Unreal Engine ワールド構築ツール Dash 1.8.5 がリリース!Fabサポート、簡単な地形変形など

プラグイン

2025年1月24日(現地時間) – Polygonflow は、Unreal Engine ワールド構築ツール Dash 1.8.5 のリリースを発表しました。

新機能ハイライト

このアップデートは、DashのFabサポートを中心に、簡単な地形変形、テクスチャの繰り返しの解消、AIアシスタントの改善などワールド構築のプロセスを改善するための大小さまざまな機能が追加されています。

DASH 1.8.5 – BIG UPDATE FOR UE5 WORLD BUILDING

FABサポート

Dash 1.8.5 から、FAB プラグインからアセットをダウンロードすると、そのアセットが Dash コンテンツブラウザの新しい FAB ビューに追加されるようになりました。つまり、これまでBridgeプラグインからMegascansアセットを使用していたのと同じように、簡単にFABアセットを使用することができるようになりました。

Fab は実際にはプロジェクトのアセットをコピーせず、代わりにキャッシュされたバージョンを保存しているようですが、Dash のコンテンツブラウザからアセットをドラッグ&ドロップする場合は、プロジェクト内のアセットが読み込まれ、その後はすべてスムーズに動作します。

この新機能は、Megascansアセットと、FABプラグイン内の無料および有料アセットのFBXおよびGLTフォーマットをサポートしています。ただし、クリエイターがどのようにアセットを提供しているかによって、FBX/GLTアセットが新しいFABビューに表示されない場合があるのでご注意ください。

また、Megascansアセットについては、BridgeプラグインからMegascansアセットを使用する際に使用するマテリアル編集ツールとブレンドマテリアルツールを使用することができます。これらのツールは他のFABアセットには対応していません。

この統合はまだ始まったばかりで、1.9ではさらに改良される予定です。

FABのMegascansアセットでDisplacement/Tesselationを正しく動作させるためには、High Qualityでマテリアルをダウンロードする必要があります。

また、MegascansのAtlasを簡単に使いたい場合は、スタンドアロンのBridge ソフトウェアから入手する必要があります。

データテーブル

Dashは豊富な機能を備えており、近接マスクのスタックや複数のカーブによる地形の変形など、必要なエフェクトを必要なだけ重ねることができます。これがデータテーブルで可能になりました。

使用方法は簡単で、使用しているツールの「Edit Table(テーブルを編集)」をクリックし、+アイコンを押すことで、プロパティを好きなように調整することができます。もう一度+アイコンを押すと追加のレイヤーを作成できます。

これは実験的な機能で、今のところ以下の機能で使えるようになっています。

  • 近接マスキング(Proximity Masking): マスクとして使用するオブジェクトの数は無制限で、それぞれが独自の距離やその他のロジックを持つことができます。
  • ランドスケープレイヤーマスク: 「草(grass)」や「崖(cliff)」のようなランドスケープレイヤーの名前を指定し、必要に応じてそれを1レイヤーや 100レイヤーにスケールすることができます。
  • ノイズマスク: 複数のノイズを散布マスクとしてレイヤー化し、各エントリに独自の周波数やスケールなどを設定できます。
  • 地形カーブ: カーブで地形を変形させ、データテーブルを使用して、それぞれ異なる変形動作の異なるカーブを設定できます。

次のリリースでは、この機能がDashのより多くのシステムで使えるようになる予定です。また、この新しいデータテーブルパネルのデザインもさらに微調整する予定とのことです。

ドキュメントの追加

マテリアルワークフロー、メッシュベースツール、物理ツールのドキュメントが追加されました。

マテリアルワークフローのドキュメント:Dashには、直感的に使えるベースマテリアルと、ワールド構築に最適なブレンドマテリアルが用意されています。基本的なセットアップから、Nanite テッセレーションなどの UE5 固有の設定まで、マテリアルを最大限に活用するための幅広いドキュメントが追加されました。

メッシュベースツールのドキュメント:Dashには、地形ツール、道路ツール、つる草ツールなど、いくつかのプロシージャルなメッシュ作成ツールがあります。その基本的な使い方を紹介するページができました

物理ツールのドキュメント:物理(Physics)ツールもついにドキュメンテーションに含まれるようになりました。

AIアシスタント『Sophon』の刷新

1.8では小さなAIアシスタントがリリースされましたが、今回のアップデートではSophonと命名され、精度が大幅に向上しました。

また、Dashのツールや機能を直接呼び出すアクションを提案したり、さらに詳しく読みたい場合に適切なドキュメントのセクションにリンクしたりすることもできるようになっています。長文での会話も可能で、ワークフローについて複数のメッセージをやり取りしながら1つのセッションを進めることができます。

近接幅(Proximity Width)

