2025年12月18日 – アドビは、AI動画生成分野のリーダーであるRunwayとの複数年にわたる戦略的パートナーシップの締結を発表しました。同時に、「Adobe Firefly」におけるビデオ制作ワークフローの大規模なアップデートを実施し、編集機能の強化や新たなパートナーモデルの統合も発表されました。
Runwayとの戦略的パートナーシップ締結
今回のAdobeとRunwayの提携は、単にモデルを提供するだけではなく、プロフェッショナル向けの動画制作ワークフローそのものを進化させることを目的としています。
アドビ製品専用のAI機能を共同開発
発表によると、両社は今後、Adobe製品でのみ利用できるプロ向けの動画AI機能を共同で開発する予定です。これらの新機能は、まず Adobe Firefly から順次提供されます。
開発にあたっては、独立系映画制作者や大手スタジオ、広告エージェンシー、配信プラットフォームなど、業界の第一線で活躍するプロフェッショナルと直接協力し、現場のニーズに応える高度な機能を実装していく方針が示されています。
Runway「Gen-4.5」がFireflyで利用可能に

アドビはRunwayの「優先APIクリエイティビティパートナー」となり、今後、Runwayの新しいモデルへの先行アクセスがアドビユーザーに提供されます。
その第一弾として、Runwayの最新動画生成モデル「Gen-4.5」がAdobe Firefly Web版にて提供開始されました。Gen-4.5は以下の点において高い評価を得ています。
- 一貫性のあるキャラクター表現と複雑なカメラワークの制御
- リアルな物理挙動の再現
- 精密な構図の構成
- テキストプロンプトへの高い忠実度
クリエイターは、Firefly上でGen-4.5を使用して素材を生成し、そのままPremiere ProやAfter EffectsなどのAdobe製ツールへシームレスに連携させて編集を行うことが可能になります。
Firefly ビデオ制作ワークフローのアップデート
Fireflyで、生成した動画の「修正」や「コントロール」に関する機能が大幅に強化されました。生成AI特有の運任せ要素を減らし、意図した映像を作り込むための機能が追加されています。
「プロンプトで編集」機能の強化
Runwayのモデル「Aleph」を活用し、生成済み動画の一部をテキスト指示だけで修正できる機能が実装されました。これにより、クリップ全体を一から作り直すことなく、既存の映像に対して直接的な変更を加えることが可能になります。
従来の「ランダムな生成結果に依存する」プロセスから脱却し、クリエイター自身がシーンの細部をコントロールできるように設計されています。例えば、以下のような具体的な修正指示が可能です。
さらに、修正したクリップに効果音や音楽を追加したり、FireflyビデオエディターやPremiere Proデスクトップ版へと移行してより精密な編集を続けたりすることも可能です。アイデア出しから最終的な仕上げまで、クリエイターが主導権を持って制作を進められるフローが構築されています。
参照動画によるカメラモーション制御
カメラワークのコントロール機能も強化されました。Firefly Video Modelでは、「開始フレームとなる画像」と、「再現したいカメラ動作が含まれる参照動画」をアップロードするだけで、狙った通りのシネマティックなカメラモーションを生成に適用できます。
これにより、被写体の位置関係をしっかりと維持したまま、滑らかで自然な視点移動を実現し、意図した通りの演出が可能になります。
サードパーティ製AIモデルの拡充
Adobe Fireflyは、自社モデルだけでなく、他社の優れたAIモデルを統合する「ハブ」としての機能を強めています。今回、以下のモデルが新たに追加されました。
Topaz Astra(アップスケーリング)
高画質化ツールとして業界標準であるTopaz Labsの技術「Topaz Astra」がFirefly Boardsに統合されました。
これにより、生成された低解像度の動画クリップを最大1080pまたは4Kまでアップスケーリングすることが可能になり、YouTube等の動画プラットフォームでの利用に耐えうる品質へ引き上げることができます。

FLUX.2(画像生成)
Black Forest Labsの最新画像生成モデル「FLUX.2」が追加されました。
フォトリアルな描写やテキストのレンダリング能力に優れており、Fireflyの「テキストから画像生成」機能や「プロンプトで編集」機能内で選択可能です。
ブラウザ完結の動画編集ツール「Firefly video editor」
生成した素材を一本の動画作品としてまとめるためのブラウザベースのエディター「Firefly video editor」がパブリックベータ版として公開されました。

このツールは、AIで生成した素材、ライブ映像、オーディオ素材をひとつの「物語」として統合するための場所として設計されています。クリエイターはプロジェクトの性質に合わせて、以下の2つの編集スタイルを選択可能です。
- タイムライン編集:複数のトラックを使用した軽量なマルチトラック編集が可能。ペース配分やカット割り、レイヤーの重なりを精密にコントロールしたい場合に適しています。
- テキスト編集:インタビュー動画やトーク中心のコンテンツ(トーキングヘッド)に最適です。自動生成されたトランスクリプト(文字起こしテキスト)の該当箇所を削除・並べ替えするだけで、連動して映像クリップのトリミングや構成変更が行えます。
完成した動画は、SNS向けの縦型動画や、従来の編集作業に適したワイドスクリーン形式など、用途に合わせてエクスポートすることができます。
生成機能の無制限利用キャンペーンが開催
これら新機能の公開に合わせ、期間限定のプロモーションが実施されています。
| 対象プラン | Firefly Pro、Firefly Premium、および7,000/50,000クレジットプランのユーザー |
|---|---|
| 内容 | 画像および動画の生成が無制限で利用可能(パートナーモデル含む) |
| 期間 | 2026年1月15日まで |
なお、Runwayの「Gen-4.5」に関しては、Firefly Proユーザー向けに2025年12月22日まで無制限利用が可能であるとアナウンスされています。
価格について
Fireflyの価格プランは以下の通りです。
※他にも学生・教員向けのプランも利用可能です。
Adobe Firefly improves AI video creation with new tools, new models and unlimited generations
Adobe and Runway Partner to Deliver the Next Generation of AI Video for Creators, Studios and Brands
























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