2026年1月23日(現地時間)- Topaz Labs は、動画向けの高画質化ソフトウェア「Topaz Video」のバージョン1.2.0をリリースしました。
今回のアップデートでは、新モデル「Proteus Natural」の導入に加え、Nyx XLやAionモデルの修正、UIの改善、および将来的な開発方針に関する重要なアナウンスが含まれています。
新モデル「Proteus Natural 」が追加
人気の汎用アップスケーリングモデル「Proteus」に、次世代版となる 「Proteus Natural」 が新たに加わりました。従来のProteusと同様に幅広いコンテンツに対応しつつ、その名の通り“自然な仕上がり”を最優先に設計されたモデルです。
圧縮ノイズやデジタルアーティファクト、古い映像に見られるハロー、デジタルズームによる暗い縁取りなどを効果的に抑制することが可能です。
このモデルの重要なポイントは元の映像の雰囲気や質感を損なわないことです。エイリアス(ギザギザ)のあるエッジを整えながらも、ディテールを歪めたり過度に強調したりすることなく、クリーンで自然なアップスケールを実現します。
Proteus Naturalの特徴まとめ
- あらゆる種類のビデオ条件に対応する汎用性
- 圧縮ノイズやデジタルアーティファクトへの対処
- 古いコンテンツやデジタルズームによるハローの低減
- ソース素材を尊重し、過度な強調を行わない
- エイリアスエッジの処理と歪みのないクリーンな出力

従来の Proteus との違い
オリジナルの Proteus は非常に強力なモデルですが、設定やソース素材によっては背景のテクスチャが過度にシャープになり、「カリカリ」とした不自然な質感が生じることがありました。また、背景に映る小さな人物の顔など、情報量の少ない部分を無理に復元しようとして、顔が崩れたり歪んだりする“過剰推定”が発生するケースも見られました。
Proteus Natural は、こうした課題にしっかり対応しています。過度なシャープネスや強調を抑えつつ、背景のテクスチャを自然なまま保ちます。さらに、小さな顔に対しても無理な復元を行わず、控えめで自然なタッチアップにとどめることで、映像全体の調和を損なわない仕上がりを実現します。

使用上の注意点と仕様
Proteus Naturalは、ユーザー体験を簡素化するために設計されています。
- 設定不要: Proteusとは異なり、パラメータースライダーによる微調整機能はありません。「クリック&プレイ」ですぐに使用できるモデルです。
- シャープネスについて: 自然さを重視しているため、意図的に「最もシャープなモデル」にはなっていません。より強いシャープネスが必要な場合は、2つ目のエンハンスメント処理としてシャープ化モデルを組み合わせることが推奨されます。
- 処理速度と仕様: 処理速度はProteusと同等か、少し時間がかかる場合があります。NyxやRheaと同様に2倍モデルとして設計されていますが、出力解像度は自由に設定可能です(2倍に限定されません)。
- 対応環境: Windows (Nvidia & AMD) および Macで利用可能です。
その他の改善と修正
モデル関連の修正
- Nyx XLの修正: 一部のユーザー環境で発生していた、Nyx XLモデル使用時のコマ落ち(ドロップフレーム)問題が解決されました。
- Aion (Mac版) の修正: Mac環境にてフレーム補間モデル「Aion」を使用した際に発生していた、色ズレや画面の焼き付き(burn)のような現象が修正されました。
UI(ユーザーインターフェース)の改善
使い勝手を向上させるための細かな修正が行われています。
- ドライブパス表示: ワークスペースやエクスポート設定、モデルフォルダの設定において、ドライブのルートパス(例:F:)が正しく表示されるようになりました。

- エクスポートキューのスクロール: 「Newest First(新しい順)」を選択した際、キューのスクロールが勝手に最下部にスナップしてしまう挙動が修正されました。
- プロジェクトページ: 複数のプロジェクトが存在する場合に、プロジェクト一覧のグリッドが下部のリファレンスビデオに重なって表示されてしまうレイアウトの問題が解消されました。

