Cascadeur 2026.1 リリース!新レンダラーやUE Live Link、AIを活用したモーション生成ツールの追加など

CGソフト

2026年4月9日(現地時間)- Nekki は、物理ベースのキャラクターアニメーション作成ツール「Cascadeur」の最新バージョンである2026.1をリリースしました。

新機能ハイライト

今回のリリースには、近年のアップデートの中でも特に大きな規模で、ワークフローと基盤技術の両面にわたる内容が含まれています。

主な新機能としては、Filament レンダリングエンジンへの完全移行、ユーザーから要望の多かった Unreal Engine 向け Live Link の追加、そして AI を活用してモーションのスタイル(シグネチャ)を生成・転送する新しい Root Motion ツール の導入があります。

さらに、これらの主要機能に加えて、コリジョンの貫通修正(めり込み解消)、AutoPhysics におけるコンストレイント対応、四足歩行キャラクター向けの より自然な AutoPosing など、実用的なワークフロー改善も多数含まれています。

Cascadeur Feature Highlights 2026.1

主な新機能詳細

Unreal Engine Live Link の追加

新しく追加された Unreal Engine Live Link を利用することで、Cascadeur から Unreal Engine へアニメーションをリアルタイムでストリーミングできるようになりました。

Live Link 機能は今回のリリースでゼロから再構築されており、Unreal Engine との統合が大幅に改善されています。その結果、よりスムーズで安定したリアルタイムアニメーションストリーミングが可能になりました。

これにより、Unreal Engine のシーン内でモーションを直接プレビューし、環境に合わせたタイミングやステージングをその場で確認できます。手動でエクスポートとインポートを繰り返す必要がなくなるため、イテレーションの効率が大きく向上します。

この機能は Epic MegaGrant の支援を受けて開発されており、Unreal Engine を使用するゲーム開発者、テクニカルアーティスト、アニメーションチームにとって、ワークフロー改善の重要なマイルストーンとなります。

※注意

 現在、Unreal Engine Live Linkプラグインは、専用のLive Linkドキュメントページからの手動ダウンロードおよびインストールでのみ提供されています。後日、Epic Gamesの「FABマーケットプレイス」でも公開される予定とのことです。

Filamentレンダリングエンジンへの完全移行

バージョン 2025.3 で実験的プレビューとして提供されていた Filament レンダリングエンジン が、今回のリリースでメイン環境に完全統合されました。これにより、ビューポートの描画品質が向上し、アニメーション作成時により適した視覚環境が整いました。

ライティング、シェーディング、マテリアル表現、シーン全体の視認性が改善されたことで、ビューポート上でキャラクターのポーズやシルエット、動きの確認がより行いやすくなりました。最新のモダンレンダラーとして求められる機能を備えており、シーンの外観を調整するための幅広いオプションが利用できます。

Root Motionツール

新たに導入された「Root Motionツール」は、キャラクターの軌跡(trajectory)に基づいてアニメーションを生成する新しい生成AIツールです。

AI を活用したスタイル転送(Style Transfer)アプローチを採用しており、拡散モデル(Diffusion Model)を用いてリファレンスアニメーションから モーションシグネチャ(特徴的な動きの癖) を抽出し、その特徴を新しいアニメーションクリップへ適用できます。

操作はシンプルで、動きの大まかな下書き(最低限、開始と終了の 2 キーフレーム)を用意し、ツールバーに追加された 「Run Root Motion」 ボタンをクリックするだけで処理が実行されます。

この機能により、動きのスタイルを試したり、特定の身体の使い方(ボディメカニクス)を保ちながら動きを生成したり、キャラクターの演技に合わせたルートモーションパターンを作成したりと、さまざまな活用が可能になります。

コリジョンの貫通修正機能

複雑なキャラクターアニメーションにおいて頻繁に発生する「身体パーツの意図しない交差」や「床へのめり込み」は、これまで手動での修正(クリーンアップ)が必要でした。

新機能の「Collision Penetration Cleaning」により、アニメーションを自動的に分析し、これらの交差や貫通を削除して解決することができるようになりました。

問題のある交差部分を効率的に検出して修正できるため、クリーンアップにかかる時間を短縮できます。元の動きの意図を大きく損なうことなく、アニメーションシーンを整える作業がより行いやすくなります。