スキャッターツールの近接マスキングは、Dashでも評価されている機能のひとつです。

この新機能により、複数の近接マスクや 参照を行き来することなく、スキャッターさ れたオブジェクトのストリップをこれまで以上に簡単に作成できるようになりました。

この機能は、Surface Scatter、Path Scatter、Decal Scatter、Grid Scatterで使用できます。

地形の変形: カーブとハイトマップ

Dashにはメッシュを作成する地形作成ワークフローがありますが、これまでは基本的なノイズパターンに限られていました。

今回のアップデートで、地形を好きなだけカーブで変形できるようになり、フォールオフ (falloff) とテーパリング (tapering) 機能により、簡単に地形をスカルプトできるようになりました。

また、実験的なハイトマップのサポートも追加され、1.9ではさらに拡張予定です。

テクスチャ反復の解消

は多くの人が苦手とするものなので、Dash 1.8.5からマテリアル編集とブレンドマテリアルツールに、テクスチャの繰り返しを簡単に修正する方法として「Enable BreakUp Tiling」というオプションが追加されました。

このオプションをオンにするだけで、繰り返しが消えます。必要に応じて、いくつかのパラメータで区切りをコントロールできます。 これはこの機能の最初のイテレーションなので、バグや制限がある可能性があるとのことです。

増分回転(Incremental Spin)

Dash 1.8.5では、オブジェクトを特定の値に向かわせ、その値を順番に並べたりランダムにしたりする機能が追加されました。これにより、駐車場の車を特定の回転単位に拘束したり、より広範な散布設定をより一貫した方向ルールに従わせるなど、規則的な回転を作成することができます。

例えば、プロパティに 「0 90 」と書くと、その値の中から一つを選び、各スキャッターオブジェクトに割り当てます。並べ替えがチェックされている場合、順番に割り当てられるので、Grid Scatterのようなツールに依存する場合に特に便利です。

この機能はSurface Scatter、Decal Scatter、Grid Scatterで利用できます。Path Scatterにはすでに幅広い方向付けワークフローがあるため、この機能はありません。

ベイクワークフローの簡素化

「ベイク(Baking)」とは、インスタンスを個々のスタティックメッシュに変換したり、カスタム ダッシュメッシュを UE5 ネイティブ スタティックメッシュに変換する際に使用する用語です。

今回のアップデートでは、ワークフローを簡素化し、あらゆるツールのインスタンスやジオメトリをワンクリックで簡単にベイクできるようにしました。

その他の新機能とバグ修正

  • 重要な変更 Dash 1.8.5以上をインストールする際、インストーラを閉じた後、インストールプロセスの最後のステップとして、1つ以上のコマンド/コンソールウィンドウが表示される場合があります。これは、Dash を正しくインストールするための重要なステップです。
  • 表面散乱の密度(Surface Scatter Density): 以前の密度(Density)モード選択は削除され、密度は常にグローバルモードになりました。つまり、値を1より大きくすることが可能で、そしておそらくその必要があります。デフォルトの最大スライダ値は5ですが、より高い値が必要な場合は、お好みの密度値を入力できます。
  • Physics PainterツールからDash Physicsのコリジョン設定を調整できるようになり、Physics Dropツールに切り替える必要がなくなりました。アウトライナーでオブジェクトを選択し、Physics PaintメニューバーからCollision設定をcomplexに設定するだけです。
  • Physics Drop、Physics Paint、Draw Curveは、UEのボリュームやリージョンの影響を受けなくなりました。そのため、PCGボリュームやワールドパーティションリージョンなどがあるシーンで、奇妙な物理やカーブの結果が出ないようになりました。
  • 物理ペイントのコントロールが、UE 再起動後に一度しか機能しないというバグが解決されました。物理ペイントのすべての設定を、意図した通りに調整できるようになりました。
  • ダッシュツールパネル(Dash Tools Panel)のツール名が、UE アウトライナーのツール名と一致するようになりました。
  • マテリアルのブレンド(Blend Material)ツールと編集(Edit Material)ツールで、XタイリングとYタイリングをコントロールできるようになりました。

価格とシステム要件

Dash の要件は Unreal Engine 5 と同じで、 現在 Unreal Engine 5.1 から 5.4 と 5.5プレビューをサポートしています。価格は以下の通りです。

  • Studentライセンス: 7ドル/月または60ドル/年
  • Freelanceライセンス: 10ドル/月または190ドル/年
  • Enterpriseライセンス: 89ドル/月または850ドル/年
  • 永久ライセンス: 230ドル

Freelanceと永久ライセンスは、収益または資金が 25 万ドル未満で利用可能です。

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セール情報

2025年1月、永久ライセンスと年間ライセンスが 20% 割引で購入可能となっています。

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