2025年2月20日(現地時間) – Adobe は、物理的なアセットのデジタルツイン作成ソフトウェアの最新アップデート Substance 3D Sampler 5.0 をリリースしました。
新機能ハイライト
Substance 3D Sampler 5.0(コードネーム:Hazelnut(ヘーゼルナッツ))では、クイックアクションや新しいレンダラー、HP Z Captisとの統合が追加され、デジタルツイン作成がさらに簡単かつ効率的になりました。新しいホーム画面レイアウトも搭載され、プロジェクト管理や作業開始がスムーズに行えます。
クイックアクション
Samplerの主要なワークフローをワンクリックで開始しすることができるクイックアクションという機能が追加されました。
クイックアクションは、数回のクリックでアセットを作成したり、レイヤーをスタックに追加したりすることができるシステムです。クイックアクションを使用することで、素早くアセットを作成したり、プロジェクトを作成したり、既存のスタックに必要なレイヤーを追加したりできます。
オプションは以下の通りです:
- 適用(Apply):アクティブなスタックにクイックアクションを適用します。
- セットアップ(Setup):クイックアクションをスタックに追加する前に設定ウィンドウを開きます。
- 新しいアセットを作成(Create new Asse):選択したクイックアクションから新しいアセットを作成します。
- 新しいプロジェクトを作成(Create new Project):選択したクイックアクションから新しいプロジェクトを作成します。

新しいホーム画面レイアウト
Substance 3D Sampler 5.0では、ホーム画面が新たに追加され、プロジェクトの作成や開始をスムーズに行えることができるようになりました。
新しいプロジェクトを開くか開始すると、ホーム画面は消えます。アセット作成を開始した後はファイルメニュー(File menu)から再度ホーム画面を開くことができます。

ホーム画面には以下のオプションがあります:
- 新しいプロジェクト(New project): ファイルをインポートし、クイックアクションから選んで新しいプロジェクトを作成。
- 空のプロジェクト(Empty project): 新しい空のプロジェクトを作成。
- 開く(Open): システムのファイルブラウザからプロジェクトを開く。
- ホーム(Home): おすすめのチュートリアルや新しいプロジェクト作成、最近開いたプロジェクトのリストを表示。
- 学習(Learn): Samplerのビデオチュートリアルや学習コンテンツをアクセス。
- ファイル(Files): 最近開いたプロジェクトのリストを表示。
- Samplerについて(About Sampler): 現在使用している3D Samplerのバージョンについての情報。
- ドキュメント(Documentation): ドキュメントを表示して、機能を拡張。
新しいレンダラー
新しいレンダラーでは、リアルタイムとパストレーシングが選択可能になり、視覚的な一貫性と新しいマテリアルプロパティがサポートされました。
ビューポートでは、アセットの表示設定を変更したり、2Dビューと3Dビューを切り替えたりできます。3Dビューでは、カメラの移動や外観の調整が可能で、パストレーシングをオンにするとフォトリアリスティックな描写が得られます。また、作業中のビューから直接スナップショットを保存することも可能です。

HP Z Captis統合
HP Z Captisは、映像制作やCG制作向けの高精度なキャプチャソリューションです。リアルタイムで映像信号をキャプチャし、スムーズな編集作業を行うことができます。
エンタープライズ、チーム、教育アカウントでは、HP Z CaptisとSubstance 3D Samplerを使って、実世界のマテリアルを数分でデジタル化することができるようになりました。
価格とシステム要件
Substance 3D Sampler は、Windows 10 (64bit)以降、macOS 11 Big Sur以降、Linuxで利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
Substance 3D Sampler は、Adobe Substance 3D アプリのサブスクリプションプランに含まれています。
- Adobe Substance 3Dテクスチャリングプランには、Painter、Designer、Samplerアプリと、毎月30点の3Dアセット、100GBのクラウドストレージ、25 – 毎月の生成クレジットが含まれています。
- Adobe Substance 3D Collectionプランには、Painter、Designer、Sampler、Stager、Modelerアプリと、1か月あたり最大50の3Dアセット、100GBのクラウドストレージ、25 – 毎月の生成クレジットが含まれています。
- グループ版Adobe Substance 3D Collectionプランには、5つのアプリ、毎月ユーザー1人あたり100点の3Dアセット(グループ内プール可能)、1TBのストレージ、とライセンス管理や高度なサポートが含まれています。
現時点での価格は次のようになっています。
Adobe Substance 3D テクスチャリング | 月々プラン月々払い | 2,680円 |
年間プラン月々払い | 29,980円 | |
Adobe Substance 3D Collection | 月々プラン月々払い | 6,680円 |
年間プラン月々払い | 6,480円 | |
年間プラン一括払い | 74,380円 | |
グループ版 Adobe Substance 3D Collection | 年間プラン月々払い | 13,380円 |
年間プラン一括払い | 160,564円 |
※2025年3月25日より価格が上昇します。購入を検討している方は価格上昇前に購入するようにしましょう。
Substance 3Dは、大学・高等教育機関向けCreative Cloudコンプリートプラン(小中高校は対象外)に含まれており、追加料金なしで利用できます。高等教育機関向けプランにアセットは含まれていません。
また、Substance 3D Collection アプリは、高等教育機関の学生と教師が無料で利用できます。(非営利、教育目的での使用のみ)
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