2024年12月18日(現地時間)- Topazlabs は、AIを活用した動画品質強化ソフトウェアの最新アップデート Topaz Video AI 6.0 をリリースしました。
新機能ハイライト
Video AI 6では、インターフェイスの重要なアップデートが行われ、ビデオの管理がこれまで以上に簡単になりました。
また最近のアップデート(V5.4-5.5)で新しいモデルも追加されていますので合わせて紹介したいと思います。
GPUアクセラレーションを使用した新しいビデオプレーヤー
Video AI 5.4 では mpv 126 ベースのビデオプレーヤーが採用され、再生パフォーマンスが大幅に向上しました。
これにより、高度に圧縮された入力ビデオや、巨大な非圧縮メディアを、瞬時に近いレスポンスでスクラブ再生できるようになりました。
この新しいプレーヤーは、HDRディスプレイとオーディオ再生もサポートし、「Render」ボタンによる従来のライブプレビュー動作も復活しました。
現在、この新しいプレーヤーはWindowsでのみ利用可能で、macOSでも近々導入予定です。
Rhea XL(RXL)モデルの追加
RXL は Rhea をさらに大きくしたもので、複雑なテクスチャをより洗練された方法で扱うように設計されています。
このモデルは、以前のモデルよりもかなり多くのVRAMとGPUパワーを必要とするため、ProteusやIrisに比べて処理時間が長くなります。
Hyperion SDR-to-HDR モデルの追加
このモデルは、ビット深度を増加させ、色域を拡大し、入力ビデオのハイライトを明るくすることで、逆トーンマッピングを実行するように設計されています。
標準ダイナミックレンジ入力のコントラストを改善し、ハイライト部とシャドウ部のディテールを回復し、HDR10(BT.2020/PQ)出力を生成することができます。

このモデルのコントロールには以下のものがあります。
- 露出調整(Exposure adjustment)スライダー: このスライダーで、シーンの露出を最大1段上げることができます。この調整は主にシャドウと中間調の明るさに影響します。
- ハイライトしきい値(Highlight threshold)スライダー: このスライダーは、ハイライトとみなされる最低の強度レベルを明示的にモデルに指示します。この値は、映像に存在する最も明るい肌色(または精度が重要なその他の色)よりも高い値に設定する必要があります。実用的には、デフォルトの設定から始め、望ましくない色ずれが生じた場合に値を上げるのがおすすめです。
- 彩度ブースト(Saturation boost)スライダー: HDR色空間は色域が広く、より彩度の高い色をサポートします。このスライダを上げると、ディテールを損なうことなく、HDRでより彩度の高い出力が得られます。ただし、このスライダは色ずれにつながります。
インターフェイスのアップデート
このリリースでは、ワークスペースのカスタマイズを可能にするタブベースのインターフェイスにより、プレビュー比較が大幅に刷新されました。
タブを使用することで、異なるモデルの設定を比較することがよりシンプルになり、再生ウィンドウの画面領域がより広くなりました。

