Illustrator デスクトップ版 2025年4月アップデート（バージョン29.5）がリリース！Adobe Fireflyベクター生成、パフォーマンスの向上など

2025年4月24日（現地時間）- Adobe は、Illustrator デスクトップ版 2025年4月アップデート（バージョン29.5）をリリースしました。

新機能ハイライト
価格とシステム要件

新機能ハイライト

今回のアップデートでは、日々の作業がさらに快適になるパフォーマンスの大幅な向上に加え、Adobe Fireflyの最新ベクターモデルを活用した画期的な生成AI機能が多数搭載されました。

さらに、ユーザーの皆様からのフィードバックを反映した便利な機能改善も行われています。

パフォーマンス向上

このアップデートでは、パフォーマンスが次のように強化されています。

メニュー操作が高速化：アプリケーションメニューや右クリックで表示されるコンテキストメニューの表示・応答速度が向上。特にフォントメニューのナビゲーションがよりスムーズになりました。

リンクパネルが快適に：パネル内のスクロールが高速化。さらに、埋め込みアセットやリンクされたアセット（ネットワークドライブ上のものも含む）に変更があった場合、パネルがリアルタイムで更新されるようになり、管理が容易になりました。

効果の適用・レンダリングが高速化：「変形」や「ワープ」、「ブレンド」といった効果の適用がスピードアップ。複数の塗りや線を持つ複雑なオブジェクトでの効果レンダリングも高速化され、ストレスなく作業を進められます。

Adobe Firefly連携による生成機能が追加

最新のAdobe Fireflyベクターモデルを搭載した、３つの強力な生成AI機能がIllustratorに実装されました。テキストによる簡単な指示から、高品質なベクターグラフィックやパターンを瞬時に生成できます。

生成塗りつぶし（シェイプ）

作成したシェイプを選択し、「森の中のキツネ」のように簡単な説明文（プロンプト）を入力するだけで、そのシェイプ内を詳細なベクターグラフィックで塗りつぶすことができます。

プロンプトの候補も表示され、強度やディテール、参照スタイル、色などを調整して、思い通りの結果を追求できます。生成されたグラフィックは、品質を損なうことなく編集・拡大縮小が可能です。

テキストからパターンを生成

「幾何学模様、青と金」といったプロンプトから、シームレスなベクターパターンを簡単に作成できます。

サンプルプロンプトからインスピレーションを得たり、色の指定、密度の調整、効果の適用などで、オリジナリティあふれるパターンを生成可能です。作成したパターンはスウォッチとして保存し、すぐにデザインに適用したり、さらに編集したりできます。

ベクターを生成

「未来的な都市の風景」「かわいいロボットのアイコン」のようなプロンプトで、被写体、シーン、アイコンといった詳細なベクターグラフィックをゼロから生成できます。

サンプルプロンプトや入力中の候補表示を参考にアイデアを膨らませ、詳細レベルや参照スタイル、色などを指定して、独自のベクターアセットを作成可能です。一度生成したスタイルのバリエーションを、後から簡単に再生成することができます。

その他の機能強化

他にもこのアップデートでは、ユーザーのフィードバックに基づいた機能強化が行われています。

■強化された16進数カラーコード入力

カラーパネルでの16進数コード入力が格段に便利になりました。

「1」と入力すれば「111111」、「123」なら「112233」のように、パターンを認識して自動入力。
「12,255,09」や「12 255 09」といった10進数形式で入力しても16進数に自動変換。
「Red」や「Blue」、あるいは「Ye」（黄色）のように標準的なCSSカラー名（またはその一部）を入力するだけで、対応する16進数コードに変換されます。

■書き出し時の接頭辞追加

アートボードを書き出す際や「スクリーン用に書き出し」機能を使用する際に、ファイル名に任意の接頭辞を追加できるようになりました。

これにより、書き出したアセットの整理や識別が容易になり、ファイル管理の手間を軽減されます。

価格とシステム要件

デスクトップ版Illustrator のシステム要件はこちらから確認できます。

デスクトップ版Illustrator は、Adobe Creative Cloud コンプリートプランまたは単体プランとして購入することができます。価格は以下のようになっています。Illustrator on the Web (ベータ版) は、Illustrator サブスクリプションの一部として利用可能です。

■単体プラン