処理とエクスポートの改善
実際の処理プロセスや書き出しに関するバグフィックスも含まれています。
- 非正方形ピクセルのサポート: ピクセルアスペクト比が1:1(正方形)でない動画をクロップしてエクスポートする際に、エラーが発生したりアスペクト比が崩れたりする問題が修正されました。
- テレシネプレビュー表示: テレシネ(逆テレシネ等)を有効にした状態でプレビューを行った際、これまではタイムライン上に処理済みを示す緑色のバーが表示されませんでしたが、正しく表示されるようになりました。

- バッチエクスポートの挙動: 「クイックエクスポート」を使用してバッチ処理を行う際、前回使用したパスではなく、設定されたデフォルトのディレクトリが正しくターゲットになるよう修正されました。また、バッチエクスポート時に「Start Export」ボタンをクリックすると、エクスポート設定のポップアップメニューが自動的に閉じるように改善されました(以前は手動で閉じる必要がありました)。

- クラウドエクスポート: クラウド処理のダウンロードキューにおいて、並び順を変更しても進行状況が維持されるようになりました。また、一部で報告されていたStarlightモデルの出力解像度が指定通りにならない(強制的に4Kになる等)問題が修正され、指定した解像度が尊重されるようになりました。
既知の問題:MacOS 26とStarlight Mini
MacOS 26にアップデートしたMac環境において、Starlight Miniモデルを使用すると、出力が真っ白になったり、色が激しく滲んだりする問題が確認されています。
Topaz Labsは現在Appleと協力してこのOSアップデートに起因する解決策を模索しており、近日中に修正される見込みです。
重要なアナウンス
CLI(コマンドラインインターフェース)の段階的廃止
Topaz Labsは、Topaz VideoにおけるCLIおよびそのサポートを段階的に終了することを発表しました。これは慎重に検討された決定であり、長期的により信頼性が高く、柔軟で強力な体験を提供することを目的としています。
CLIから移行することで、以下のメリットが見込まれています。
- よりカスタマイズ可能で近代的なワークフローの実現
- 高度な機能の実装を制限していた技術的制約の排除
- エラー検出、検証、リカバリ機能の向上
- 処理上の問題に対処する際のターンアラウンドタイムの短縮
- パフォーマンス最適化のための柔軟性の向上
この変更はCLIおよびそのサポートにのみ適用され、エンタープライズ顧客向けのAPIアクセスやカスタムソリューションには影響しません。また、既存の永久ライセンス保持者は引き続きCLIを利用可能です。
認証チェック頻度の低減
今後数週間のうちに、サブスクリプションユーザー向けのライセンス認証チェックの頻度を減らすパッチまたは公式アップデートが予定されています。これはPhotoやGigapixelアプリの仕様に合わせるものです。
Topaz Videoにおいて頻繁なチェックは不要と判断され、これによりレンダリング中の中断が減り、より快適な利用が可能になります。特に、インターネット接続が不安定な環境下での利便性が向上します。
価格とシステム要件
Topaz Video は、Windows 10 or 11(intel or AMD)、Windows 11(ARM)、macOS 12 Monterey 以降で利用することができます。
価格は以下の通りです。
- 無制限のローカルレンダリング
-
標準モデル
Proteus, Iris, Nyx, Rhea, Rhea XL, Artemis, Gaia, Theia, Apollo, Chronos, Aion, Themis, SDR to HDR, Stabilization
- Nyx XL モデル
- Starlight (クラウド) モデル
- Starlight Sharp (クラウド) モデル
- 25ビデオクラウドクレジット/月
-
限定的な商用利用
年間収益100万ドル未満の組織向け
- シート管理 (1〜5)
- Starlight (ローカル) モデル
- Starlight Sharp (ローカル) モデル
- 100ビデオクラウドクレジット/月
- 完全な商用利用
また、3つのデスクトップアプリが含まれた Desktop Collection や Topaz Studio の一部としても利用することができます。
Topaz Studio に関しては以下の記事をご覧ください。



























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