Twinmotion 2025.1 プレビューが利用可能に!ボリューメトリッククラウド、プリセット、コンフィギュレーターの追加など

CGソフト

Twinmotion 2025.1 の新機能の紹介です。Twinmotion 2025.1 は現在プレビュー2でリリースされています。

新機能ハイライト

このリリースでは、プリセット、ボリューメトリッククラウド、新しい構成メディアタイプの追加、フォグや空と太陽の改善など多くの新機能が追加されています。

環境タブのデザイン変更とプリセットの追加

Ambience(アンビエンス)パネルのEnv(環境)タブのデザインが一新され、Dynamic skyとHDRIの2つの主要なライティングモードがより明確に区別されるようになりました。

Dynamic skyモードでは太陽、空、雲の設定、HDRIモードではHDRI環境と指向性(Directional)ライトの設定を行うことができます。

設定にはモード固有のものもありますが、季節、風、霧、水平線、海などの設定は両モードで共通です。

さらに、季節の下にある天候スライダは、より柔軟性を高めるために別々のスライダに分割されました。雲なしで雨を降らせたり、木々の紅葉を色鮮やかに保ちながら雪を降らせることも可能になりました。

■プリセットが追加

Twinmotionでプリセットを使用、作成できるようになりました。プリセットは、簡単に切り替えられる設定のコレクションです。

Twinmotionにはすでにプリセットが含まれていますが、自分でプリセットを作成することもできます。

現在、プリセットはEnv(環境)タブと、Volumetric cloudsとConfettiアセットで利用できます。

20250128 twinmotion2025 1 preset

プリセットはローカルに保存され、今のところユーザー間で簡単に共有することはできません。

プリセットを使用したシーンを他のコンピュータで開くと、同じ設定が保持されていても、プリセット名のデフォルトは 「Custom 」になります。

ボリューメトリッククラウド

Twinmotionにボリューメトリッククラウド機能が追加され、屋外プロジェクトにリアルな雲を組み込むことができるようになりました。

雲は密度、色、ふくらみなどの外観や分布の詳細なオプションとともに、高度やカバー率などの主要な設定を調整でき、これらの雲はアニメーション化して、シーン全体にリアルな影を落とすことができます。

20250128 twinmotion2025 1 volumetric cloud

制限事項

  • AMDグラフィックスカードを使用している場合、ハードウェアの制限により、パストレーサーレンダリングモードでボリューメトリッククラウドの品質が低下します。
  • パフォーマンス上の理由から、ボリューメトリック クラウドがジオメトリと相互作用する場合、ビューポートでフェードが発生せず、アーティファクトが表示されることがあります。この制限はエクスポートには影響しません。
  • リアルタイム(Real time)レンダリング モードでは、特に日の出と日没時に、影の投影が不正確になり、ビューポートとエクスポートで視覚的な違いが生じることがあります。

指数関数的高さフォグの改善

新しい高さ(Height)スライダと色(Color)スライダが追加され、フォグ(Exponential Height Fog)機能が改善されました。

密度(Density)スライダも再調整され、シーン内のフォグ量を増やすオプションも追加されています。

20250128 twinmotion2025 1 fog

空と太陽の追加オプション

Turbidity ( 澄み具合 ) と Atmosphere density ( 大気の密度 ) という2つの新しいSky atmosphere設定が追加されました

  • Turbidity (汚濁性)では、空の透明度を変更し、大気中の汚染物質、塵、エアロゾルなど、大気中に浮遊する大量の大きな粒子によるオクルージョン照明をシミュレートできます。
  • Atmosphere density(大気の密度)設定は、存在しない大気から薄い大気、非常に厚い大気までをシミュレートすることで、空の色に影響を与え、さまざまな波長の散乱の仕方に影響を与えます。

さらに、HDRIモードでは、太陽の色や温度、光の方向を変更できるようになりました。

20250128 twinmotion2025 1 skySun

構成 (Configuration)

