SideFX社より、次期メジャーアップデートとなる「Houdini 22」のSneak Peek(先行公開)動画が公開されました。
映像内では、シミュレーション、モデリング、コンポジット、そして近年注目を集めるGaussian Splattingなど、多岐にわたる分野での機能強化や新ツールが紹介されています。
- 紹介されている機能一覧
- Ripple Solver with adjacency maps & Time Shift
- Ocean Spectrum
- Weave, Knit and Grunges
- UV Shape
- Planar Inflate
- Refract from height / Height from caustics
- Star Glow
- Neural cellular automata
- Direct COP support via HDA in UE
- Bake Pre-Process
- Updated Fireworks Recipes / Magic FX Recipes
- RBD Material Fracture: metal
- Faster Voronoi Fracturing
- MaterialX Flakes
- Curve Animate
- Quad Remesh Rectangular Method
- Author USD Structure in SOPs
- Heightfield Recipes / Unified Heightfield Copernicus Toolset
- Neural Layer to Depth
- Biped Retargeting Recipes
- Crowds Ragdoll Setup 2.0
- Motion Mixer Nested Clips
- Improved Guide Groom Deform with Hydra Procedural
- IK Limits & Set Driven Keys
- ML Train GSplats with Karma & TOPs
- Animated GSplats
- Rigged Gsplat with Controllable Segments & Procedural Animation
- Relight & Render GSplats
- Houdini 22 Keynote
紹介されている機能一覧
※以下の解説はSneak Peek映像に基づくものであり、実際のリリース時の仕様と異なる場合があります。
Ripple Solver with adjacency maps & Time Shift
波紋のシミュレーション機能です。隣接マップ(adjacency maps)を使用することで、複雑なジオメトリ表面上でも自然な波の伝播を計算できると考えられます。また、Time Shift機能により、シミュレーションのタイミングを柔軟に制御できるようになります。
Ocean Spectrum
海洋の波を生成するスペクトルツールのアップデートです。より現実に近い波のディテール生成や、パフォーマンスの向上が期待されます。
Weave, Knit and Grunges
テクスチャ作成(Copernicusコンテキスト等)における新機能として、織物(Weave)や編み目(Knit)のパターン、および汚れや摩耗(Grunges)の表現をプロシージャルに生成するツールが追加されます。
UV Shape
UV展開や編集を支援する新しいツールです。ジオメトリの形状に基づいて、より直感的かつ効率的にUVマップを構築・調整するための機能と考えられます。
Planar Inflate
平面的なジオメトリを風船のように膨張(Inflate)させる機能です。クッションや布の膨らみなど、ソフトボディ的な表現を簡便に作成する際に役立ちます。
Refract from height / Height from caustics
高さ(Height)マップ情報から光の屈折(Refract)効果をシミュレートする機能、およびコースティクス(集光模様)の表現から逆に高さマップを生成・制御する機能です。水面やガラスなどの表現をコンポジット上で効率的に処理できると予想されます。
Star Glow
ハイライト部分に星型のクロスフィルター効果のようなグレア(輝き)を付加する、コンポジット向けのエフェクトツールです。
Neural cellular automata
ニューラルネットワークを用いたセルオートマトン機能です。機械学習を活用して、有機的なパターンの成長や変化、複雑なテクスチャの自動生成などを可能にする先進的なツールです。
Direct COP support via HDA in UE
Unreal Engine内でHoudini Digital Asset (HDA) を使用する際、新しいコンポジットネットワーク(COP / Copernicus)が直接サポートされます。これにより、UE内での高度なプロシージャルテクスチャの生成や処理がシームレスに行えるようになります。
Bake Pre-Process
テクスチャのベイク処理を行う前の準備段階を自動化、または最適化する機能です。ベイクワークフロー全体の効率化が期待されます。
Updated Fireworks Recipes / Magic FX Recipes
複雑なエフェクトを構築するためのテンプレートである「レシピ」機能の拡充です。花火(Fireworks)のレシピがアップデートされ、新たに魔法のような視覚効果(Magic FX)を構築するためのレシピが追加されます。
