2025年12月4日 – Unity Technologiesは、Unity 6.3 LTS のリリースを発表しました。
Unity 6.3 LTS のハイライト
今回のリリースでは「Production Verification(実機検証)」という方針に基づき、実際のゲーム開発現場からのフィードバックをエンジンへ反映させることに重点が置かれています。
プラットフォームとリーチの拡大
Unity 6.3 LTS では、クロスプラットフォーム開発の効率化や新しいプラットフォーム対応、アクセシビリティ強化など、開発環境をより安定的で使いやすくするための取り組みが進められています。
Platform Toolkit
クロスプラットフォーム開発を支援する Platform Toolkit が導入されました。 Platform Toolkit は、アカウント管理、セーブデータ、コントローラーの所有権、実績といった基本機能を統一 API で提供します。これにより、単一のコードベースで複数プラットフォームに対応できるようになりました。

実機ビルドを行わずにエディター上でワークフローをテストできるため、各プラットフォームの認証プロセスに伴う複雑さが軽減され、開発サイクルの短縮が期待されます。Platform Toolkitは以下のプラットフォームをサポートしています
- Android™ / Google Play Services
- iOS / Gamekit
- Windows / GDK & Steam
- Xbox One / Xbox Series X|S
- PlayStation® 5
- Nintendo Switch™ / Nintendo Switch™ 2
Nintendo Switch™ 2 への対応
Unity 6.3 LTS は Nintendo Switch™ 2 にローンチ初日から対応します。すでに『Hollow Knight: Silksong』(発売中)や『Skate Story』(12月8日発売予定)などが Unity 6シリーズを使用して開発されています。
Android XR 機能
新しい Android XR プラットフォームへのサポートが開始されました。OpenXR: Android XR パッケージ(v1.1)には以下の機能が含まれています。
- フェイストラッキング: ユーザーの表情をリアルタイムでアバターに反映
- オブジェクトトラッカブル: 現実世界の物体に仮想コンテンツを重ね合わせ
- 自動動的解像度: フレームレートを維持し、安定した体験を提供
ネイティブデスクトップスクリーンリーダー
Windows、macOS、Android、iOS において、ネイティブスクリーンリーダー のサポートが強化されました。これにより、Windows の Narrator や macOS の VoiceOver を複雑なプラグインなしで利用でき、アクセシブルなアプリケーション開発がしやすくなっています。
Production Verification
Unity エンジンの開発において最も重視されているのは パフォーマンスと安定性です。Unity 6.3 LTS では「Production Verification(実運用での検証)」が行われ、実際のゲームタイトルを通じてツールが本番環境で適切に動作することが確認されました。
Production Verification(実機検証)の概要
『Phasmophobia』、『V Rising』、『Pokémon Sleep』、『Den of Wolves』、『Survival Kids』、『Thrasher』などの開発プロセスを通じ、エンジンの安定性とパフォーマンス検証が実施されました。その結果、過去2年間で以下の指標が確認されています。
- リグレッション 30% 減少: 不具合の再発防止
- ユーザー報告バグ 22% 減少: 信頼性の向上
- 解決率の向上: 受信数以上の問題を解決
- バックログ最小化: 3年間で最も少ない未解決課題
この検証プロセスにより、アップグレードパスの安全性、複雑な本番環境での適合性、クロスプラットフォームでの安定性が確認されています。これらの重要な領域が本番環境で検証されていることがわかっているため、安心して Unity 6。3 LTS にアップグレードできます。
グラフィックスとレンダリング
Render Graph の拡張
Unity 6.3 LTS では、Render Graph システムに対して断片化の解消とパフォーマンス向上を目的とした大規模な改善が行われました。特に URP と HDRP の Render Graph 基盤が統合された点は重要であり、コンパイラと API が共有化されたことで、すべての Scriptable Render Pipeline に共通のバックエンドが提供されるようになりました。これにより、HDRP におけるタイルベース GPU 最適化など、将来的な拡張の可能性が広がっています。
