ノードを触らずComfyUIを操作 ― AIエージェント連携機能『Comfy MCP』ベータ版が登場

CGソフト

2026年6月30日(現地時間)-  ComfyUIは、既存のワークフローをClaude、Codex、Hermes、Cursorなどの様々なAIエージェントと接続する新機能「Comfy MCP」のパブリックベータ版を発表しました。

このリリースは、プロダクション(実際の制作現場)のパイプライン向けに構築された初のMCP(Model Context Protocol)と位置づけられています。

Comfy MCPで何ができるか

Comfy MCPは、お使いのAIエージェントとComfyUIのワークフローを橋渡しする機能です。ここでは、導入によって具体的に何が可能になるのかを3つの側面から紹介します。

エージェントが最新のモデルとワークフローにアクセス

Comfy MCPを導入することで、ユーザーのAIエージェントは最新の画像、動画、3D、そしてオーディオ生成モデルにアクセスできるようになります。さらに、コミュニティで広く利用されている数百ものComfyUIワークフローにも直接アクセスが可能です。

これらのベストプラクティスとなるワークフローは自動的に更新されるため、エージェントは常に最新の手法を把握した状態でユーザーの作業を支援します。

We just launched Comfy MCP in public beta, the first MCP built for production pipelines.

専門知識なしで、自然言語の指示だけで操作

これまで、「ノードベースの操作が複雑で敷居が高い」と感じてComfyUIを敬遠していた方にとっても、状況が大きく変わります。Comfy MCPを使用すれば、以下のような操作をすべて自然言語の指示でAIエージェントに任せることができます。

  • ワークフローの構築、編集、および実行
  • モデル、ノード、テンプレートワークフローの検索
  • ワークフローの保存と再実行
  • 共有されたワークフローURLの読み込みと実行
  • アプリ内の全MCP生成ワークフローの取得

ノードを繋ぐ作業、モデルのダウンロード、強力なGPU環境、さらにはノードグラフの画面自体を見る必要すらありません(もちろん、必要な場合は確認が可能です)。

共有・再現性とチームワークを前提とした設計

作成したワークフローのURLは、AIエージェントを含め、誰とでも共有することが可能です。

チームメンバー自身がComfyUIの複雑なワークフローを学習しなくても、各自のAIエージェントを介して同じパイプラインを実行することができます。

また、エージェントを用いて同じパイプラインを編集し、生成結果の100%の再現性を保つことができるため、一度きりの画像生成ではなく、長期的なプロジェクトでの利用に適した設計となっています。

プロダクション作業での具体的なユースケース

実際の業務を想定した、AIエージェントへの指示の例として以下が挙げられています。

  • 「スニーカーのメインショットを1枚用意し、Meta Advantage+用に4つのアスペクト比で20種類の広告バリエーションを生成して」
  • 「保存しておいた商品ショット用のワークフローを読み込み、この5枚の新しい画像に対して再実行して」
  • 「3枚の絵コンテのフレームからシネマティックなクリップを生成し、その後、チームメイトが再利用できるようにそのワークフローを説明して」
  • 「12種類のカードアートのポーズを通して、一貫したキャラクターを生成して」

エコシステムを拡張する3つのアプローチ

ComfyUIでは、エージェントや開発者がComfyUIのキャンバスをその都度開くことなくコンテンツ生成を行えるよう、要件に合わせた3つのアプローチを提供・開発しています。

  • Comfy Cloud MCP: クラウド上で動作し、事前インストール済みのモデルやテンプレートを活用して完全なワークフローを実行できるホスト型サーバー。(今回パブリックベータ公開)
  • Comfy Partner MCP: 30以上の提携プロバイダーのAPIを統一された形式で利用できるローカルMCPサーバー。(現在プライベートプレビュー)
  • Comfy CLI: ターミナルからスクリプトやCI、バッチ処理などの自動化を制御するためのコマンドラインツール。

チャットベースの対話型エージェントにはMCPが、スクリプトやCIからの呼び出しにはCLIが適しています。それぞれの違いは以下の通りです。

Comfy Cloud MCP
(今回パブリックベータ公開)
Comfy Partner MCP
(プライベートプレビュー中)
Comfy CLI
提供形態リモート(ホスト型)サーバーローカルMCPサーバーローカルCLI(コマンドライン)
利用インターフェースMCPクライアント(Claude等)とのチャットMCPクライアント(Claude等)とのチャットターミナルコマンドやスクリプト
利用条件Comfy CloudのサブスクリプションComfy APIキーComfy APIキー または Cloudログイン
モデルComfy Cloudのモデル(インストール済み)30以上の提携プロバイダー
(BFL, Ideogram, Kling, Runwayなど)
提携ノード(comfy generate経由)
ワークフローComfyUIの完全なワークフロー実行提携APIによる生成(カスタムワークフロー不可)単発の提携API呼び出し、Cloudワークフロー実行
GPU環境クラウドGPUを使用(ローカルGPU不要)不要(APIベースのため)不要(API経由)、またはローカルGPU
最適な用途チャット主体のエージェント、テンプレート検索様々なプロバイダーを統合したMCPツールの利用スクリプト、CI、バッチ処理などの自動化