RBD Material Fracture: metal
リジッドボディダイナミクス(RBD)の破壊ツールにおいて、金属(Metal)の特性に合わせた破壊表現のサポートが強化されます。曲がりや引き裂きといった金属特有の変形を伴う破壊が容易になります。
Faster Voronoi Fracturing
オブジェクトを分割して破片を生成するボロノイ分割処理が高速化されます。大規模な破壊シミュレーションのイテレーション速度向上に寄与します。
MaterialX Flakes
オープンスタンダードなマテリアルフォーマットであるMaterialXにおいて、車の塗装や雪などに含まれる細かな反射粒子(フレーク)の表現がサポートされます。
Curve Animate
カーブ(曲線)自体をアニメーションさせるための専用ツールまたはワークフローの改善です。髪の毛や触手、軌跡などの動きをより直感的に作成できます。
Quad Remesh Rectangular Method
ジオメトリを四角形ポリゴンで再構成するQuad Remeshツールに、長方形(Rectangular)メソッドが追加されます。ハードサーフェスモデリングにおいて、より規則的でエッジフローに沿ったトポロジの生成が可能になります。
Author USD Structure in SOPs
ジオメトリネットワーク(SOP)の段階で、USDの階層構造を直接構築(オーサリング)できるようになります。これにより、Solaris(LOP)へ移行する前のデータ整理がSOP内で完結し、ワークフローがスムーズになります。
Heightfield Recipes / Unified Heightfield Copernicus Toolset
地形生成(Heightfield)のための新しいレシピが追加されるとともに、新しいコンポジットツールセットであるCopernicusとの統合が進められます。地形の形状生成からテクスチャリングまで、一貫したプロシージャルワークフローが提供されます。
Neural Layer to Depth
機械学習モデルを活用し、画像などのレイヤー情報から深度(Depth)マップを生成・推測する機能です。2D素材から3D的な奥行き情報を取り出すコンポジット作業などに活用されます。
Biped Retargeting Recipes
二足歩行(Biped)キャラクター向けのアニメーションリターゲティング(異なる骨格間でのモーション流用)を簡単に設定するためのレシピツールです。
Crowds Ragdoll Setup 2.0
群衆(Crowds)シミュレーションにおける、エージェントが物理法則に従って倒れ込むラグドール表現のセットアップがバージョン2.0として刷新され、よりリアルで設定しやすくなります。
Motion Mixer Nested Clips
アニメーションクリップを合成するMotion Mixerにおいて、クリップの中に別のクリップを含める「ネスト(入れ子)」が可能になります。複雑なモーションの階層管理が容易になります。
Improved Guide Groom Deform with Hydra Procedural
毛髪やファー(Groom)のガイドカーブを用いた変形処理が改善され、Hydraプロシージャルと連携することで、レンダリング時のパフォーマンスと描画品質が向上します。
IK Limits & Set Driven Keys
キャラクターリギング機能の強化です。IK(インバースキネマティクス)の関節可動域の制限(Limits)設定や、あるパラメータの動きで別のパラメータを制御するSet Driven Key機能が実装・強化されます。
ML Train GSplats with Karma & TOPs
Karmaレンダラーとタスク管理のTOPsを利用して、3D Gaussian Splatting (GSplats) のモデルを機械学習(ML)で直接トレーニングする機能です。Houdini内でGSplatsの生成が完結します。
Animated GSplats
静止画だけでなく、時間経過とともに変化するアニメーション付きの3D Gaussian Splattingデータをサポートします。
Rigged Gsplat with Controllable Segments & Procedural Animation
3D Gaussian Splattingモデルに対してリギング(骨組み設定)を行い、セグメントごとに制御したり、プロシージャルにアニメーションさせたりする画期的な機能です。スキャンデータを直接アニメーション素材として扱える可能性が広がります。
Relight & Render GSplats
生成された3D Gaussian Splattingモデルに対して、シーン内の光源情報を用いて再照明(リライト)を行い、他のCG要素と馴染ませてレンダリングする機能です。
Houdini 22は、従来の手法を洗練させるだけでなく、機械学習やGaussian Splattingといった最新技術を強力に統合しようとしていることが伺えます。
Houdini 22 Keynote
Sneak Peekに続き、新機能の詳細が語られるKeynote(基調講演)のオンライン配信が予定されています。各タイムゾーンでの日時は以下の通りです。
- 2026年6月22日
- 09:00 PDT (太平洋夏時間) / 12:00 EDT (東部夏時間)
- 17:00 BST (英国夏時間) / 18:00 CEST (中央ヨーロッパ夏時間)























コメント