EIZO、センサー内蔵、HDR表示対応の24.1型カラーマネージメント液晶モニター「CG2400S」を発表!

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2025年2月18日 – EIZO株式会社は、映像制作向けのHDR表示に対応した24.1型カラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge CG2400S」を発表しました。

主な特長

ColorEdge CG2400S(以下CG2400S)は、現行の「ColorEdge CG2420-Z」の性能を大幅に進化させた後継機種で、プロフォトやデザイン、印刷に加え、3DCG、映像制作まであらゆるクリエイティブワークに適したWUXGA(1920×1200)解像度を持つ24.1型のカラーマネージメントモニターです。

EIZOでは、これまで映像制作向けのHDR表示は、27型以上のプロフェッショナル向けモデルで対応していましたが、CG2400Sは、よりコンパクトなサイズでの対応のニーズに応え、24.1型・1920×1200解像度で初めてHDR表示に対応しました。

コンパクトな筐体に、キャリブレーションセンサーを内蔵し高精度な調整を実現。映画や放送の国際規格に準じる専用カラーモードも標準搭載することで、幅広いコンテンツの編集・プレビューが可能になりました。

また、入力端子に新たにUSB Type-Cを搭載。USB Type-Cケーブル1本で接続するだけで、画面表示、USB信号の伝送に加え、ノートPCへの70Wの給電が可能です。クリエイターに求められる正確な色表示を実現する各種性能は、現行機種を踏襲しています。

さらに、環境配慮の取組みとして、ColorEdgeシリーズで初めて製品の外装に再生プラスチック材を使用。その使用率はEIZOモニターにおいて高水準の85%とのことです。

前モデルからの進化ポイントを含む特長は以下の通りです。

常に正確な色表示を実現

DCI-P3、BT.2020を含む専用カラーモードを搭載

フォト向けのAdobe RGB色域を99%サポートに加えて、デジタルシネマ規格である「DCI-P3」の色域を98%カバーする広色域表示を実現。

4K/8K放送の色基準となる「BT.2020」に準拠したカラーモードも搭載しています。

カラーモードはモニター前面のボタンから簡単に切替えでき、用途や制作プロジェクトに応じた色管理を手間なく行えます。

10-bit表示による高精度で豊かな色再現

10-bit入力対応により、一般的なモニターの8-bit入力(約1677万色)に比べ、さらに豊かな約10.7億色以上の中から最適な色を選択して表示。

さらに、10-bit表示に対応し、より滑らかな階調を再現できます。

※10-bit表示には10-bit出力に対応したグラフィックスボードとソフトウェアが必要です。また、HDMI®信号入力での10-bit表示には、Deep Color対応機器が必要です。

3D-LUTを活用した正確な色表示

画像表示において特定の色をRGB立体上で個別に調整できる3D-LUTを搭載。

ColorEdge専用のカラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」のエミュレーション機能を使い、映画フィルムの特性ファイルである3D-LUTファイルを適用した表示が可能です。

※日本特許第4808588号

EIZO独自のカラーマネージメント技術で制作をサポート

測定精度の高いキャリブレーションセンサー内蔵

測定精度の高いキャリブレーションセンサーをモニター筐体に内蔵。経年変化による表示のずれを正しく再調整します。

また、無償の専用ソフトウェア ColorNavigator 7を使って用途に合わせた最適な表示に調整できます。

作業画面を表示させたまま、再調整が可能なので、ユーザーは作業を中断せずメール確認などの事務作業を再調整中でも行えます。

カラーマネージメントソフトウェア ColorNavigator 7

ColorNavigator 7は、ColorEdgeシリーズの専用ソフトウェアで、無償で利用できます。

プリセットのカラーモードを定期的に再調整して常に正確な色表示を維持したり、輝度・白色点・ガンマ(EOTF)・色域などの調整目標を設定してキャリブレーションができます。

複数台のColorEdgeを一元管理できるColorNavigator Networkに対応

CG2400Sは複数人で制作業務を行う法人様向けのカラーマネージメント・ソリューション「ColorNavigator Network」に対応しています。

ColorNavigator Networkを利用すると、複数台のColorEdgeをWebブラウザから一元管理することが可能です。

モニター管理者はそれぞれのColorEdgeを操作する必要がなく、クラウド上のサーバを介し、離れた場所からモニターのキャリブレーションをはじめとした管理業務を行えます。