Helper Passes の拡張と柔軟性向上
Render Graph のユーティリティパスも拡張され、柔軟性と反復速度が向上しました。新しい Helper Passes によってフルスクリーン処理やコピー処理がより簡潔に記述できるようになり、AddBlitPass がビルダーを返す仕様に変更されたことでカスタマイズ性も高まりました。さらに、バックバッファへの直接ブリットや Depth Blit サポートが追加され、深度データの転送効率も改善されています。
Render Graph Viewer の実機対応
Render Graph Viewer が実機ビルドに対応したことで、モバイルや XR デバイス上での Render Graph 実行状況をリアルタイムに確認できるようになりました。ネイティブレンダーパスのマージ状況や不要なロード/ストア処理を解析できるため、コンテンツ依存のパフォーマンス問題を特定するのに役立ちます。特に Meta Quest 3 のようなスタンドアロン XR デバイスでは、GPU 挙動を直接把握できる点が大きなメリットとなります。

Compatibility Mode の仕様変更
URP において Render Graph がデフォルトで有効化され、従来の Compatibility Mode はコンパイル定義の背後に隠されました。これによりコンパイルの高速化、コード構造の整理、ビルドサイズの縮小(URP ランタイムアセンブリが 1MB 未満に)といった効果が得られています。既存プロジェクトをアップグレードした場合も Render Graph が標準で有効となり、必要に応じて Compatibility Mode を選択する仕組みに変更されています。
Shader Graph の機能強化
Unity 6.3 LTS では、Shader Graph に大規模な拡張が加えられ、アーティストやデザイナーがコードを書かずに高度な表現を実現できるようになりました。
Terrain Shaders in Shader Graph
長年要望されていた地形シェーダーの Shader Graph 対応がついに実現しました。アーティストやデザイナーはコード不要で地形マテリアルの外観や挙動を柔軟に定義できます。
新しい Shader Graph による改善点
- タイリングアーティファクトを解消する 3 種類の手法を選択可能
- 2 テクスチャパッキング方式でレンダリングコストを削減
- Distance Fade サブグラフで前景と背景の遷移を自然にし、描画負荷を軽減
- トライプラナー投影やパララックスオクルージョンマッピングなど高度な効果を適用可能
- 高度や傾斜角に応じて自動的にマテリアルを適用
- 最大 50%以上のパフォーマンス改善により、モバイルや XR デバイスでも効率的に動作します。
Custom Lighting Samples
新たにカスタムライティングサンプルセットが提供され、Shader Graph 内でライティングモデルを自由に調整可能になりました。
低スペック環境でのパフォーマンス改善(霧・反射・スペキュラの省略)や、トゥーンシェーディングなどのスタイライズ表現を、コード不要で直接実現できます。
その他
また、地形、キャラクター、エフェクト全体にわたる高度なマテリアル作成を可能にする8テクスチャ座標のサポートや、ネストされたプロパティとキーワードを備えたサブグラフのワークフローの改善など、新機能も追加され、ワークフローが効率化されています。
- 8 Texture Coordinates: 新たに UV チャンネル 4〜7 が利用可能となり、最大 8 テクスチャ座標を扱えるようになりました。これにより、地形・キャラクター・エフェクトなどで複雑なマテリアル構成が可能になります。
- Nested Properties & Keywords: サブグラフ内でプロパティやキーワードを設定可能になり、自己完結型のサブグラフを作成できます。これにより、複数のシェーダーを組み合わせたコンポジションが容易になり、例えば「Rock Shader」では苔や雨のパラメータをメイングラフへ昇格させることが可能です。
- Interpolation Settings: Custom Interpolators に対して
nointerpolationなどの修飾子を設定できるようになり、補間処理を細かく制御可能になりました。 - Graph Templates: VFX Graph と同様に、テンプレートブラウザーからシェーダーグラフを作成できるようになりました。Lit / Unlit サーフェス、デカール、ポストプロセッシング、UI、スプライト、パーティクル、6-way ライティングなどの事前構築済みテンプレートが用意されています。
Shader Build Settings
