2025年8月4日(現地時間)- 2Dおよび3Dアニメーションソフトウェア開発するReallusionは創立25周年迎えました。この大きな節目を迎え、新しいAIを活用した新しいツールや新しいポリシーを発表しました。注目は新プラグイン「AI Render」のオープンベータ版公開です。
以下、発表内容をまとめて紹介したいと思います。
3DイノベーションからAIによる加速へ
Reallusionは創業以来、数百万ものクリエイターに対して、より速くアニメーションを制作し、より賢くデザインし、リアルタイム3Dの可能性を広げる支援を行ってきました。
現在同社は、AIによって加速される新たなアニメーションの時代を迎えようとしています。iCloneやCharacter Creatorといった強力なリアルタイムツールに、AIによるレンダリング、検索、ストーリーテリング機能を融合させることで、制作体験をさらに進化させようとしています。
Reallusion社 マーケティング担当VP ジョン・マーティンII氏は次のように語っています。
「私たちは常に、クリエイターが素早く動き、心を込めて物語を語る力を持てるよう支援してきました。今後は、AIが制作パイプラインの深層に統合されていきます。シーンの制御やカメラアニメーション、キャラクターの配役、アセットの高度な検索まで、すべてが対象です。私たちは単に進化しているのではありません。すべてのアーティストに、AIによって加速された“スタジオ全体の力”を提供し、それを人間の創造力で導いていくのです。」
— John Martin II, VP of Marketing at Reallusion
新しいコンテンツポリシー
創立25周年を機に、Reallusion社はコンテンツポリシーを大幅に更新することを発表しました。
クリエイターはアセットを様々なプラットフォームに書き出し、再利用するのがこれまで以上に自由になります。
標準ライセンスの自由化 — 拡張ライセンスは不要に
新しい標準ライセンスでは、購入したコンテンツをUnreal Engine、Unity、Maya、Blenderといった外部プラットフォームで無制限に使用できるようになりました。
これにより、従来必要だった拡張ライセンスは不要となり、プラットフォームを横断するシームレスなワークフローが実現します。
【標準ライセンスの主なメリット】
- 画像や動画、ゲーム、XRプロジェクトとしてアセットを大規模に配布可能
- あらゆるサードパーティのプラットフォーム、ソフトウェア、ツール、エンジンにコンテンツを書き出し可能
- 購入したキャラクターやアセットを、プロジェクト数の制限なく再利用可能
- 複雑なルールに悩まされることなく、コンテンツライブラリを拡張可能
内部ワークフロー向けの低コストな「iContent」
Reallusionのエコシステム内で作業を完結させるユーザー向けに、新たに「iContentライセンス」が登場。
標準ライセンスのわずか30%の価格で高品質なコンテンツにアクセスできるようになりました。
【iContentが適しているケース】
- 便利なアプリ内課金を利用したい場合
- iCloneまたはCharacter Creatorで直接レンダリングを行う場合
- iCloneまたはCharacter Creator内でのみプロジェクトを保存・共有する場合
- プリビジュアライゼーションやストーリーボード用にシーンを構築する場合
- サードパーティへの書き出しやクロスプラットフォームでの展開が不要な場合
アセットストアにAI Deep Searchが追加
Reallusionアセットストアには、新機能「AIディープサーチ(AI Deep Search)」が追加されました。
この検索機能は、自然言語入力や画像検索に対応しており、クリエイティブな目標を言葉で説明するだけで、AIが関連性の高いキャラクター、衣装、モーション、小道具などを提案してくれます。
さらに、ストア内の全アセットに試用アクセスが可能になったことで、クリエイターはiCloneやCharacter Creator上で購入前にアセットをテストできるようになりました。これにより、アイデアから実行までのクリエイティブプロセスが大幅に効率化されます。
「AI Render」のオープンベータ版が公開!
リアルタイム3DアニメーションとAIによるレンダリングを、ComfyUIワークフローにシームレスに統合する、強力で完全無料のツール「AI Render プラグイン」のオープンベータ版が公開されました。
AI Renderは、創造的でスタイライズされたAI生成を探求したい場合にも、制作のためにフレーム単位で一貫性のある精密な結果が求められる場合にも対応できるよう設計されています。芸術的なアイデアを素早く試す段階から、プロフェッショナルなレベルでの細かな調整まで、あらゆるクリエイターのニーズに応える柔軟かつスケーラブルなソリューションとなっています
ComfyUI + Reallusion
ComfyUIワークフローは、ControlNet、LoRA、および完全にカスタマイズ可能なパイプラインをサポートする柔軟なノードベースのシステムで知られ、AIアートコミュニティの強力なツールです
これに、直感的なスライダーベースのデザイン、ドラッグ&ドロップアセット、リアルタイムのシーン編集を提供する、Reallusionの高速で初心者にも優しいツール、Character CreatorとiCloneが組み合わさります。
この統合を実現するために、AI RenderはReallusionの3D環境をComfyUIエコシステムに直接接続するカスタムノードを使用します。

