2024年7月16日(現地時間)- Google は、 VR 3Dモデリングアプリ『Blocks』 のオープンソース化を発表、それに続いて Icosa Foundationが『Open Blocks』を発表しました。
Google Blocks がオープンソース化
もともとGoogleが開発したBlocksは、2017 年に公開された3Dモデリングを直感的で誰でも利用できるように設計された、最初のVRネイティブ作成アプリです。
このアプリでは、Shape、Stroke、Paint、Modify、Grab、Easeの6つのシンプルなツールを使用して、ユーザーは簡単に3Dオブジェクトを作成することができます。Blocksのユーザーフレンドリーなインターフェイスは、VRコンテンツ制作への参入障壁を低くし、初心者モデラーでもVRコンテンツ制作にすぐに挑戦できるようにしました。
Blocksの最後のアップデートは2018年で、それ以来停止状態となっていましたが、この度オープンソース化が発表されました。
Google は、「2021年にオープンソース化したTilt Brushですでに素晴らしい仕事をしているIcosa Foundation(以下Icosa)のようなオープンソース貢献者の創造性と情熱から、斬新で豊かな体験が生まれることを期待しています。」としています。
Blocksコードのオープンソースアーカイブは https://github.com/googlevr/blocks にあります。
プルリクエストは受け付けていません。Blocksのコードの使用、配布、改変は Apache 2.0 Licenseに従って行うことができます。
現在公開されているGoogle Blocksのバージョンは、対応するVRヘッドセットを持つユーザー向けにデジタルストアで引き続き提供されます。独自のBlocks体験の作成にご興味のある方は、ビルドガイドを確認し、 github repoでソースコードにアクセスしてください。
Icosa Foundation が『Open Blocks』を発表
『Blocks』 のオープンソース化にともない、Googole のオープンソース化されたTilt Brushを引き継いで開発を行っているIcosaは、『Open Blocks』を発表しました。

2021年にTilt Brushがオープンソース化された頃、Icosaは、Blocksにも同じことができないかと問い合わせたが、それは不可能だと言われたようです。
今年の初めに再び挑戦しようと考え、Blocksに携わっていたGoogle Blocksチームの元メンバーや現メンバーに連絡を取った結果、それからしばらくして、Googleはソースコードの公開を承認しました。
ここ数週間、Google Blocksチームと一緒にコードベースを使える状態にするために懸命に取り組んできたので、誰でもUnityプロジェクトをダウンロードして実行できるようになっているとのことです。
しかし、すでに存在するものをリリースするだけではなく以下のようなロードマップが計画されています。
Open Blocksのロードマップ案
icosaは、Blocksのコードをリリースするよう強く働きかけました。そして、その精神を守り続けることを約束するとしています。
もちろん、Open Brushで行ってきたように、Icosaの旗の下、コミュニティ主導で独自のバージョンをリリースし、メンテナンスしていくことになります。
■直近の予定
今後数ヶ月の間、Open Blocksのコードベースを現代の標準に近づけることが行われる予定です。
まずは、Unity内でOpenXRフレームワークと新しい入力システムを使うように変更し、Open Blocksをより幅広いXRデバイスに対応できるようにします。その時点で、スタンドアローンのXRポートを作成し、Open BlocksをQuestとPicoプラットフォームに導入することが計画されています。その過程で、MRパススルーのような没入型のXR機能も追加される予定です。
また、glTFインポートのサポート、より多くのベースシェイプ、改良されたカラーパレット、Polyの代替で あるIcosa Galleryのサポートも追加される予定です。
■長期的なロードマップ
長期的なロードマップでは、Open Blocksを完全なモデリングスイートへと変貌させることが計画されています。
マテリアルがよりコントロールできるようになり、テクスチャリングのサポートが追加され、従来のCSGパイプラインからより強力なツールが使えるようになる予定です。
まもなくSteamに登場
Open BlocksがまもなくSteamでリリースされることが発表されています。
それまでは、GitHubリポジトリからプレリリースビルドにアクセスできます。
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