Shader Build Settings が新たに Graphics 設定ウィンドウに追加され、コードを書くことなく Graphics や Build Profile 設定からシェーダーキーワードを管理(除外・変換)できるようになりました。これによりシェーダーのコンパイル時間が短縮されます。
この機能は、特に大規模プロジェクトや複数プラットフォーム向けの開発において、ビルド効率とパフォーマンスを改善する上で有効です。詳細については Unity の公式ドキュメント「Reduce shader variants」を参照することで、より具体的な設定方法や活用事例を確認できます。

ライトマップメモリの最適化
xAtlas を用いたライトマップパッキングが導入されました。従来のバウンディングボックス単位でのパッキングではなく、実際の UV 形状に基づいて配置することで、ライトマップのパッキング密度が向上し、VRAM とディスク使用量を削減。これにより、より密度の高い効率的なライトマップを生成できます。
ただし、xAtlas によるパッキングはシーンの規模に比例して処理が重くなる傾向があり、従来方式よりも時間がかかる場合があります。そのため、効率的なライトマップ生成と処理速度のバランスを考慮して利用することが推奨されています。
新規シーンでは xAtlas がデフォルトとして使用されますが、既存シーンではレイアウト変更を避けるため従来のパッカーが保持されます。必要に応じて Lighting Window から、あるいは LightingSettings API を通じてパッキング方式を切り替えることが可能です。
DX12 メモリ使用量の改善
Windows 環境の DX12 において、スクラッチバッファ最適化と tight buffer alignment フラグのサポートにより、グラフィックスメモリ使用量が削減され、より安定した描画が実現しています。
レンダラーのバッチング改善
新しい Shader User Value API により、MeshRenderer や SkinnedMeshRenderer ごとにカスタム unsigned int 値を設定できるようになりました。これにより、Material Property Blocks に代わる方法で SRP(Scriptable Render Pipeline)でのバッチングを効率化できます。
ポストプロセス最適化
モバイル向けには URP Bloom のフィルタリングオプション(Kawase/Dual)を追加し、パフォーマンスと品質のバランスを選択可能にしました。また、Meta Quest などのスタンドアロン XR デバイス向けには、「オンタイル」ポストプロセスレンダラーを導入し、GPU 負荷を低減してバッテリー効率を向上させています。
インダイレクトレイトレーシング
RTAS.AddInstancesIndirect 関数により、単一の API コールで大量のオブジェクトをレイトレース可能になりました。ハードウェアアクセラレーションがないGPUでも、UnifiedRayTracing APIを通じてコンピュートシェーダーベースのフォールバックが利用可能です。
2D開発の強化
Sprite Atlas Analyzer
Sprite Atlas Analyzer という新ツールが導入されました。これは Unity Studio Productions の知見をもとに開発されたもので、プロジェクト内のスプライトアトラスを分析し、カバレッジ、圧縮データ、無駄なスペース、スプライト数などをレポートします。
これらの分析結果により、開発者は 2D アセットの非効率性を容易に特定でき、無駄な領域の削減や圧縮設定の改善など、プロジェクト全体のパフォーマンス最適化につなげることが可能になります。

2D アニメーションの最適化
2D アニメーションシステムが内部的に刷新され、マルチスレッド化、変形済みスプライトのキャッシュ、ボーンデータの削減、IK システムのリファクタリングが行われました。これにより、アニメーションの再生パフォーマンスが向上しています。
Render 3D as 2D
2D Universal Render Pipeline において「Render 3D as 2D」機能が追加されました。これにより、Mesh Renderer や Skinned Mesh Renderer を 2D スプライトと同じシーン内で扱えるようになり、従来は分離されていた 2D と 3D の表現を自然に統合できます。
互換性のあるシェーダーを使用することで、2D ライトの影響を受けたり、スプライトマスクとの相互作用、Sorting Group 内でのスプライトとのソートが可能になります。

Visual Effects Graph 改善
Visual Effects Graph (VFX Graph) がさらに強化され、URP と HDRP の両方で高度なエフェクト制作をより効率的に行えるようになりました。
主な改善点は以下の通りです。