22種類のスタイルプリセット
AI Renderには、リアル系・3D・2Dの3カテゴリにわたって、専門的に調整された22種類のスタイルプリセットが用意されています。
静止画レンダリングには11種類のAI画像生成モデルを、フレームごとの一貫性を重視した動画制作には11種類のAIビデオ生成モデルが利用できるので、画像・映像の両方のプロジェクトで、素早く始めることができます。
初期設定では、Stable Diffusion 1.5、 Wan2.1 Fun 1.3B Control、 Wan2.1 VACE 1.3Bモデルが使用され、品質とパフォーマンスが一般的なハードウェア環境でも最適化されるようローカルで実行されます。

より高度な、あるいは映画的な結果を求めるユーザーのために、AI RenderはFlux、HiDream、FusionXなどのサードパーティ製のハイエンドモデルもサポートしています。
これらには、より多くのGPUパワーまたはRunPodやRunComfyのようなクラウドGPUプラットフォームへのアクセスが必要です。
詳細は【公式フォーラム】で確認できます。

テキストでAI生成を微調整
テキストプロンプトを使って、生成結果をさらに細かくカスタマイズできます。
ポジティブプロンプトでAIを理想的なスタイルや特徴へと導き、ネガティブプロンプトで不要な要素や歪みを排除することで、より精度の高い出力が可能になります。

参照画像でスタイルを決定
理想のスタイルが見つからない、あるいはプロンプトの記述が難しいと感じる場合でも、AI RenderはIPアダプタによる参照ベースの生成に対応しています。
画像をアップロードするだけで、AIがそのスタイル・ライティング・トーンに従って生成を行い、複雑なプロンプトを使わずとも一貫したビジュアル表現が得られます。
ControlNetをサポート
ControlNetは、テキストプロンプト(指示文)に加えて、深度マップやポーズ情報といった「構造的な入力」を用いることで、AIによる画像生成を精密にガイドする技術です。
AI Renderの最大の特徴は、これらの構造的な入力を、iCloneやCharacter Creatorの3D環境から直接、かつ完璧な精度で生成できる点にあります。
動画や画像から構造を「推定」する一般的な2DベースのControlNetとは異なり、、3Dシーンから直接データを生成することで、AIはフレームごとに一貫した、エラーのないガイダンスを受け取ることができ、安定した高品質な結果を生み出すことができます。
Reallusionエコシステムの膨大なアセットライブラリと、ソフトウェアに直接統合されたDeep Search機能を活用すれば、高品質なControlNet入力の土台となるシーンを迅速かつ簡単に構築することが可能となります。
AI Renderでは以下のControlNetモードがサポートされています。
Depth(深度)
3Dシーン内の各オブジェクトのカメラからの距離を、白黒の濃淡で表現した「深度マップ」を生成します。これにより、AIはシーンの前後関係を正確に理解します。
これにより、2D動画から深度を推定する方法では避けられない、ショット間の距離感のブレやちらつきが一切発生しません。クローズアップからワイドショットまで、カメラがどう動いてもキャラクターの焦点やディテール、特に顔の表情の一貫性を維持することができ、安定した映像制作に不可欠です。
Pose(ポーズ)
3Dキャラクターの内部骨格(リグ)情報から、手足や体の関節位置を寸分違わず抽出した「ポーズマップ」を生成します。
2D画像からポーズを推定する「OpenPose」では、キャラクターが物陰に隠れたり、フレームアウトしたりすると、手足の追跡に失敗することが頻繁にあります。しかし、3Dベースのポーズマップは、キャラクターがどんなに複雑な動きをしても、あるいは他のキャラクターと重なっても、骨格情報を完璧に追跡し続けます。これにより、AIは正確なタイミングと体の位置関係を維持できます。

Normal(法線)
オブジェクト表面の向き(法線)を色情報としてエンコードした「ノーマルマップ」を生成します。これは、光がサーフェスにどのように当たるかをAIに伝えます。
iCloneやCharacter Creatorで設定したライティングが、生成されるAIアートの陰影に忠実に反映されます。これにより、単なるイラスト風ではなく、立体感のあるクリーンなフォルム、映画的なハイライト、プロフェッショナルな品質のビジュアルを、フレームごとに一貫して実現できます。
Edge (Canny)
3Dモデルのジオメトリ(形状)情報から、ノイズのないクリーンな輪郭線のみを抽出した「エッジマップ」を生成します。
これは、アニメ、インクアート、線画といった、クリーンな線が重要なスタイライズド・レンダリングに最適です。2D画像からの輪郭抽出で発生しがちな、線の太さのムラや途切れがありません。深度マップと組み合わせることで、キャラクターと背景のレイヤー感を明確にし、強力な構図制御を可能にします。