かんたん写真プリント色合わせソフトウェア Quick Color Matchに対応

CG2400Sはモニター画面と写真プリントの色合わせを簡単に実現できる無償ソフトウェア「Quick Color Match」に対応しています。

複雑な設定は一切必要なく、最小限の手間でモニター画面と写真プリントの色合わせを行うことができるので、ストレスのない作品づくりを楽しめます。。

最新版のQuick Color Matchは、EIZO Webサイトから無償でダウンロードできます。

HDR映像を正しく映し出す優れた表示性能

HDR表示に対応

HLG方式とPQ方式、両方のHDR特有のガンマ(EOTF)に対応。

放送向けの「HLG方式」と、配信・映画制作向けの「PQ方式」、両方のHDR入出力特性に合った表示ができるため、あらゆるHDRコンテンツの制作・色確認作業に適しています。

また、専用ソフトウェアColorNavigator 7を使用することで、任意のカメラLogを設定可能。モニター単体でカメラLogの映像を確認できるため、撮影現場での運用に有効です。

※「HLG方式」はHDRの国際標準規格であるITU-R BT.2100に、「PQ方式」はITU-R BT.2100およびSMPTE ST 2084に準拠しています。

コントラスト比向上

DCI規格に準拠した高コントラスト比1800:1を実現しています。

さらに画面にリタデーションフィルムを採用し、斜め方向から見たときに生じるバックライトの光漏れを低減。

白浮きを抑え引き締まった深い黒色が表現でき、映像制作など暗所での使用に有効です。

HDR映像制作をサポートする専用機能

カラー設定が自動で切替わる「Sync Signal機能」を搭載

入力信号のメタデータに連動して、モニターのカラー設定(輝度・ガンマ(EOTF)・色域)の切替えを自動で行う「Sync Signal機能」を搭載。

映像制作において複数の異なるプロジェクトを同時に進行する際に、手動でカラー設定を切替える必要がないため、設定ミスを抑止し、正しい色表示のもと安心して作業に取組めます。

任意の輝度でPQコンテンツを確認できるPQオプション機能

「PQ方式」のガンマ(EOTF)を選択している場合に使用できる機能を搭載。

入力されたPQ信号に対して、任意の輝度値を超える領域をクリップして表示(クリッピング表示)したり、任意の輝度値内で収まるように圧縮して表示(エミュレーション表示)したりすることで、最終展開先に合わせた見え方のシミュレーションが可能です。

飽和した明るさを警告表示

PQオプション機能で設定した輝度(クリップ輝度)より高い輝度をもつ領域を、イエローまたはマゼンタ色で警告表示できます。

BT.709色域外警告機能

現行のフルハイビジョン放送の基準となるBT.709色域で再現できない色を、グレイ警告もしくは色域内に収まるよう変換して表示する機能を搭載。

4K/8K放送の基準となるBT.2020色域で撮影された映像を、現行のフルハイビジョンで放送する際に違和感なく表示できるかどうかの確認に有効です。

設定ミスによる制作業務の手戻りを防ぐPixel Inspection機能を搭載

モニター画面上で指定した座標における入力データの色情報を取得できる機能を搭載。

モニター前面のスイッチ操作で実行できるため、作業をしながら簡単に色情報を取得できます。

エリアマーカー機能を搭載

実際に放送される表示エリアを枠で示すセーフエリアマーカーやワイプなどの任意の位置やサイズを指定できるマーカー機能を搭載。

字幕など必要な情報を画面内に適切に配置できているかを確認するために有効です。最大3種類のマーカーを同時に表示できます。

クリエイターを支える表示安定技術

生産時、工場で厳密に色調整

工場で1台ごとにRGB各色0~ 255のすべての階調が調整されています。理想のガンマ値になるよう、最も適した値を16-bit LUT(約65000階調)を使って選択し、256階調に再割り当て。これにより、モニターごとにばらつきのない、極めて滑らかな階調表現を実現しています。

画面の隅々まで均一に表示

独自のデジタルユニフォミティ補正回路を搭載。

輝度と色度が均一になるように画面全体をすべての階調で補正し、画面の隅々までムラの起こりにくい表示を保ちます。

表示安定技術

液晶モニターは、周囲やモニター内部の温度変化の影響を受けて色や明るさが変動し、正しい表示を妨げることがあります。

CG2400Sは、モニター内部の温度センサーで内部の温度変化をセンシングするとともに周囲の温度変化を推定しています。

これにより、階調、表示ムラ、色度、輝度に対して適切な補正を行い、正確な表示品質を維持。また、AI(人工知能)を活用することでより高精度な温度推定を行います。

その他

  • 表示安定までわずか3分※:たった3分で輝度、色度、階調特性が安定するように設計されています。撮影など外出先で使う場合でも、短時間のうちに安定した表示を実現し、常に高いパフォーマンスを発揮できます。
  • モニター1台ごとの測定結果を記した調整レポートを同梱:CG2400Sは出荷時のモニターの表示状態を測定した結果を記した調整レポートを同梱しています。工場出荷時に階調特性やユニフォミティを1台ごとに細やかに調整するため、ユーザーはモニターの品質を信頼し、安心して使用することができます。