ビューポート内のボタンをクリックして、マテリアルの変更やドアの開閉などのアクションをトリガーできる新しい [Configuration (構成)] メディア タイプが追加されました。

この新しいメディアタイプでは、さまざまなプロパティ(Object properties、materials、visibility、ambience)を異なるState(状態)で保存できます。

これらのプロパティを保存するステートは、画面脇の2D空間またはプロジェクト内の3D空間にトリガーを配置することで呼び出すことができます。

20250128 twinmotion2025 1 config

構成は、Twinmotion Cloudではサポートされていません。

投影ライト

ライブラリに新しいプロジェクターライトタイプが追加され、ビデオや画像を環境に投影できるようになりました。投影の歪みを補正したり、動画や画像の一部をマスクするためのさまざまな設定が含まれています。

20250128 twinmotion2025 1 project light

紙吹雪パーティクル

オブジェクト > パーティクル(Objects > Particles)カテゴリのライブラリに、紙吹雪(Confetti)という新しいパーティクルシステムが追加されました。

このパーティクルシステムはTwinmotion初のもので、プロパティパネルでカスタマイズできるプリセットが用意されています。

20250128 twinmotion2025 1 Confetti

制限事項/既知の問題

  • 紙吹雪のロール形状は、現在パストレーサーレンダリングモードではレンダリングできません。
  • モーション ブラー(Motion Blur)の影響を受けた紙吹雪は、パス トレーサー レンダリング モードでのレンダリング計算の終了時に、カメラからの距離によってちらつくことがあります。
  • ドロップ(Drop)モードでは、ロール図形がビューポートに表示されません。

自動LOD生成

Twinmotionではシーンでの作業時に高いパフォーマンスを維持するために、自動LOD(Level of Detail)生成機能が導入されました。

LODシステムは、リアルタイム3Dシーンの管理でよく使われる最適化システムで、カメラ距離に基づいてインポートしたメッシュのポリカウントを減らすことができます。

シーン内のジオメトリを選択すると、プロパティパネルでビューポートのLODを表示、指定できるようになりました。

20250128 twinmotion2025 1 lod

3つのプリセット(Simple / 3 LOD、Normal / 6 LOD、Complex / 8 LOD)は、ビューポートカメラと可視エレメント間の距離に基づいて、異なるインポートされたジオメトリを表示することができます。

3DビューポートのLODの視覚的な整合性は、Display LODパラメータで確認できます。このパラメータは最終的なレンダリングには影響しません。

オービットカメラ

新しいOrbit Camリグでは、シーン内の指定された中央ピボットを中心にカメラを回転させることができます。

20250128 twinmotion2025 1 orbit

メジャーツール

メジャーツールの外観が更新されたことに加えて、2点間の距離をすばやく測定できる2つ目のメジャーツールが追加されました。

20250128 twinmotion2025 1 measure

このツールでは、メジャーの2点目を配置する際にShiftキーを押しながらクリックすることで、ワールド軸上に素早く整列させることもできます。

どちらのメジャーツールも、パストレーサーやメディアプレビューモードでは表示されません。

モデリングツール

フッターのモデリング(Modeling)をクリックしてアクセスできるモデリングパネルが追加されました。

モデリングツールを使用するには、1つまたは複数のメッシュを選択する必要があります。また、モデリングツールはSketchfab、Quixel、インポートされたメッシュのみをサポートしています。

■面ツール

面(Faces)カテゴリは主に不要な面や法線を修正するためのもののようです。法線を編集(Edit normals)オプションに入ると、法線を反転する方法が用意されています。このモードに入ると、選択したメッシュの面に2つの異なる色が表示されます: 青は面の前面を、赤は面の背面を表します。

  • Auto fix(自動修正)モードは、法線とその頂点を正しい方向に自動的に反転させようとします。結果は要素の構成や複雑さによって異なります。
  • Connected groupまたはSingleモードをアクティブにすると、ビューポートで面を選択し、ワンクリックで即座に反転させることができます。
  • 面を編集オプションでは、4つのモードに基づいて面を選択できます: 単一面(Single face)、マテリアルID(By material ID)、接続済みグループ(Connected group)、全て(All)です。1つまたは複数の面を選択した場合、ActionsのDeleteボタンを使って選択した面を削除できます。