※古いシーンでの使用に関する注意:
過去のバージョンで作成されたシーンでこの機能を使用するには、キャラクターリグを再生成する必要があります。Cascadeur 2026.1で新規作成されたシーンにおいては、特別な設定なしですぐに機能します。

AutoPhysics におけるコンストレイント対応

Cascadeur の物理エンジンにポイントコンストレイント が統合されました。

これにより、AutoPhysics(自動物理補正)やラグドールシミュレーションの実行中でも、武器・小道具・ツールなどのオブジェクトをキャラクターの手に固定したまま扱うことが可能になります。

特定のオブジェクト同士の関係性を維持したままシミュレーションを行う必要があるシーンでの物理ベースのアニメーションワークフローの信頼性が向上しています。

四足歩行キャラクターの AutoPosing 強化

以前のバージョンで導入された四足歩行キャラクターのサポートが、バージョン 2026.1 でさらに改善されました。

今回のアップデートでは、四足歩行キャラクターに対する AutoPosing(自動ポージング)がより自然で扱いやすくなり、猫や馬といったクリーチャーリグへの適応性が向上しています。

また、ポイントコンストレイントが AutoPosing でも利用できるようになったほか、複数キャラクターを含むシーンで発生していたポイントの引っ張りに関する不具合修正や、方向ベクトルのスケーリング調整も行われています。

これらの改善により、幅広い動物キャラクターのアニメーション制作における実用性が高まり、二足歩行以外のキャラクターのポージング作業全体がよりスムーズになりました。

その他の改善点

大規模な新機能に加えて、UIやワークフローの細やかな改善も行われています。

  • 光源の追加: シーンにLight sources(光源)を追加してライティングを調整できるようになりました。
  • Quick Rigging Toolの拡張: AI生成モデルなどのリギングに便利な「meshy.ai」および「Auto Rig Pro」向けのテンプレートが追加されました。
  • キーフレーム操作の効率化: Ctrl + Fキーを使用することで、展開されていないトラックを含むすべてのトラックに一括でキーフレームを打てるようになりました。
  • 首用のSpline IK: 首のアニメーション設定に特化した特別なバリアントのSpline IKが追加されました。
  • UIの改善: タイムライン項目の移動(EditからTimelineメニューへ)や、Scene Settingsへのツールチップ追加、不要なスクロールバーの削除など、操作画面の整理が行われました。
  • 各種バグ修正: Inbetweening(中割り)の補間計算の修正、コンストレイントを使用したシーンのインポート問題の解決、macOSにおけるオプションボタン・クアッドメッシュ表示の不具合などが修正されています。

変更点や修正の完全なリストについては、公式リリースノートをご確認ください。

価格とシステム要件

Cascadeur は、Windows 10 (バージョン1809以降), 11、Ubuntu 20.04以降macOS 13.3以降で利用できます。

より詳しいシステム要件の確認はこちらから

Cascadeur Free、Indie、Pro、Teamsライセンスの4種類となります。

年額月額特徴と対象者
Free無料アニメーションのアンベイクやレイアウトのカスタマイズなど、新機能の多くを提供します。アニメーションのエクスポートは独自の .CASC フォーマットでのみ保存可能です。
Indie96ドル / 年19ドル / 月独立系アニメーターや小規模スタジオ向け。従来のProオプションの3分の1以下のコストで、無制限のアニメーションエクスポートを提供します。Freeのすべての機能に加え、FBX、DAE、USDへのエクスポートオプションが含まれます。
Pro396ドル / 年49ドル / 月最も包括的なツールをお探しのプロのアニメーターやスタジオ向け。シーンリンキング、アニメーションリターゲット、Physicsの環境インタラクション強化などの高度な機能が含まれており、高品質なアニメーション制作に必要なすべてを提供します。
Teams要お問い合わせ6人以上のチーム向けのプランです。ボリューム割引が適用されます。

※永久ライセンスへの自動移行について:
Cascadeurの「Indie」および「Pro」ライセンスは、年払いを選択すると、最低利用期間である1年後に自動的に永久ライセンスへと変更されます。つまり、最初の1年後にサブスクリプションをキャンセルした場合でも、サブスクリプション期間中にリリースされた最後のバージョンを、時間の制限なくフルに使用し続けることが可能です。


Cascadeur 2026.1: New Renderer & UE Live Link

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