Premiere Proの2026年6月リリース(バージョン 26.3)の新機能情報です。
主な新機能
Premiere Proの最新リリース(バージョン 26.3)では、より効率的な編集作業をサポートするための新機能が追加されました。
Fireflyボードからのシーケンス自動作成や、SNS向けの単語別キャプション機能のほか、新しいトランジション効果「Shape Dissolve」や、映像の注目ポイントを強調する「拡大」エフェクトなどが搭載されています。
今回、公式の日本語版リリースノートと英語版リリースノートでは、紹介されているアップデート項目に一部差異があります。この記事では、英語版リリースノートにのみ記載されている新機能やフォーラムで触れられている情報も含めて紹介しているのでご留意ください。
新機能の詳細
Firefly ボードのメディアからシーケンスを自動作成
Adobe FireflyのボードからメディアをPremiere Proに読み込む際、選択した順序で配置された編集可能なシーケンスを自動的に作成できるようになりました。
これにより、クリップを一つずつタイムラインに配置する手間が省け、プロジェクトの初期構成(アセンブリ)作業が大幅に軽減されるので、構想からタイムラインへの移行をより少ない手作業でスムーズに行うことができます。
環境設定から「複数のアセット読み込み時にシーケンスを作成」を有効にすると、Firefly ボードから Premiere にメディアを送信する際に自動的にシーケンスが作成されるようになります。

メモ
無効にすると、Premiere は選択したメディアをシーケンスを作成せずに Firefly ダウンロードビンに読み込みます。
ソーシャルメディア向けの単語別キャプションを作成
Instagram Reels、YouTube Shorts、TikTok などで一般的な、一語ずつ順番に表示されるキャプションスタイル を作成する際、これまで必要だったクリップの手動分割作業が不要になりました。
文字起こし機能から 「単語別」 を選択するだけで、オーディオのタイミングに自動同期したキャプションが生成されます。フォントや色などのスタイルも自由にカスタマイズでき、プレビュー画面の見た目をそのまま書き出すことが可能です。
この機能は、テンポの速い動画制作においてクリエイターから特に要望の多かったもののひとつで、短尺動画の編集効率を大きく向上させます。

ヒント
一単語キャプションは標準キャプションと同じスタイリングツールを使用します。 フォント、色、配置などのテキストプロパティを調整して、クリエイティブなビジョンに合わせてキャプションスタイルをカスタマイズします。
Shape Dissolveでカスタムトランジションを作成
新たに「Shape Dissolve(シェイプディゾルブ)」トランジションが追加されました。
この機能を使用すると、シェイプの形状や動き、境界線のぼかし(フェザー)、タイミングを完全にコントロールしながら、カスタマイズ可能な幾何学的なトランジションを作成できます。繊細なワイプから、定型化されたモーショングラフィック風の表現まで、新しい表現が可能になります。

拡大効果で詳細をハイライト
映像内の特定の要素やディテールに視聴者の注目を集めたい場合に便利な「拡大(Magnify)」エフェクトが追加されました。
ズーム倍率、レンズの形状、境界線、シャドウ、エッジの柔らかさ、レンズの歪みを細かく制御できるカスタマイズ可能な拡大レンズを作成できます。