洗練された使いやすいデザイン

圧迫感のないノイズレスなデザイン、ファンレスを実現

センサーを内蔵していながらも、薄いベゼルでノイズレスなデザイン、さらにファンレスも実現。圧迫感のないデザインで作品づくりに集中できます。

クリエイターが使いやすい16:10の1920×1200解像度

1920×1200解像度は、フルHDよりも縦方向に表示できる情報量が増え、スクロールの手間が省けます。また24.1型で、ツールパネルを置いてもA4見開きを実寸で表示でき、全体像を見ながら制作を進められます。

ワンタッチで取付けできる遮光フード付属

組立不要、マグネット取付け方式で簡単に設置できる遮光フードを標準で付属。モニターの上部、左右の側面を囲い込み、ライトの映り込みなどの外光反射を効果的に防ぎます。

コンパクトで可動範囲の広いスタンド

コンパクトで可動範囲の広いスタンドにより、モニター画面の高さ、傾き、向きを自在に調節できます。また、ワンタッチでスタンドが取外せるクイックリリースにも対応しています。

豊富な入力端子

背面にはUSB Type-C、DisplayPort、HDMIの3系統の映像入力端子を搭載。また、持ち運びに便利なハンドルも搭載しています。側面にはUSBポートを4端子搭載(USB 5Gbps: Type-A×2、USB 2.0: Type-A×2)し、USB機器を接続できます。

ノートPCとケーブル1本ですっきり接続

USB Type-Cを搭載し、ケーブル1本でノートPC接続・70W給電が可能

USB Type-Cケーブル1本の接続で、ノートPCへの70Wの給電、映像の表示、USB信号の伝送が可能。

MacBook Air/Mac Book Pro(14インチ)等にも給電でき、電源アダプタを接続する手間を省き、机上がケーブルで煩雑になりません。

USBハブ機能を搭載

モニターの側面に、USBポートを4端子搭載。USB機器をモニターに直接接続して使用できます。

近年のUSBポートの少ないノートPCでもUSB Type-Cケーブルでモニターと接続するだけで、使い慣れたペンタブレットやヘッドホンなどのUSB機器をすぐに使えます。

その他

  • 購入後も安心。充実のサポート:品質への自信から生まれた5年間保証
    • 品質への自信から生まれた5年間保証
    • 無輝点保証対象
  • 専用アクセサリ:カラーマネージメント環境構築をサポートするアクセサリ(LEDスタンド)が用意されています。
    • <印刷物の色確認に>
      Z-208PRO-5000K
      5000Kの高演色LEDを装備した先進のスタンド。
    • <3DCG制作物・Web制作物と実物とのカラーマッチングに>
      Z-209PRO-6500K
      6500Kの高演色LEDを装備した先進のスタンド。
  • 環境に配慮した製品づくり:EIZOは高い性能と環境への配慮を両立した製品づくりに取組んでいます。
    • 外装の85%に再生プラスチックを使用
    • 梱包材もエコに

