Autodesk 3ds Max 2025.2 アップデートがリリース!SVGファイルのサポート、Flow Retopology の追加など

CGソフト

2024年8月1日 – Autodeskは、ビジュアライゼーション、ゲーム、アニメーションのための3Dモデリングおよびレンダリングソフトウェアの最新アップデート 3ds Max 2025.2 リリースを発表しました。

新機能ハイライト

このアップデートでは、SVGファイルのサポート、USD for 3ds Maxプラグインのアップデート、Flow Retopology for 3ds Maxの追加などが行われました。

SVG ファイルのサポート

SVG(Scalable Vector Graphics)ファイル形式でデータの読み込みおよび書き出しを行えるようになりました。

ファイルの読み込み

  • SVG ベクトル データを 3ds Max スプラインとして読み込みます。
  • SVG オブジェクトのカラー データは、スプラインのオブジェクト カラーとして 3ds Max にロードされます。また、カラーを 3ds Max マテリアルとして読み込むこともできます(開始グラデーション カラーが使用されている場合、グラデーション データはサポートされません)。
  • ストロークは、3ds Max ではレンダリング可能なスプライン データとしてサポートされています。
  • ベクトル データは、個別のスプラインとして読み込むことも、グループとして読み込むこともできます。
  • 複数のベクトル シェイプをスプラインとして読み込むと、SVG に含まれるレイヤ情報に基づいてスプラインが Z 深度で自動的にソートされます。
  • 押し出し(Extrude)モディファイヤが適用されたスプラインとしてデータを読み込むオプション。
  • 編集可能ポリゴンとしてデータを読み込むオプション。
  • 集約された編集可能ポリゴンとして読み込む場合に使用する自動クリーンアップ オプション(スプライン頂点ノットを閉じる場合に自動連結する、自己交差する曲線をクリーンアップする)。
  • スケールが考慮されます。

ファイルの書き出し

  • 3ds Max のスプライン ベクトル データを SVG ファイルに書き出すことができます。オブジェクトの色は、塗り潰された SVG オブジェクトの色を定義するために使用されます。
  • X 位置を使用してレイヤの順序を処理し、ピボット データを書き出すオプション。
  • レンダリング可能なスプラインはストロークとして書き出されます。
  • 単位サイズが考慮されます。

注: エッジによっては、限定的に、SVG データがサポートされない事例があります。この事例には、折りたたまれていないテキスト(SVG にフォント情報が示されていない)、アニメーション、頂点のマイター タイプ、埋め込みビットマップなどの特定の例が含まれます。現在、最新のサポート以外のサポートが追加される予定はありません。

Flow Retopology

Flow Retopology は 3ds Max の Retopologize ツールと同様に機能し、複雑なジオメトリを簡略化して使用しやすくする機能です。Mayaでも、2024.1に追加されたツールです。Flow Retopology は、リモート クラウド コンピューティングを利用してメッシュ操作を処理し、3ds Max で作業を続けながらジョブを完了することができます。

Flow Retopology は、高解像度のジオメトリ、他のオートデスク製品の CAD アセット、または実際のオブジェクトから作成されたフォトグラメトリー(スキャン データ)を処理する場合での使用に適しており、全体的なシェイプと必要な詳細を維持しながら、よりクリーンな四角ベースのトポロジを使用してこのジオメトリを再作成することができます。

Flow Retopology for 3ds Max はスタンドアロン コンポーネントとして Autodesk Account からダウンロードすることができます。

データ チャネル モディファイヤの新しいプリセット

データ チャネル モディファイヤ(DCM)が更新され、新しいプリセット オプションが追加されました。

3ds Max の DCM モディファイヤに、メッシュ データを選択対象に変換してモディファイヤ スタックに渡す新しいプリセット オプションと、チャネル データを変更する新しい方法が追加されています。追加されたものは以下の通りです。