■ミラーツール

Objectsカテゴリの下にあるMirrorツールでは、ミラーの方向とミラー面の位置を簡単に選択できます。

ミラーを行う場合、Newオブジェクトを作成するか、Sceneグラフで利用可能な既存のメッシュにオブジェクトをMergeする必要があるため、3つのMergeモードがあります。

Autoモードは、ミラー平面に直接接触しているメッシュを自動的に検出し、元のメッシュとマージします。ミラー平面に直接接触していないメッシュは、Sceneグラフに新しいメッシュを作成します。

20250128 twinmotion2025 1 modeling miror

その他のアップデート

VRの機能強化

  • VR コントローラのプライマリ ボタンを使用した VR での設定トリガーのサポートが追加されました。
  • セカンダリボタンを使用するようにテレポートを設定。
  • Instanced Stereoを再度有効にすることで、パフォーマンスを改善。
  • アンチエイリアシング用のDLSSプラグイン(DLAA)により、NVidiaカードでのレンダリングが向上。
  • LumenをVRで使用できるようになりましたが、ハードウェア要件が非常に高いため、VRクオリティ設定で明示的に許可する必要があります。また、VRでLumenを使用すると、特定のシーンでレンダリングアーチファクトが発生する可能性があることに注意してください。

仮想シャドウマップ

仮想シャドウマップ(Virtual Shadow Maps)は、リアルタイムレンダリングモードでのシャドウのレンダリングを改善し、高速化する新しい方法です。標準シャドウよりも正確で、リアルタイムレンダリングモードとパストレーサレンダリングモード間のシャドウレンダリングの一貫性を保つことができます

この機能は、Render > ShadowsセクションのAmbienceパネルでAccurateを選択することで使用できます。

太陽バイアス(Sun bias)とライトバイアス(Lights bias)パラメータを使用すると、太陽または人工照明に対して正確な仮想シャドウマップを設定できます。

制限事項/既知の問題

  • 仮想シャドウマップは、現在MacOSでは使用できません。
  • 仮想シャドウマップ機能を使用すると、雪や雨の天候パーティクルシステムが使用されている場合、フレームレートが低下します。このパフォーマンス制限は、後のリリースで改善される予定です。

Autodesk Alias .wire ファイルのインポート

Alias .wire ファイル形式のジオメトリをイン ポートできるようになりました。インポート(Import)ダイアログ ボックスで、 テッセレーション パラメータを設定して精度を高めることができます(Coarse、Low、Medium、High のプリセットが用意されています)。

この機能を有効にするには、Aliasがインストールされている必要があります。

インポートドックの改善

インポートドックの改善により、以下のことが可能になりました。

  • Shiftキーを押しながらクリックすると、複数のインポートファイルを選択できます。
  • メディアメニューのDeleteコマンドを使って、複数選択したファイルを削除。
  • キーボードのDeleteキーを押して削除。

Datasmithへのエクスポート時のエリアツールとスペーシングツールのサポート

Twinmotion シーンを Datasmith にエクスポートする際、エリア(Area)ツールとスペーシング(Spacing)ツールがサポートされるようになりました。

これらの要素は、Unreal Engine に正しくインポートすることができるようになりました。

レガシー ダイレクト リンク機能の削除

古いレガシー アドオン プラグインはサポートされなくなり、削除されました。Direct Link 機能を使用するには、プラグイン ページにある最新の Datasmith エクスポーター バージョンを使用してください。

メディアの複数選択

メディアを複数選択して一度に設定を変更できるようになりました。複数選択は標準のショートカットで行えるようになりました。

この機能は、画像、ビデオ、シーケンス、およびパノラマで動作します。

スムーズなカメラモーション

カメラパス上のポイントを選択し、その接線を調整することで、スムーズで制御されたカメラモーションを実現するための速度調整と空間操作のコントロールを直感的に操作できるようになりました。

