2025年9月17日(現地時間)- Topaz labs は、先日のTopaz Studio の発表に合わせて、同社のデスクトップアプリ Topaz Video(旧 Video AI)、Topaz Photo(旧 Photo AI)、Topaz Gigapixel(旧 Gigapixel AI)の最新アップデートをリリースしました。
Topaz Studioとは
Topaz Studioは、Topazが提供する全ての画像・動画編集ツールを網羅したコレクションです。デスクトップアプリに加え、WebアプリやモバイルiOSアプリも含まれています。
従来のデスクトップアプリ Topaz Video(旧 Video AI)、Topaz Photo(旧 Photo AI)、Topaz Gigapixel(旧 Gigapixel AI)は、個別アプリのサブスクリプションに加え、「Topaz Studio」の一部として、またはすべてのデスクトップアプリが含まれるデスクトップコレクションの一部として、サブスクリプションで利用することができます。
従来の永続ライセンス版のアプリも現時点では引き続き利用可能ですが、新機能や新しいAIモデルは新しくなったアプリのみに提供されることになります。
過去1年以内にTopaz製品を購入したユーザーは、残りのライセンス期間中Studioを無料で利用できるなど、既存ユーザー向けの特典も用意されています。
詳しい情報は以下の記事をご覧ください。
以下では、Topaz Video v1.0 の新機能を紹介したいと思います。
Topaz Video v1.0 新機能ハイライト
新モデルバリアント:Starlight Sharp
Starlight Sharpは、特に低解像度の映像処理で高品質な結果が得られる新しいモデルです。
これまで潰れてしまっていた顔の細かなディテールも見事に復元し、驚くほどシャープでクリアな映像を生み出すことができます。

このモデルは、小さな顔や顔のディテールの処理を改善し、以前の製品と比較して著しくシャープで詳細な結果を生成できます。
- デュアルデプロイメントオプション:最大限の柔軟性を実現するため、クラウドとローカルの両方のプラットフォームで利用可能です。
- マルチGPUサポート: 複数のNVIDIA GPUを並行して活用し、処理能力を強化します。
Starlight Sharpにアクセスするには、「Starlight」モデルファミリーをクリックし、Starlight Sharpモデルバリアントを選択してください。

Starlight Sharpは、ネイティブ1080p出力をそのまま生成するか、特別なセカンドパスを使用して4K出力にスケーリングすることができます。現在、4K出力はセカンドステージのアップスケーリング処理はNyxバリアントが使用されます。
新モデル:Nyx XL
単にノイズを消すだけでなく、映像の情報を深く学習し、クリーンかつシャープな仕上がりを実現することができる新しいモデル「Nyx XL」が利用可能になりました。
オリジナルのNyxが高解像度入力映像のディテールを保持することに特化したノイズ除去モデルであるのに対し、Nyx XLはフレームを学習しており、クリーンでシャープな出力を生成することができます。このモデルは、様々な照明条件下での多様な映像のシャープ化とノイズ除去に最適化されており、高品質・高解像度のメディア向けに設計されています。

また、Nyx XLは、他のエンハンスメントと組み合わせる「チェイニングモデル(chaining model)」としても優れており、例えば、ProteusとNyx XLを組み合わせることで、素晴らしい結果が得られるとのことです。
ライブフレームプレビュー

タイムラインの再生ヘッドを動かすだけで、適用したエフェクトの結果をリアルタイムで確認できる機能です。
調整→プレビューの待ち時間がなくなるため、よりクリエイティブな作業に集中できます。タイムライン右上のスイッチで簡単にオン/オフを切り替えられます。