Comfy Partner MCP について

現在、Comfy Partner MCPはプライベートテストの段階にあり、一般公開はされていません。アクセスは招待されたパートナーに限定されており、機能やAPIは今後変更される可能性があります。

このツールは、ローカルのMCPサーバーとして機能し、BFL、Ideogram、Kling、Runway、Veo、Meshy、ElevenLabsなど30以上のパートナープロバイダーを横断して、画像、動画、3Dなどを「単一の統一されたリクエスト形式(Canonical request shape)」で利用できるのが特徴です。

導入や使い方の詳細は、こちらから確認できます。

Comfy CLI による自動化とスクリプト制御

チャットインターフェースで動作するMCPに対して、バッチ処理やCIパイプラインといった自動化環境での利用に適しているのが「Comfy CLI」です。

ローカルのComfyUIのインストールや起動管理、提携APIへの単発のリクエスト(現在ベータ版の comfy generate コマンド)、さらにはCloud上でのワークフローの実行(comfy run)などをターミナルから制御できます。実行環境は自動的に判別され、Cloudにログインしていればクラウドで、そうでなければローカルサーバー上で処理がルーティングされます。

導入や使い方の詳細は、こちらから確認できます。

5分で始められる導入手順

今回リリースされたComfy Cloud MCPは、ユーザーのComfyアカウントとAIエージェントを接続することで機能します。導入手順はシンプルです。

  1. cloud.comfy.org またはデスクトップアプリでComfyアカウントを作成します。
  2. Comfyアカウントサインインにします。
    • Claude Codeの場合:ターミナルで /plugin install comfy-cloud@comfy-skills を実行してプラグインをインストール後、/mcpコマンドからサインインします。
    • Claude Desktopの場合:設定(Customize)のConnectorsから「Add custom connector」を選び、URLに https://cloud.comfy.org/mcp を指定して追加後、プロンプトに従ってサインインします。
  3. その他のAIクライアントを使用する場合は、エージェントに以下のプロンプトを送信し、ドキュメントを読み込ませます。
    「Agent, please help me install Comfy MCP: https://docs.comfy.org/agent-tools/cloud」

ローカル環境のComfyUIとの連携について

エージェントを利用して、ご自身のPC上にある「ローカルのComfyUI」を操作したいという要望も多く寄せられているようです。

今回、公式からクラウド版である「Comfy Cloud MCP」が先行してリリースされたのは、ホスト型サーバー(cloud.comfy.org)の開発と運用が、Comfyチームの体制において最も早く高品質に提供できる形であったためです。公式としてのローカルエージェント体験の向上は今後のロードマップに組み込まれており、順次アップデートが予定されています。

また、ComfyUIがオープンソースである性質上、ローカル環境で動作するサーバーとMCPクライアントを接続するアプローチは、すでにコミュニティ主導で複数進行しています。今すぐローカル環境での連携を試したい場合は、artokun/comfyui-mcp などのコミュニティプロジェクトを利用することが可能です。

ProjectRepository
comfyui-mcpartokun/comfyui-mcp
comfyui-mcpshawnrushefsky/comfyui-mcp
comfyui-mcp-serverjoenorton/comfyui-mcp-server
comfy-mcp-serverlalanikarim/comfy-mcp-server

追加のリソースとフィードバック

インストール手順、利用可能なツールの詳細、APIキーを利用した認証方法などに関する詳しい情報は、公式ドキュメント(https://docs.comfy.org/agent-tools/cloud)をご参照ください。

また、エージェント体験をさらに拡張・補完するリソースとして、コミュニティスキルライブラリ「Comfy Skills」も公開されています。これはClaude Code向けのプラグインマーケットプレイスを兼ねており、Comfy Cloudエージェントを通じて画像、動画、音声、3D生成を行うためのスラッシュコマンド(例: /comfy-cloud:generate-image)を提供します。インストーラーとMCPサーバーを一元管理する情報源として機能し、誰でも自身のスキルを投稿・コメントすることができます。

フィードバックの募集

Comfy Cloud MCPは現在ベータ版です。開発チームは、実際に試用してのストレステストや、機能に関する率直なフィードバックを求めています。


Comfy MCP: Turn your agent into a creative technologist

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