Topaz Labsより、画像高画質化ツール「Topaz Photo」のメジャーアップデートとなるv1.3.0、およびその修正版であるv1.3.1がリリースされました。
新機能ハイライト
このアプデートでは、これまでクラウド処理専用であった強力なAIモデル「Wonder 2」が、ついにユーザーのPC(ローカル環境)で実行可能になった点です。プライバシーの向上や完全なオフラインワークフローを実現する新技術が導入されています。
先行してリリースされたv1.3.0において、Wonder 2のローカルレンダリング機能が誤って「Founderステータス」を持つユーザーのみに制限されてしまう不具合がありました。今回リリースされたv1.3.1においてこの制限は撤廃され、すべてのユーザーがステータスに関わらずWonder 2のローカルレンダリングを利用可能となっています。
Wonder 2 のローカルレンダリング対応
リリース直後から多くのユーザーに支持されている「Wonder 2」は、アーティファクト(不自然な画像の崩れ)のない高画質化、正確なテキストの保持、そして極めてリアルなディテールの復元をすることが可能な最先端のモデルです。しかし、その圧倒的な処理要求の高さから、これまではクラウド上でしか実行できないという制限がありました。
今回のアップデートにより、Wonder 2が完全にローカルデバイス上で実行可能となりました。アップロード時間が不要になり、無制限の画像処理を安全かつオフラインで行うことができます。
対応ハードウェア要件:
- NVIDIA製 GPU: VRAM 8GB以上
- Apple Silicon (Mシリーズ): ユニファイドメモリ 12GB以上
※ Intel Mac、Windows搭載のAMD製GPU、およびWindows ARM(Snapdragon)環境については、引き続きクラウドレンダリングのみの対応となります。
対象となるハードウェア環境では、用途に合わせてローカル処理とクラウド処理を選択できます。両者には出力結果にわずかな特性の違いがあり、ローカルモデルはクラウド版と比較して「よりシャープでノイズが少なく、顔や肌のディテール処理に非常に優れている」傾向があります。ポートレート写真を頻繁に扱う方は、両方の出力を比較して好みの結果を選ぶことが推奨されています。
初回実行時の注意点
Wonder 2をローカルで初めて実行する際、アプリケーションは背後でAIモデルの展開(アンパック)を行います。この初回処理には数分程度の余分な時間がかかる場合がありますが、2回目以降の実行は大幅に高速化されます。
新技術「NeuroStream」と「NeuroServer」の実装
Wonder 2のローカル実行を実現した背景には、Topaz Labsの研究チームが開発した新しいインフラストラクチャ技術が存在します。

NeuroStreamは、VRAM使用量を最大95%まで削減できる独自技術で、大規模モデルを高品質のまま一般的なハードウェア上で動かせるようにする業界初の仕組みです。処理速度がわずかに低下する点だけがトレードオフですが、これまでクラウド上の高性能GPUでしか扱えなかったモデルを、多くのユーザーがすでに持っている環境で実行できるようになります。
このNeuroStreamをローカルで利用するために用意されているのがNeuroServerです。対応モデルを選択すると、NeuroServerがユーザーのPC上で軽量なローカルサーバーとして起動し、モデルを読み込み、画像処理を行います。処理が終われば自動的に停止するため、ユーザーが操作を意識する必要はありません。
こうした仕組みによって、Topaz Photoで実現できることは大きく広がります。NeuroStreamは強力なモデルをローカルで動かす際の最大の障壁を取り除き、この技術を使った新しいモデルの開発もすでに進んでいます。AI処理の可能性をさらに広げていくための大きな一歩となる技術とされています。
エンタープライズ向けのオフライン認証機能
完全なエアギャップ(ネットワーク隔離)環境や、ネットワーク制限の厳しい環境で作業を行う企業チームのために、オフライン認証機能が復活しました。
これにより、IT管理者はインターネット接続を必要とせず、セキュアな環境にTopaz Photoを導入・運用することが可能になります。

※本機能はTopaz Photo Enterpriseユーザー限定の機能です。詳細は enterprise@topazlabs.com にお問い合わせください。
その他の変更・修正点
v1.3.0およびv1.3.1のアップデートにおける、すべての変更履歴は以下の通りです。
新機能とシステム要件の変更
- NVIDIAおよびApple Silicon向けに「Wonder 2」のローカルレンダリングを実装。
- NVIDIAおよびApple Silicon向けに「NeuroServer」の展開を追加。
- Intel Mac用とApple Silicon Mac用でインストーラーを個別に分割。
- Intel MacおよびApple Silicon Macの最小サポートOSを「macOS 13」に引き上げ。
- エンタープライズ向けのオフライン認証機能を追加。
- カスタムモニターのカラープロファイルへのサポートを追加。
- M1チップを搭載したmacOS 26環境において、「Remove v2」機能がサポートされていない旨を知らせるツールチップを追加。
- ヘッダーの「Get Help」ボタン内に「Open Log Folder(ログフォルダを開く)」オプションを追加。
- Macの「Help」メニュー内に「Clear CoreMLCache(CoreMLキャッシュのクリア)」オプションを追加。
- ヘルプメニュー内の公式ドキュメント、フォーラム、サポートへのリンクを更新。
バグ修正
- Apple Photosのプラグイン経由で使用した際、不正なメタデータが原因で画像の保存に失敗する問題を修正。
- クラウドレンダリングの実行後に「顔の復元(Face recovery)」を使用すると、顔の配置がずれてしまう問題を修正。
- ProおよびEnterprise版のグループにおいて、誤ったアカウント管理者が表示される問題を修正。
- Photoshopのフィルタープラグイン経由で起動した際、「Upscale」と「Wonder」が無効になっているという不適切なツールチップが表示される問題を修正。
- モデルファイルの展開(アンパック)時にCoreMLCacheのエラーが発生し、過剰なストレージ容量を消費してしまう問題を修正。
v1.3.1 での修正箇所
- Wonder 2のローカルレンダリングが、Founderステータスを必要としなくなりました(全ユーザーに開放)。
- Autopilot(自動補正)機能が、自動的にライティング調整(Adjust lighting)を追加しないように変更されました。
価格とシステム要件
Topaz Photo は、Windows 10 or 11(intel or AMD)、Windows 11(ARM)、macOS 12 Monterey 以降で利用することができます。
価格は以下の通りです。
- 無制限のローカルレンダリング
- 無制限のクラウドイメージレンダリング
-
標準モデル
ホコリと傷、スーパーフォーカス、削除、ノイズ除去、シャープ化、アップスケール、照明調整、カラーバランス、顔の復元、テキスト保持、修復ブラシ
- Wonder (クラウド) モデル
- Standard MAX (クラウド) モデル
- 2イメージのクラウド同時処理
-
限定的な商用利用
年間収益100万ドル未満の組織向け
- シート管理 (1〜5)
- Wonder (ローカル) モデル
- Standard MAX (ローカル) モデル
- 4イメージのクラウド同時処理
- 完全な商用利用
また、3つのデスクトップアプリが含まれた Desktop Collection や Topaz Studio の一部としても利用することができます。
ダウンロード
Topaz Photo v1.3.1 (推奨最新版)
リリース日: 2026年2月27日
Topaz Photo v1.3.0 (旧バージョン)
リリース日: 2026年2月26日
Topaz Studio に関しては以下の記事をご覧ください。




























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