- 新しいサンプルとテンプレートが追加され、エフェクト制作の学習やプロトタイピングが容易に。
- GPU イベントのインスタンシング対応により、大量のパーティクルや複雑なエフェクトを効率的に処理可能。
- URP/HDRP 双方での互換性が向上し、レンダリングパイプラインを問わず一貫したワークフローを提供。
これらの拡張により、VFX Graph は 大規模なパーティクル表現から複雑なビジュアルエフェクトまで、パフォーマンスと柔軟性を両立するツールへ強化されています。
低レベル 2D 物理 API (Box2D v3)
Unity 6.3 LTS では、最新の Box2D v3 を統合した低レベル 2D 物理 API が追加されました。Box2D v3 は現在も積極的に開発が続けられているバージョンであり、マルチスレッドによるパフォーマンス改善やシミュレーションの決定論(Determinism)の強化、エディターとランタイム両方で利用できるビジュアルデバッグ機能、さらに改良されたギズモ表示などが含まれています。
新しい API を利用することで、開発者はシーン内に直接物理オブジェクトを生成したり、GameObject にカスタムコンポーネントを設計して物理オブジェクトを管理することが可能になります。
さらに、学習用のリソースとしてサンプルプロジェクトも提供されており、低レベル 2D 物理 API の活用方法を理解しやすくなっています。
UI Toolkit の強化
Vector Graphics (SVG) の統合
Vector Graphics パッケージがコアモジュールに統合され、追加パッケージを導入することなく SVG をベクター画像としてインポートできるようになりました。これにより、テッセレーションによるアンチエイリアス描画にも対応し、UI やゲーム内で滑らかなベクター表現を活用できます。
UI Shader Graph
UI Shader Graph が利用可能となり、Shader Graph を使って UI 専用のカスタムシェーダーを作成できるようになりました。これにより、グラデーションやエフェクト、アニメーションなど、独自のビジュアルスタイルを UI 要素に適用でき、表現の幅が大きく広がります。
UI Test Framework
UI Test Framework が導入され、UI Toolkit を対象とした自動テストが可能になりました。クリックや入力、スクロールといった複雑なインタラクションをシミュレーションし、UI の動作検証を自動化できるため、品質保証や開発効率の向上に役立ちます。
エディターとワークフローの刷新
Search Indexing の刷新
Search Indexing が刷新され、より高速で大規模プロジェクトにも安定して対応できるようになりました。新しいバックエンドには Asset Database と同じ業界標準の LMDB ベースデータベースが採用されており、特にインクリメンタル更新時のパフォーマンスが大幅に向上しています。
Search Index の仕組みも簡素化され、以下のような変更が加えられました。
- 単一のインデックスファイルが常に
UserSettings/Search.indexに生成されるようになり、プロジェクト内で作成されたカスタムインデックスはすべて無視されます。 - Dependencies、Types、Properties が常にインデックス対象となり、検索精度が標準化されました。
- Search Index Manager(Windows > Search > Index Manager)が削除され、管理方法が統一されました。
Build Profiles の改善
Build Profiles 機能が大幅に強化され、ビルド設定の柔軟性と自動化が向上しました。
Build Profiles ウィンドウの UI の改善
Build Profiles ウィンドウが強化され、プロファイルごとにシーンリスト、Scripting Defines、Player Settings を個別に設定できるようになりました。選択した設定は、それぞれ専用のセクションとしてウィンドウに表示されるため、不要な情報を省きつつ、プロファイルごとの構成を明確に管理できます。
クラスを通じたスクリプト制御
さらに、BuildProfile クラスを通じたスクリプト制御が可能になり、ビルドパイプラインの自動化や高度な管理が容易になりました。これにより、複数のビルドターゲットや環境に応じた設定を効率的に切り替えられるだけでなく、CI/CD パイプラインへの統合や自動ビルドの最適化も実現できます。
Ads Mediation (LevelPlay)
Ads Mediation (LevelPlay) が Services メニューと Project Settings に追加され、Unity Editor から直接パッケージを発見・導入できるようになりました。これにより、広告メディエーション機能の利用開始がより簡単になり、開発者はガイドに沿ってスムーズに統合を進められます。