カメラパスは、メディアプレビューモードのビューポートに表示されます。カメラパスに沿った小さなドットの密度は、速度変化を把握できます。

イージングは、パートの開始と終了をパートレベルで制御できます。デフォルトはイージングイン/イージングアウトに設定されています。

カメラターゲット

アクションカムにターゲットを有効にするオプションが追加されました。

これにより、ターゲットやルックアットコンストレイントでカメラの向きを簡単にコントロールでき、正確なフレーミングが可能になります。ターゲットを有効にすると、カメラの被写界深度Distance値も管理できます。

タイヤベースマテリアル

タイヤのような平らな円筒形オブジェクトのテクスチャとUVを自動的に作成する特定のマテリアルが追加されました。また、マテリアルカテゴリのライブラリに4つのタイヤマテリアルが追加されました。

カーペイントの改善

カーペイントマテリアルに以下のコントロールが追加され、よりリアルなカーペイントエフェクトを作成できるようになりました。

  • 真珠光沢スケール(Pearlescent Scale)
  • クリアコートの粗さ(Clear coat Roughness)
  • インパーフェクション(ほこり、指紋、傷)(Imperfections (Fingerprints, and Scraches)

コーティングカーボンファイバーマテリアル

Twinmotionライブラリのマテリアル(Materials) > メタル(Metal)カテゴリに、4種類のコーティングカーボンファイバー(Coated Carbon Fiber)マテリアルが追加されました。

これらは基本的に自動車産業用に設計されていますが、他の用途にも使用できます。

リアルタイムレンダリングモードでの正投影ビューのシャドウ

リアルタイムレンダリングモード(StandardおよびLumen Global Illumination)の正投影ビューで影がサポートされるようになりました。

以前は、影はパス トレーサー レンダリング モードの正投影ビューでのみサポートされていました。

その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから

使用上の注意

  • Twinmotion 2025.1 Preview 2 は新しいバージョンです。 このバージョンでは、以前のバージョンで作成および保存されたプロジェクトも開けます。 しかし、2025.1 で作成および保存されたプロジェクトは、以前のバージョンで開くことはできません。
  • Twinmotion は現在、ユニバーサル アプリケーションとしてパッケージ化されています。つまり、M1、M1 Pro、M1 Max、M2 などの Intel および Apple Silicon プロセッサと、それ以降のチップの両方をネイティブにサポートしています。 両方のプロセッサにおけるアーキテクチャのパッケージングの関係で、パッケージ サイズがわずかに増加します。 Apple Silicon 用にコンパイルすることで、Twinmotion は高いパフォーマンスと低消費電力を最大限に活用できるようになります。
  • DirectX 11 ハードウェア レンダリング インターフェース (RHI) は、Windows での Lumen システムに対応していません。 Windows で Lumen を使用するには、DirectX 12 を使用する必要があります。
  • macOS で、Epic Games Launcher から Twinmotion を起動するのが 2 回目の場合、Twinmotion が開きません。 これは既知の問題であり、現在修正に取り組んでいます。 回避策として、HD:Users:Shared:Epic Games:Twinmotion[バージョン] にある Twinmotion アプリケーションを起動することができます。

価格とシステム要件

Twinmotion は、windows、MacOSの両方で利用できます。

詳しいTwinmotion の推奨ハードウェアおよびソフトウェア仕様の確認はこちらから

価格は2024年4月下旬から変更され、年間収益が 100 万ドル未満の場合、無料で利用できるようになりました。

年間総収益が 100 万 USD を超える場合は445ドル/年となります。

また、年間総収益 100 万 USD 以上で、Unreal Engine、Twinmotion、RealityCapture の 3 つの製品すべてにアクセスしたい個人および企業向けの Unreal サブスクリプションの一部としても利用できます。

無料ダウンロード&価格の確認はこちらから


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