2024年9月13日 – ZibraAI は、Unreal Engine とHoudini(アルファ)用のツール『ZibraVDB』の正式リリースを発表しました。
ZibraVDB とは
ZibraVDBは、OpenVDBシーケンスを完全にコントロールし、リアルタイムのボリューメトリックVFX制作を簡素化するためのツールです。ボリューメトリックVFXは、膨大なデータ量や長いレンダリング時間を必要とするため利用に制限がありますが、ZibraVDBを使用することで、小規模なCGIスタジオから大規模なバーチャルプロダクションまで、幅広く対応するリアルなVDBエフェクトをリアルタイムで使用できるようになります。
主な特徴は以下の通りです。
- 柔軟な設定:どのような規模のプロダクションでも、パフォーマンスとビジュアルクオリティのバランスをとることができる柔軟な設定
- リアルなボリューメトリックVFX:リアルタイムでリアルなボリューメトリックエフェクトを撮影現場で使用し、2Dフリップブックを超える表現を実現。
- 合理化されたワークフロー:ボリューメトリックVFXをリアルタイムで変更できるため、クリエイティブなワークフローがスピードアップ。
- ダイナミックな編集:リアルなイルミネーション、シャドウ、カラー、反射を使って、VFXをリアルタイムでアートディレクションできます。
- 優れたパフォーマンス:大容量の VDB ファイルでもリアルタイム パフォーマンスを実現し、Unreal SVT レンダリングの 2 倍の速度で動作。
主な機能セット
ZibraVDBには、シーンの忠実度を高めるさまざまなレンダリング機能が搭載しています。
Illumination
ボリュームごとに、任意のタイプのライトを最大 15 個までサポート
Shadowing
ボリュームは、ジオメトリに影を投影するだけでなく、シーンから影を受け取ることができます。
Reflections
低いパフォーマンスコストで、正確で忠実度の高い反射を実現
Ambient Lighting
アンビエントライティングとアンビエントオクルージョンによる環境からの照明
ZibraVDB の仕組み
ZibraVDB は、はOpenVDBエフェクトを圧縮し、データサイズを最大20分の1にすることで、ゲームエンジンでのリアルタイムレンダリングを可能にします。これにより、Unreal Engine 5での高品質な3Dビジュアルが可能になります。
ZibraVDBの目的は、単にサイズを小さくすることではなく、大きなVDBシーケンスのリアルタイムレンダリングを可能にすることで、これは最適化されたリアルタイムデコンプレッサーとカスタムボリューメトリックレンダラーによって実現されています。圧縮されたシーケンス全体をメモリにロードし、必要なフレームをオンデマンドで解凍することで、各フレームをディスクから読み込むよりもはるかに高速にしています。
ZibraVDBはレンダリングとインポートの速度において、Heterogeneous Volumesの2倍高速です。さらに、ZibraVDB では 80GB のような大きなシーケンスをリアルタイムでレンダリングすることができます。
VDBの圧縮は、どの程度ディテールを保持したいかに大きく依存しますが、顕著な品質低下なしの場合、平均して40倍の圧縮が可能とされています。今後予定しているテンポラル圧縮では、150倍の圧縮率に達するとのことです。実際に利用したVFXスタジオPixomondoのJoeRaasch氏は、EmberGen からで作成した30GBのパイロシミュレーションのデータが、Unreal 用の ZibraVDB プラグインに通すと約 1 GB にまで圧縮されたとコメントしています。
価格とシステム要件
ZibraVDBは、Unreal EngineとHoudini [現在Alpha]で利用できます。
売上25万ドル未満または100万ドル未満の資金調達の方はIndividualライセンスが利用可能で、それ以上の場合はお問い合わせが必要なStudioライセンスを利用することができます。
価格は29ドル/月または299ドル/年です。
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