2026年1月8日(現地時間)- アニメ調の画像生成に特化したAI「Niji・journey(ニジジャーニー)」より、約1年半以上ぶりとなるメジャーアップデート「Niji V7」がリリースされました。
主な進化ポイント
今回のアップデートは、単なるスペックの向上だけでなく、アニメ特有の線画表現や構成力に重点を置いたものとなっています。開発チームは、長い開発期間に見合う品質に仕上がったとしています。
Niji V7では、アニメ表現における「一貫性(Coherency)」の向上、プロンプトの理解、テキストのレンダリング、そしてsref(スタイル参照)のパフォーマンスなど、全体的な機能強化がされています。
透明感と整合性の向上
V7の特徴として、画像の鮮明さと整合性の向上が挙げられます。
公式ブログでは特にキャラクターの瞳の描写について触れられており、瞳孔の細部や光の反射などがより詳細に描画されるようになりました。
次の画像では、瞳のハイライトや髪の質感など、細部まで鮮明に描写されています。

プロンプト追従性の強化と忠実な解釈
Nijiはバージョン更新ごとに、ユーザーの具体的なリクエストへの対応力を高めてきました。今回のV7では、入力された言葉をより忠実(リテラル)に解釈する傾向が見られるようです。
具体的な指示への対応
例えば、「4本の腕それぞれでアイスクリームを持っている」といった複雑な指示に対しても、以前より正確に描写されるようになっています。指や腕の数など、整合性を保つのが難しい要素も指示通りに反映されています。

一方で、これまで機能していた「雰囲気(Vibes)」を重視した抽象的なプロンプトは、意図通りに反映されにくくなる場合があります。モデルが言葉を文字通りに解釈するため、比喩表現などが物理的な物体として出力されるケースも報告されています。
こうした特性を踏まえ、より的確な生成を行うための「Niji 7向けプロンプトガイド」が公式より近日公開される予定です。
スタイル参照 (sref)
今回のリリースでは、多くの機能に後方互換性が追加されました。Midjourneyで実装されている「Style Reference (--sref)」や、詳細な設定で使用される --sv 4 フラグなども利用可能です。
特に --sref の実装により、特定の画風を維持したまま生成を行うことができるようになっています。次の画像ではsrefを使用することで、特定の画風を維持したままキャラクター(Niji公式キャラクターのSaikaなど)を描き分けることが可能となっています。

線画とシンプルな構成を追求
アニメにおいて重要な要素が「線」と「余白」へのこだわりです。今回のモデル開発において、困難だった挑戦がこの習得とされています。
優れた線画の追求
歴史的に、アニメで線が重視されてきたのは、動画(動く絵)を制作するうえで細部を省き、形を単純化する必要があったためです。
しかし現代のアニメにおける線画は、世界でも屈指の洗練された表現手法へと発展しています。優れた線は、単に物体の輪郭を示すだけでなく、形状や質感、光の当たり方といった情報を、独自のスタイルで伝える役割を担っています。
自然界には輪郭線というものは存在せず、線は人間の認知によって生まれる概念です。そのため、この表現をAIが習得することは非常に難しい課題とされています。
以下の比較画像を見ると、側は線が整っており「きれい(clean)」ですが、右側の方が絵として「優れて(better)」います。

Niji V7 では、プロンプトに「anime screenshot」を含めること線画表現を最大限に引き出すことができるようになっています。
シンプルな絵を追求
一般的に、AI生成において「シンプルな絵」を描くことは、複雑な絵を描くよりも遥かに難しいとされています。
その理由は確率の問題です。AIが生成する要素は一定の確率で破綻します。要素が1000個ある絵なら、そのうち1つが失敗しても残りの999個でカバーでき、「良い絵」として成立します。しかし、要素が4つしかないシンプルな絵で1つでも失敗すれば、それは即座に「悪い絵」になってしまいます。
シンプルな絵には広大な「余白」が必要です。余白は誤魔化しが効かないため、AIにとってはリスクの高い領域です。しかし開発チームは、このリスクを承知の上で、あえてシンプルさを追求するチューニングを行いました。

この成果は、「minimalist graphic logo」のようプロンプトを試すと確認することができます。
線と空間の融合
正確な線画と、広くフラットな面(空間)を組み合わせることで、Niji V7 はこれまでにないクオリティのイラストを生み出すことができるようになりました。
この進化した“忠実度(Fidelity)”を実感してもらうため、デフォルトスタイルではあえてレンダリング量、いわゆる 3D 的な質感表現が抑えられており、従来のモデルでは、線と空間の整合性が不十分だったため実現できなかった「フラットで洗練された表現」が、Niji V7 では標準で出力されるようになりました。
これにより、以下のような広い色面と正確な線画の組み合わせなど、以前は不可能だったスタイルが可能になっています。

今後のロードマップ
「cref」について
多くのユーザーが気になっているキャラクター参照機能「cref」ですが、Niji V7では現時点でサポートされていません。しかし、公式からは「古いcrefよりも気に入ってもらえるであろう、極秘のスペシャルサプライズ」を準備中であるとのアナウンスがされています。
パーソナライズとムードボード機能
近日中にNiji V7の評価タスク(レーティング機能)が公開され、その後に「パーソナライズ機能」と「ムードボード機能」がローンチされる予定です。自分だけのNiji 7スタイルをいち早く確立するために、レーティング機能がリリースされ次第、積極的に参加することが推奨されています。
利用について
利用するには、Discordでプロンプトの後に --niji 7 を入力してくだい。

または、Webインターフェースの設定でバージョン「Niji 7」を選択することで利用できます。
Niji・journeyを利用するには、Midjourneyのサブスクリプションプランへの加入が必要です。主に以下の環境で利用可能です。
- Discord版: Niji・journey公式サーバーだけでなく、Midjourney公式サーバーや、MidjourneyボットとのDM、ボットを招待した個人のサーバーでも利用可能です。プロンプトの末尾に
--niji 7を付けることで呼び出せます。 - Web版: 公式サイト(nijijourney.com)およびMidjourneyのWebサイト(midjourney.com)にて画像生成が可能です。
- モバイルアプリ版: iOSおよびAndroid向けの専用アプリがリリースされています。
※プランの詳細については、公式サイトの最新情報をご確認ください。



























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