選択が機能しない問題を修正。
- クワッドバッファのピッキング修正: クワッドバッファステレオデバイス使用時に発生していた、3Dピッキングのズレを修正。
- 高DPI / スケーリングの修正: 特定の解像度やスケーリング設定で発生していたレイアウトの問題を多数修正(プロジェクト切り取りフェーズのボタンや固定サイズの挙動など)。また、カメラキャリブレーションツールがフルスクリーンで正しく表示されるように改善。
- パスの保存: 保存ダイアログを使用する際、現在開いているプロジェクトのフォルダパスを正しく認識するように修正。
- 空のワークスペースでの「名前を付けて保存」: 起動時にワークスペースが空の場合、「名前を付けて保存」が正しく無効化されるように修正。
- OBJのテクスチャ読み込み修正: 他のソフトウェアからエクスポートされたOBJファイルを読み込む際、テクスチャのファイル名にスペースが含まれていると失敗する問題を修正。
- 画像歪み補正の整合性: FlowSaMの画像歪み補正と、ボックスリサイザのスケール係数計算との間の不整合を修正。
- オルソフォトのGSDプロパティ: オルソフォト生成時に使用された地上画素寸法(GSD)が、オブジェクトのプロパティとして表示されるように。
- カメラ統計のCSVエクスポート: カメラ統計ダイアログがCSV形式でのエクスポートに対応。
- カメラ可視ポイントのCSVエクスポート: PDFレポートの「カメラの可視ポイントと平均再投影誤差」セクションをCSVとしてエクスポート可能に(フォレンジック業務などに有用)。
- ポリラインの面積表示: ポリラインのプロパティセクションに表面積の情報を追加。
- マルチカメラ設定の独立化: マルチカメラウィザードにおいて、データセットに依存せずにカメラの制約を保存・読み込みできるように改善。同じXML設定を別プロジェクトで再利用可能に。
- 入力オプションダイアログの改善: オプションダイアログの入力セクションを改善。ショートカットキーが競合した際に該当キーを表示するようになり、メッセージの色を見直し、検索/フィルター欄を追加。
- GCP / 検証点の用語見直し: 地上基準点(GCP)および検証点(Check Points)に関する用語、精度、ウェイトの扱いを各種ダイアログやPDFレポート間で統一し明確化。レポートの図表でもGCPと検証点の統計が分離して表示されるように。
- 座標ヘッダーラベルの統一: 地理座標系(緯度、経度、高度/楕円体高)を使用する際、座標フィールドのヘッダー文字列を統一。
- FPSオーバーレイ: 画面上にFPS(フレームレート)を表示するオプションを追加(デフォルトはオフ)。
- ネットワークドライブの警告: プロジェクトの保存時、またはネットワークドライブに保存された画像データセットを使用する際に警告を表示する機能を追加。
- ffmpegライブラリの更新: 内部のffmpegライブラリを更新し、HEIFビデオファイルを含むサポートフォーマットを拡張。
- ラベル付きスライダーの改善: 各種ダイアログで使用されているラベル付きスライダーウィジェットのUIを改善。
- 詳細設定の整理: 詳細設定パネルのインターフェースを全体的に改善および再編成。
- グリッドの起動エフェクト: ソフトウェア起動時に、ビューポートのグリッドに視覚的なエフェクトを追加。
- 新しいバグ(ジョーク): リリースノートの恒例として「Ad maiora semper!(常に前へ!)」の合言葉とともに、新しいバグの追加についてもユーモアを交えて記載されています。
価格について
3DF Zephyrは、Windows 11 / 10 / 8.1 / 8(64-bit)環境で利用できます。
ユーザーのニーズに合わせて、無料版からフル機能を備えた永久ライセンス、月額サブスクリプションまで複数のプランが提供されています。
| 3DF Zephyr Free | 無料ライセンス | 無料 | 基本的な機能を試せる無料版 |
| 3DF Zephyr Lite | 永久ライセンス | €199.00 + 付加価値税 | 機能を制限した安価なエディション |
| 3DF Zephyr | 永久ライセンス | €4,200.00 + 付加価値税 | すべての機能を備えたフルバージョン |
| 3DF Zephyr (Monthly) | サブスクリプション | €250.00 / 月 + 付加価値税 | フル機能を月単位で利用可能 |
※永久ライセンス(Lite版およびフル機能版)には、購入から12ヶ月間の無料アップデートが含まれています。12ヶ月の期間終了後は、ライセンス価格の20%をお支払いいただくことで、さらに12ヶ月間のアップデート更新が可能です。
以下はそれぞれのライセンスの機能比較です。よりくわしい機能比較はこちらから

3DFlow社が開発する3DF Zephyrの国内総代理店は株式会社OPTとなっています。
また、3DF Zephyr Lite 版はSteamからも購入可能です。































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