StarlightがAMDとMacに対応
Starlightが、現行のWindows NVIDIA対応に加え、AMD GPU搭載のMacおよびWindowsシステムでも動作可能となりました。MacおよびAMDモデルはベータ版で各プラットフォーム向けに特別に最適化されており、今後も性能と品質の最適化は継続されます。
このモデルはStarlight「ファミリー」モデルセレクターに統合され、ほとんどのシナリオでベースモデルを上回る性能を発揮するため、「Mini」の名称は廃止されました。今後、新アーキテクチャを採用した次世代Starlightモデルが展開予定であり、Starlight Sharpがその第一弾となります。
プラットフォームのアーキテクチャや浮動小数点演算の処理方法の違いにより、これらのモデルバージョンでは品質に若干の差異が生じ、システム要件(特にVRAM)も異なります。
新しい一般強化プリセットとチューニング
「General Enhancement」は、ただのプリセットではなく、シャープネス、圧縮、ディテールといった複数の要素が連動した「チューニングスライダー」です。
スライダーを左右に動かすだけで、微妙な調整から大胆な変更まで、直感的に画質をコントロールできます。このプリセットはアップスケーラーとしても利用できます。

右パネルの刷新
ユーザーからのフィードバックでは、多くのユーザーがStarlight Mini、インターレース解除モデル、プリセットなどの重要なツールを見つけるのに苦労していることがわかりました。また、UIが一貫性がなくナビゲートしにくい、特に異なるエンハンスメント設定がどのように連携して機能するかがわかりにくいという意見もありました。
それを踏まえ、新規ユーザーにとってもよりアクセスしやすいように、右パネルのレイアウトが全面的に見直されました。

主な特徴は以下の通りです。
- エンハンスメントオプションのより明確な整理、より直感的なグルーピングと一貫したネーミング。
- Starlight Miniやインターレース解除などのモデルの見つけ康さの向上。
- プリセットの検索と管理が容易になり、お気に入りのワークフローにすばやく戻ることができます。
- パラメータのラベルとコントロールの改良により、使用上の混乱を減らし、ミスを防ぎます。
- 高度なチューニングでは、エンハンスメントのモードを選択し、それに応じて変更することができます。
これらの変更により、新規ユーザーの負担が軽減され、既存ユーザーの編集エクスペリエンスが効率化され、最終的には誰もがより良い結果をより早く得られるようになるとされています。
追加の注意点
- プラグインは現在含まれていません。近日中にパッチで追加される予定です。
- 旧バージョンで作成したプリセットは、自動的には引き継がれません。
- 現在のEXR & DPXサポートは、次回のアップデートでFounding Customerに追加費用なしで拡張される予定です。それ以外の場合は、Proライセンスホルダーのみが利用可能となります。EXR & DPXサポートは将来のリリースで拡張されます。
- 最新のMac OS 26 (Tahoe)への正式対応も、現在準備が進められています。Topaz Video(Studio)と旧バージョンのTopaz Video AIアプリの両方でサポートされます。
今後の展開
今回のアップデートは、大きな進化の第一歩とされており、今後も以下のような継続したアップデートが計画されています。
- 各種プロフェッショナル向けソフト(Fusion, Nuke, Premiere, Final Cut Proなど)との連携強化。
- 動画の鮮明化、ノイズ除去、アップスケール、強化、復元を行う新しい強力な AI モデルの継続的な開発。
- 複数のAIモデルを組み合わせたり、映像の一部だけを編集したりといった高度なワークフローへの対応。
- 16Kを超える解像度や、ACESなどのプロ向けカラースペースへの完全対応。
- 動画のさまざまな領域を部分的に加工できるように、外部マット/マスクのサポート
価格とシステム要件
Topaz Video は、Windows 10 or 11(intel or AMD)、Windows 11(ARM)、macOS 12 Monterey 以降で利用することができます。
Topaz Video の価格は以下の通りです。
- 無制限のローカルレンダリング
-
標準モデル
Proteus, Iris, Nyx, Rhea, Rhea XL, Artemis, Gaia, Theia, Apollo, Chronos, Aion, Themis, SDR to HDR, Stabilization
- Nyx XL モデル
- Starlight (クラウド) モデル
- Starlight Sharp (クラウド) モデル
- 25ビデオクラウドクレジット/月
-
限定的な商用利用
年間収益100万ドル未満の組織向け
- シート管理 (1〜5)
- Starlight (ローカル) モデル
- Starlight Sharp (ローカル) モデル
- 100ビデオクラウドクレジット/月
- 完全な商用利用
また、3つのデスクトップアプリが含まれた Desktop Collection や Topaz Studio の一部としても利用することができます。
Topaz Studio に関しては以下の記事をご覧ください。



























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