最新の Ads Mediation パッケージ 9.0.0 では、SDK の品質とアーキテクチャが改善され、API が標準化されました。これにより、Unity プロジェクトへの統合がよりクリーンで扱いやすくなっています。既存プロジェクトからの移行については Unity Package Migration ガイド が提供されており、開発者は安心してアップグレードを行うことができます。
Package Manager の機能強化
エコシステムのセキュリティと管理効率を向上させるため、パッケージの署名確認機能や作成ツールが追加されました。また、マニフェストファイルを即座に特定する「Locate」ボタンや、依存パッケージのバージョンを固定する「Pinning」機能も導入されています。
メインツールバーのカスタマイズ
統一 API を通じてツールバーの構成を変更可能になり、よく使う機能へのアクセスを改善したり、チーム固有のワークフローに合わせたカスタマイズが容易になりました。
ネットワークと最適化
マルチプレイヤー:HTTP/2 と gRPC
HTTP/2 と gRPC のサポートが追加され、モバイルやデスクトップ環境での通信効率が向上しました。UnityWebRequest はサーバーが対応していれば自動的に HTTP/2 を利用し、Android のテストではサーバー負荷が最大 40%、CPU 負荷が 15〜20% 削減される結果が確認されています。

AssetBundle TypeTrees の最適化
Unity 6.3 LTS では、AssetBundle TypeTrees の最適化が進められ、Addressables や AssetBundle を利用するタイトルにおいてメモリ効率とビルド速度が大幅に改善されました。これは、TypeTree の重複排除(deduplication)によってインメモリフットプリントを削減する取り組みの成果です。
この最適化は、ライブサービスゲームの継続的なパッチやアップデート、追加コンテンツの配信において特に効果を発揮します。DOTS プロジェクトではランタイムメモリ使用量を減らすだけでなく、ビルド時間を劇的に短縮することが可能になっています。
実際のプロジェクトでの効果は以下の通りです。
- Den of Wolves (10 Chambers):ビルド時間を 90分から 30分へ短縮
- Disco Elysium (ZA/UM):ランタイムメモリ使用量を 97%以上削減
- MARVEL SNAP (Second Dinner):ランタイムメモリ使用量を 99%削減
- V Rising (Stunlock Studios):4時間かかっていたビルド時間を 50%以上短縮
さらに、Unity は ビルドと配信に関するドキュメントやエラーメッセージ、警告メッセージの改善にも注力しており、100ページ以上にわたる資料を整備することで、開発者がライブサービスゲームを安定して運用できる環境を強化しています。
プロファイラーの強化
プロファイラーの強化として Highlights Profiler モジュールに詳細ペインが追加され、GPU/CPU リソースの消費内訳や負荷の高いカテゴリの統計を即座に確認できるようになりました。また、「Captures List」により保存済みセッション間の移動が容易になり、分析作業の効率が向上しています。

Adaptive Performance
Adaptive Performance がより深く Unity Editor に統合され、クロスプラットフォームで利用できるようになりました。これまで追加パッケージの導入が必要だった基本機能が、エディターの組み込みモジュールとして提供されるようになり、すぐに利用可能になっています。
Adaptive Performance パッケージマニュアルはこちら
エコシステム
Unity Core Standards
Unity Core Standards は、Unity エディター環境を安心してカスタマイズできるように設けられた基準であり、柔軟性と拡張性を維持しながら、エコシステムの健全性・互換性・セキュリティを確保することを目的としています。これにより、開発者は自信を持ってサードパーティ製ツールや独自の拡張機能をプロジェクトに追加できます。
具体的には、Unity Package Manager(UPM) においてパッケージの信頼性を示す「トラストシグナル」が導入され、すべての開発者は パッケージガイドライン に準拠し、署名によって著作者を検証することが求められます。これにより、配布されるアセットや SDK、拡張機能が正規のものであることを保証します。
Unity Building Blocks