高速で復元力の高いオブジェクトマスク
顔のぼかしや被写体の分離、特定の被写体のみをターゲットにした色補正などを頻繁に行うユーザーにとって、非常に有用な内部処理の改善が行われました。
マスクのトラッキングパフォーマンスが向上し、複雑なマスクワークフローの信頼性が向上。また、プロジェクトを別の環境へ転送した後にマスク情報を復元するための新しい「マスクデータを復元」機能も導入されました。
プロダクション機能のアップグレード時間を大幅に短縮
新しいジャストインタイムのアップグレードワークフローにより、アップグレード時にすべてのプロジェクトを開いて再保存するのではなく、プロジェクトが開かれたときにのみアップグレード処理が実行されるようになりました。
これにより、以前は数時間以上かかっていたプロダクションのアップグレードが、わずか数分で完了するようになります。大規模なプロジェクト管理機能である「プロダクション」を活用している編集者にとって、非常に影響の大きいアップデートです。
その他のアップデート
上でも述べましたが、公式の日本語版リリースノートと英語版リリースノートでは、紹介されているアップデート項目に一部差異があります。当記事では、英語版リリースノートにのみ記載されている新機能や改善情報も含めて紹介しています。
その他のワークフロー改善・新機能
- クリップをシーケンスに編集する際、トラックを追加するかどうかを選択できる新しい「タイムライン」環境設定により、自動トラック作成を制御できるようになりました。
- ワークスペース間の切り替えが大幅に高速化され、編集レイアウト間の移動時間が短縮されました。
- 「検索」パネルにスライダーが追加され、検索結果のサムネイル、オーディオ波形、文字起こしテキストの表示サイズを拡大できるようになりました。
- 「Stock」パネルから直接、プレビュー中のAdobe Stockアセットのライセンスを取得可能になりました。ライセンス取得後は、タイムライン上のプレビュー版が自動的に正規版に置き換わります。
- 対応システムのGPUをより正確に検出・有効化できるようになり、予期せずソフトウェアレンダリングに切り替わるケースが減少しました。また、GPUが最小スペックを満たしていない場合に警告が表示されるようになりました。
- Canon EOS C50 および EOS R6 Mark III カメラの映像フッテージがサポートされました。
- Sony BURANO V3 カメラで撮影されたRAW X-OCN映像に関して、新たにフルフレームアナモルフィック 5.8K および スーパー35クロップ 3.8K(16:9、最大120fps)の解像度がサポートされました。
修正された問題
今回のアップデートでは、多数のバグ修正と安定性の向上が図られています。以下は主な修正項目の抜粋です。
- Intel Arc GPU を搭載した Windows 環境で、文字起こしが失敗する問題を修正しました。
- NVIDIA Blackwell GPU 上で 6.2K HEVC 4:2:2 10 ビットファイルの読み込み中に Premiere がクラッシュする問題を修正しました。
- 多数の会話クリップに対して「音楽」としてタグ付けされたオーディオクリップをダッキングする際にクラッシュする問題を修正しました。
- プログラムモニターが無限に動かなくなる、またはAVCHD(MTS)再生中にフリーズする問題を修正しました。
- 一部のスマートフォンビデオ(iPhone のクリップを含む)が、間違った向きで読み込まれる問題を修正しました。
- プロジェクトファイルがドライブのルートレベルまたはその近くに保存されている場合、メディアの再リンクが予期しない動作をする問題を修正しました。
- 小さいフレームサイズへの書き出しで、一部の状況において動画品質が低下する問題を修正しました。
その他の修正項目や、アップデートの詳細なリストについては公式ページをご覧ください。
ベータ版の新機能
現在提供されているPremiere Beta版では、将来のリリースに向けて以下の強力な新機能をテストできます。先だって発表されていたクリエイティブエージェント導入はまだ追加されていないようです。
Smarter Object Masking
前景や背景、これまで選択が難しかった小さな要素を正確に識別できる、新しいセグメンテーションモデルが導入されました。
これにより、以前は手作業で細かく調整する必要があった複雑なマスクも、ワンクリックで作成できるケースが大幅に増加します。オブジェクトマスク機能がさらに強力かつ使いやすくなります。
ARRI Core Codec サポート
Beta版ユーザーは、Alexa 35 Extremeカメラを使用した超高フレームレート撮影用に設計されたワークフローなど、次世代の「ARRI Core」コーデックのネイティブサポートをテスト可能です。
価格とシステム要件
Premiere Pro は、Windows 10(64 ビット)V20H2 以降、macOS Sonoma(バージョン 14)以降で利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
単体プランの価格は以下の通りです。
- 年間プラン, (月々払い) — 3,280 円/月(税込)
- 年間プラン, (一括払い) — 34,680 円/年(税込)
- 月々プラン — 4,980円 /月(税込)
また、Premiere Pro は、Adobe Creative Cloudプランの一部としても利用可能です。


































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