■タブ
フィードバックを受け、より簡単に、より良く、より直感的に比較できるようになりました。
タブは以前のプレビューキューとA/B比較モードを置きかえるもので、ゼロから作成することも、プリセットを使用することもできます。
レンダリングされたプレビューは各タブに含まれ、2組のプレビューやオリジナルを簡単に比較できるようになりました。タブをドラッグするだけで、お好みのビューを作成できます。
■エクスポート&ソース
エクスポートキューが見直され、スペースを取らず、エクスポートに関するより多くの情報を提供するようになったので、レンダリング内容を正確に追跡しやすくなりました。
さらに、ソースパネルが移動し、作業エリアが広がりました。これは右側のタイムラインのすぐ下にあります。
■プリセット
プリセットシステムが一新され、お気に入りの設定を見つけやすくなり、プロジェクト全体に素早く適用できるようになりました。新しいプロジェクトの開始時にプリセットを直接選択できます。プリセットはタブと密接に統合されており、プリセットからタブを作成したり、タブをプリセットに保存することができます。
■タイムライン
アップグレードされたタイムラインはより速く、より反応しやすくなり、サムネイルがあるので探しているものを見つけやすくなっています。
■ライブレンダー
ライブレンダーシステムが大幅に改善されました。レンダーボタンを使って、特定の長さの部分のみをレンダリングできます。
サイド・バイ・サイドまたはスプリット・ビューに切り替え、再生ボタンを押すだけでレンダリングが開始されます。
その他のアップデート
- 新しい環境設定トグルで、Video AI のクラウド処理の有効/無効を切り替えられるようになりました
- v5.5でクラウドレンダリングがリリースされました。処理速度を上げるために、Topazクラウドクレジットの使用して負荷の高い処理タスクをTopaz Labsのサーバーにオフロードできるようになりました。
追加のアップデート情報
v6.1
既存のモデルを大きく進化させたTopaz labs のビデオ補正用の初の拡散モデル Project Starlight が発表され、研究プレビュー/早期アクセスが開始されました。
新機能・修正リストを見る
- V6.1:
- Project Starlight が追加。
- V6.1.2-6.1.3:
- 4K Starlightレンダリングが追加。
- 7日以内のレンダリングがクラウドエクスポート履歴が追加。
- HDRモデル使用時のメタデータが詳細が追加。
- 各OFXプラグインにユニークIDが追加。
- プレビューとタイムラインにトラックパッドのピンチズームが追加。
- AV1(NVIDIA)のダイナミック圧縮設定が追加。
- Starlightでトリムが断続的に適用されない問題が修正。
- 画像シーケンスの命名規則が10桁以上の場合が修正。
- 非正方形PAR入力ビデオの歪んだサムネイルが修正。
- 入力ビデオ情報変更時にタイムラインズームがリセットされる問題が修正。
- デュレーション変更時の画像シーケンスのフレーム数が修正。
- エクスポートパネルで無効になった際にフォーカスがリセットされる問題が修正。
- プレビューありで入力に戻った際に間違ったフレーム/黒いフレームが表示される問題が修正。
- シングルビューのオーディオエラーが修正。
- アプリ起動時にインストーラーウィンドウが隠れて表示される問題が修正。
- ピラーボックス/レターボックスおよび塗りつぶしクロップ時のアスペクト比変更によるアルファレイヤーのスケーリングが修正。
- 画像シーケンスのエクスポートにビデオサムネイルが含まれる。
- クラウドエクスポートでのトリムのハングアップが修正。
- 入力に独自に開始番号がある場合の画像シーケンスの開始番号設定が修正。
- Proユーザーが個人ライセンスの有効期限が切れたときにシートを再利用できる問題が修正。
- 外国語文字の認証トークンが修正。
v6.2
Video AIのバージョン6.2には、EXR処理の改善、RTX 5000シリーズの最適化、GoogleとAppleのシングルサインオンのサポートが含まれています。
新機能・修正リスト
- ログインフローを更新。
- 5000シリーズNVIDIA GPU向けにTensorRT 10をアップデート。
- エクスポートエラーメッセージを改善。
- ようこそ画面でのアプリ操作を無効化。
- EXRからTIFFへの変換時に無効なTIFFがレンダリングされることがある問題を修正。
- クラウドエクスポートビューのFPSカウンターを修正。
- クラウドで「クロップして合わせる」が適切に機能するように修正。
- プリセットダイアログの表示領域の開き方を修正。
- 2倍/4倍出力時のCPU使用率を削減。
価格とシステム要件
Topaz Video AI は、Windows 10, 11、macOS intel Catalina 10.15以降、 macOX Silicon Big Sur 11 以降 で利用できます。
また、AfterEffectsとDaVinci Resolve Studio(有料版)のプラグインとしても利用可能です。
最新のシステム要件の確認はこちらから( 標準ライセンス / Proライセンス )
標準ライセンス
価格は永久ライセンスで299ドルです。12 か月間のアップデートも含まれています。
有効なアップグレードライセンスをお持ちの方は自身のアカウントページからアップグレードすることができます。
Proライセンス
Proライセンスはサブスクリプションで価格と詳細は以下の通りです。

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