新たに Unity Building Blocksが導入されました。これは、複雑なゲームプレイや機能のセットアップを簡素化し、開発を加速するためのサンプルアセット群です。
各コンポーネントはカスタマイズ可能で、実運用に耐えうる設計となっており、サービス連携や新機能開発、技術スタック構築におけるベストプラクティスを反映しています。Asset Storeで入手可能で、開発スピードの向上に貢献します。
現在、Unity Asset Store で以下の Building Blocks が提供されています。
- Achievements(実績)
- Player Account(プレイヤーアカウント)
- Leaderboards(リーダーボード)
- Multiplayer Session(マルチプレイヤーセッション)
- Matchmaker Session(マッチメイカーセッション)
これらはすべて Unity 6 以降に対応しており、詳細なドキュメントが付属しています。学習の加速やプロジェクトの基盤として活用できる点が特徴です。
その他の新機能と改善
主要なハイライト以外にも、開発者の生産性を支える数多くの改善が含まれています。
Web プラットフォーム
- Apple Silicon ネイティブ対応: Emscripten ツールチェーンがネイティブ動作し、Rosetta 2 不要でビルド時間が短縮されました。
- プロファイリング: 実行中の Web ビルドに対して IP アドレス経由でプロファイラーを接続可能です。
- IL2CPP 最適化: メタデータの最適化(可変サイズインデックスの使用)により、Web ビルドサイズが削減されました。
Windows / Embedded Linux / QNX
- Windows D3D12 デバイスフィルター: D3D12 Device Filter Asset により、デバイスごとに D3D12 API の使用可否やグラフィックスジョブモードを制御できるようになりました。
- Embedded Linux / QNX: ウィンドウ制御用の
GameWindowAPI やスタック保護機能が追加されました。QNX 向けにはウィンドウクラス設定用の環境変数が追加されています。 - Dedicated Server: Linux プラットフォームで Arm64 アーキテクチャがサポートされました。
Android
- 最小バージョンの更新: Android の最小サポートバージョンが 7.1 (API レベル 25) に引き上げられました。
- App Category 設定: Android 16 向けに、大画面デバイスでの挙動を制御する新しい App Category 設定が追加されました。
- アイコン: 円形およびレガシーアイコンが非推奨となり、アダプティブアイコンの使用が推奨されます。
物理演算バックエンドの削除
不要な物理演算バックエンド SDK をプロジェクトから無効化または削除する機能が追加され、ビルドサイズの削減とリソース使用量の最適化が可能になりました。
LTSサポートとアップグレードについて
Unity 6.3 LTS は、長期的な安定性とスムーズなアップグレードを重視したリリースです。開発者が安心して本番環境で利用できるよう、サポート期間やアップグレードの仕組みが整備されています。
サポート期間
- Unity 6.3 LTS は 2年間の専用サポートを提供
- Unity Enterprise / Unity Industry ユーザーには 3年間のサポートが適用
- Unity 6.2 Update はサポート終了
- Unity 6.0 LTS(2024年10月リリース)は同様の LTS サポートを継続中
スムーズなアップグレード
Unity 6 シリーズでは、各バージョン間で一貫した品質と安定性を提供し、アップデートを段階的に導入することで、既存プロジェクトへの影響を最小限に抑えています。
- バージョン間のアップグレードを摩擦なく実施可能
- エンジンの進化と安定性の両立を目指す設計
- Unity 6.3 LTS は以下の開発者に推奨:
- 新規開発や制作途中のプロジェクト
- ライブサービスゲームを運営するチーム
- 本番環境に特定バージョンを固定する段階のプロジェクト
Unityは、シームレスなアップグレードを目指していますが、製品進化のために一部の破壊的変更(breaking changes)が計画されています。詳細は、Unity Discussions および アップグレードガイド をご確認ください。
ダウンロード
Unity 6.3LTSは、長期的な安定性、検証済みのエコシステム、そして最新のパフォーマンス最適化を備えたリリースとなっています。
リリースノート全文 | Unity マニュアル| 新機能のハイライト
























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