以上のControlNet入力を複数組み合わせることで、キャラクターやシーンのコントロールを強化できます。各入力はしきい値スライダーで調整できるため、構造、影響度、ビジュアルスタイルを細かく制御可能です。
さらに、このシステムはiCloneの強力なカメラツールと完全に連動します。レンズの変更、カメラのフレーミング、自動化されたカメラパスといった映画的な演出をiCloneで行うと、そのすべてがControlNetの入力に反映されます。
これにより、クリエイターはAIが生成する映像に対して、まるで実写映画監督のように、精密なストーリーテリングと視覚的ディレクションを行うことができます。
独自の IP と LoRA を構築
AI生成でこの高品質かつ一貫した結果を達成するためには、LoRA(Low-Rank Adaptation)トレーニングが不可欠です。LoRAは、フレーム、シーン、クリエイティブなバリエーションを越えて、キャラクター独自のルック&フィールを維持する軽量なAIモデルです。
iCloneのバッチレンダリング、ポーズライブラリ、自動化されたカメラパスを使えば、様々な角度やモーションからLoRAトレーニング用のデータセットを迅速に構築できます。

これにより、Character CreatorとiCloneを使えば、ゲーム、アニメーション、バーチャルプロダクション、商品化などにすぐに使える、完全にリギングされたオリジナルキャラクターを作成できます。これは自分で所有し、すべての業界で使用できるプロフェッショナルなアセットとなります。
作成したオリジナルキャラクターは、AIによるストーリーテリングに簡単に参加し、AI生成の映画、コマーシャル、クリエイティブプロジェクトで主役を演じることができます。3DキャラクターをComfyUIワークフローに取り込むことで、AI Renderは一貫性を維持し、完全な創造的制御を可能にする、高速で様式化されたビデオ生成を実現します。
AI Render インストール&セットアップガイド
次の動画でインストール方法を確認することができます。
動作環境
✅ OS: Windows 10 以上
✅ グラフィックカード: NVIDIA 30シリーズ 8GB(最小)。AMD製GPUはサポートされていません。
✅ プログラムバージョン: Character Creator 4.54 または iClone 8.54(製品版のみ。体験版はサポートされていません)
✅ 推奨ストレージ容量: 80 GB
・ComfyUI: メインプログラム 5 GB / 全モデル 60 GB(オプション、完全インストールは必須ではありません)
プラグインのダウンロード
- iClone 8用: こちらからダウンロード
- Character Creator 4用: こちらからダウンロード
- LoRAトレーニング用データセットプロジェクト: (独自のLoRAをトレーニングする場合にダウンロードしてください。詳細はこちら)
Google Driveからダウンロード
レンダリング時間の目安
デフォルトモデル(画像生成:Stable Diffusion 1.5、動画生成:Wan2.1 Fun 1.3B ControlおよびWan2.1 VACE 1.3B)に基づきます。
- 画像 (512×512): 1レンダリングあたり約5~10秒
- 動画 (512×512, 5秒): 1レンダリングあたり約5~10分
公式フォーラムには、他にも利用に役立つさまざまな情報がまとめられています。
- [Official] Welcome to AI Render Open Beta!: 全ユーザーの入り口。ダウンロードリンクやインストールガイドはこちら。
- [Official] Fully Customizable Styles: スタイルプリセットの概要や、プロンプト・参照画像を使ったカスタマイズ方法。
- [Official] Consistent Characters and Precise Control: ControlNetやLoRAを使った、プロレベルの一貫性制御に関する詳細。
- [Official] Bug Report & Technical Support: バグ報告と技術サポートの中心ハブ。
- [Official] AI Makeover Community Challenge: コミュニティイベントの詳細と応募はこちら。
AI Makeover チャレンジ:無料のCC5獲得のチャンス!

AI Renderプラグインの登場を記念して、7月28日から8月29日まで特別なコミュニティチャレンジが開催されています。
このチャレンジは、CC4(Character Creator 4)のお気に入りキャラクターをAI Renderを使って再創造するというものです。新しいルックやスタイルを与えたり、まったく異なる物語として再構築したり、AI生成による自由な発想でキャラクターを生まれ変わらせましょう。
参加方法
CC4キャラクターをAI Renderで再創造し、画像またはビデオの形で創造性を発揮してください。
- 毎週抽選で1名様にCC5の無料コピーをプレゼントします。
- 当選者は8月11日、18日、25日、9月1日に公式フォーラムスレッドとReallusionのInstagramアカウントで発表されます。
応募方法
- 作品を公式フォーラムスレッドに投稿してください(応募資格を得るために必須です)。
- Instagramストーリーで共有(オプションのボーナス)
- @Reallusionをタグ付け
- ハッシュタグ #CC4ever と #ReallusionAIRender を使用
- アカウントが公開設定になっていることを確認
AI Render for iClone & Character Creator Enters Open Beta with ComfyUI Workflow

























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