  • トップを選択(Select Top): Z 軸の正の方向にある頂点を選択します。スケール(Scale)オペレータを変更して、フォールオフ角度を調整できます。

トップを選択で選択された頂点はモデルの回転に伴って更新されます。配列モディファイヤを使用して、選択した頂点に草を散布することができます。

  • ソフト選択を反転(Invert Soft Selection): ソフト選択の入力を反転します。
  • 選択したポリゴンの境界エッジを選択](Select Border Edges of Selected Polygons): DCM に入力された選択済みポリゴン フェース データを境界エッジの選択対象に変換します。
  • スムージング グループでハード エッジを選択](Select Hard Edges By Smoothing Group): スムージング グループの境界で定義されたジオメトリ データの「ハード」エッジを選択します。
  • 開いたエッジを選択(Select Open Edges): ジオメトリ データ上の開いたエッジを選択します。
  • 開いたエッジの頂点を選択(Select Open Edge Verts): 開いたエッジの頂点のみを選択します。
  • UV シーム エッジを選択(Select UV Seam Edges): ジオメトリ データ内のエッジのうち、UV シームを兼ねているエッジを選択します。
  • 要素でポリゴンを選択(Select Polygon by Elements): DCM に入力されたポリゴン フェースの選択を変換して、要素を形成するすべての隣接する面を選択します。
  • フェース VC を頂点 VC に変換(Convert Face VC to Vertex VC): フェースベース頂点カラーに基づくデータを頂点カラーに基づくデータに変換します。
  • マテリアル ID をスムージング グループに変換(Convert Material ID to Smoothing Group): マテリアル ID の割り当てをスムージング グループに変換します。

USD for 3ds Max 0.8

更新された Universal Scene Description (USD)プラグインでは、3ds Max ビューポート内で USD カメラを使用する機能が追加されました。

■ビューポート内で USD カメラを使用する機能

この更新により、ビューポートの USD ステージでカメラを使用できるようになりました。この機能を使用すると、角度、視野、アニメーションなど、参照ファイルのカメラ構成を確認できます。

■USD エクスプローラでプリミティブを一括選択および編集

USD エクスプローラに、プリミティブを一括選択または編集する機能が追加されました。

■その他

  • コントローラを追加する:USD データを使用する次の 3ds Max コントローラが追加されました。
    • Xform プリミティブからの変換を行う Xform コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートから位置を取得する位置コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートから回転を取得する回転コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートからスケールを取得するスケール コントローラ。
    • USD オブジェクトのアトリビュートから float、float3、または float4 の値を取得できる実数型コントローラ。
  • プログレッシブ モーフの書き出し機能:3ds Max のプログレッシブ モーファーをインビトウィーン USD ブレンド シェイプとして書き出す機能が追加されました。
  • 選択したプリミティブの範囲ズーム:選択したプリミティブに範囲ズーム機能を使用できるようになりました。また、選択がステージ モードに設定されている場合は、USD ステージ全体にズーム範囲を適用することもできます。

新機能、改善点、バグ修正の完全なリストについては、「USD for 3ds Max v0.8.0 リリース ノート」を参照してください。

Arnold for 3ds Max 5.7.2.1 プラグイン

3ds Max 2025.2.にはArnold コア 7.3.2.1 を利用する MAXtoA 5.7.2.1 が付属しています。この MAXtoA では、トゥーンでのトーン マッピング、ボリュームのノイズ除去の改善、ライト リンクのグローバル ライト サンプリングのサポート、OSL の相互運用性の改善、OpenVDB 11 の更新、および複数のバグ修正が提供されます。

Arnold コア 7.3.2での主な機能は以下の記事をご覧ください。

https://cginterest.com/2024/05/25/autodesk-arnold-7-3-2-%E3%81%8C%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%81%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%81/

その他の改良点

このリリースの 3ds Max には、次のような変更や改善点が含まれています。

■Substance アップデート

3ds Max 2025.2 には、バージョン 9.0.0 のエンジンを使用する Substance 3.0.2 が含まれています。
Adobe Substance と 3ds Max の詳細については、「Substance 3D for 3ds Max」を参照してください。

■ボリューム選択、ポリゴン選択、メッシュ選択モディファイヤ

ボリューム選択(Volume Select)、ポリゴンを選択(Poly Select)、およびメッシュ選択(Mesh Select)モディファイヤに、スタック選択を使用(Use Stack Selection)に対するオプションが追加されました。このオプションをアクティブにすると、ユーザはモディファイヤに渡されている選択を切り替えたり、モディファイヤ内に存在するツールや機能を使用してこの選択を変更することができます。このチェックボックスは、基本的にスタックの選択をロックします。

スタック選択を使用(Use Stack Selection)がアクティブな場合、ユーザはソフト選択を変更できます。この機能を使用すると、ソフト選択のサポート機能が組み込まれていないモディファイヤに選択データを提供することができます。

■マテリアル エディタ

シーン内でオブジェクトが非表示になっている場合でも、マテリアルによる選択(Select By Material)でこれらのオブジェクトが選択されるようになりました。

その他すべてのアップデート内容はこちらから

価格とシステム要件

3ds Max 2025は、64ビットWindows 10,11で利用することができます。より詳しいシステム要件の確認はこちらから

価格はサブスクリプション形式で、36,300/月、286,000円/年、858,000円/3年となっています。従量課金制のFlexオプションも利用可能です。

また、3ds Max 2025は、AutodeskのMedia & Entertainment Collectionの一部としても利用可能です。

価格の確認はこちらから

さらに、条件にあてはまる方は 47,300円/年のIndieライセンスを購入することが可能です。

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