その他より詳しい情報は公式製品ページへ

製品仕様表

製品バリエーションCG2400S-BK
パネル 
種類IPS (アンチグレア)
バックライト広色域LED
サイズ24.1型 (61.1 cm)
推奨解像度1920 x 1200 (アスペクト比16:10)
表示領域 (横 x 縦)518.4 x 324.0 mm
画素ピッチ (横 x 縦)0.270 x 0.270 mm
画素密度94 ppi
表示色約10.7億色: 10-bit対応 (約278兆色中 / 16-bit LUT)
視野角 (水平 / 垂直, 標準値)178° / 178°
輝度 (標準値)400 cd/m2
コントラスト比 (標準値)1800:1
応答速度 (標準値)11 ms (中間階調域)
色域 (標準値)Adobe RGBカバー率99%, DCI-P3カバー率98%
映像信号 
入力端子USB Type-C (DisplayPort Alt Mode, HDCP 2.3), DisplayPort (HDCP 2.3), HDMI (Deep Color, HDCP 2.3)
デジタル走査周波数 (水平 / 垂直)USB Type-C, DisplayPort: 26 – 76 kHz / 23 – 61 Hz
HDMI: 15 – 76 kHz / 23 – 61 Hz
USB 
コンピュータ接続 (アップストリーム)USB 5Gbps: Type-C (DisplayPort Alt Mode, Power Delivery最大70 W給電),
USB 5Gbps: Type-B
USBハブ (ダウンストリーム)USB 5Gbps: Type-A x 2
USB 2.0: Type-A x 2
音声 
スピーカー
電源 
電源入力AC 100 V, 50 / 60 Hz
標準消費電力17 W
最大消費電力150 W
節電時消費電力0.5 W以下 (USB非接続時)
内蔵キャリブレーションセンサー
自動再調整
主な機能 
調光機能 (輝度ドリフト補正, 輝度自動制御)
デジタルユニフォミティ補正
表示モードUser, BT.2020, BT.709, DCI-P3, PQ_DCI-P3, HLG_BT.2100, AdobeRGB, sRGB, Calibration (CAL), SYNC_SIGNAL
HDRガンマHLG方式, PQ方式
その他カラー調整, PQ Option, HLG Option, SelfCalibration, カラーフォーマット, YUVカラーマトリクス, 入力レンジ, I/P 変換, 画面拡大, BT.709色域外警告, 輝度警告, マーカー, メニュー回転, パワーセーブ, 入力スキップ, モードスキップ, カスタムキー, インフォメーション表示, 操作ロック, DUEプライオリティ, Pixel Inspection
機構 
外観寸法 (横表示・幅 x 高さ x 奥行)554.4 x 408.1 – 563.1 x 245 mm
外観寸法 (モニター部・幅 x 高さ x 奥行)554.4 x 374.1 x 70.2 mm
外観寸法 (横表示・フード装着時・幅 x 高さ x 奥行)564.4 x 413.1 – 568.1 x 330 mm
質量約8.5 kg
質量 (モニター部)約5.5 kg
質量 (フード装着時)約9.0 kg
昇降155 mm
チルト上35° / 下5°
スウィーベル344°
縦回転右回り90°
取付穴ピッチ (VESA規格)100 x 100 mm
動作環境条件 
温度0 – 35°C
湿度 (R.H., 結露なきこと)20 – 80%
適合規格 (記載のない規格、最新の適合状況についてはお問合せください。)CB, TUV/S, PSE, VCCI-B, J-Mossグリーンマーク※3, PCグリーンラベル (★★☆ V14), PCリサイクル (家庭系・事業系)
専用ソフトウェア 
かんたん写真プリント色合わせツール Quick Color Match対応
カラーマネージメントソフトウェア ColorNavigator 7対応
カラーマネージメントソフトウェア ColorNavigator 6
モニター管理ソフトウェア ColorNavigator NX
主な付属品 
映像信号ケーブルUSB Type-C (2 m), HDMI (2 m)
その他2芯アダプタ付電源コード (2 m), USB Type-A – USB Type-Bケーブル (2 m), 調整レポート, 保証書付きセットアップガイド, ScreenCleaner, 遮光フード
保証期間お買い上げの日から5年間※5
無輝点保証はお買い上げの日から6か月間
寸法図PDF
  1. ※1  液晶パネル/OLEDパネルは非常に精密度の高い技術で作られていますが、画素欠けや常時点灯する画素が見える場合がありますのであらかじめご了承ください。また、有効ドット数の割合は99.9994%以上です。
  2. ※2  表示状態を長時間続けると、表示面に黒いシミやムラ、焼き付きが発生する場合がありますのでご注意ください。モニターを長くお使いいただくため、定期的にモニターの電源をオフにすることをおすすめします。
  3. ※5  使用時間30000時間以内に限ります。詳細は製品保証についてをご覧ください。

価格と発売時期

「ColorEdge CG2400S」は、2025年4月17日より発売予定です。

価格はオープン価格です。

【参考価格】EIZOダイレクト販売価格 195,800円(税込)

※オープン価格の製品は標準価格を定めていません。

<イベント情報>

「ColorEdge CG2400S」は、2月27日(木)~3月2日(日)にパシフィコ横浜にて開催される「CP+2025」で初展示されます。


映像制作向けのHDR表示に対応した初の24.1型カラーマネージメントモニターを発売、環境への配慮を推進

※プロモーション含む

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