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Unreal Engine ワールド構築ツール Dash 1.7 がリリース!つる植物ツール、AIタグ付けの改善、ブレンドマテリアルなどなど

プラグイン

2024年6月12日(現地時間)- Polygonflow は、Unreal Engine 用ワールドビルディングツールの最新アップデート Dash 1.7 をリリースしました。

新機能ハイライト

このリリースでは、UE5.4のサポート、新しいつる植物ツール、AIタグ付けの改善、ブレンドマテリアル、ライトプロファイル用の膨大なIESライブラリ、ランドスケープレイヤーマスクなど多くのアップデートが行われています。

上記の動画以下の新機能がまとめて紹介されています。

つる植物作成ツール

つるを生やしたいサーフェスと、元となるアクタを選択して簡単にツタ植物を作成することができるツール(vine tool)が追加されました。

また、megascansのウェブサイトからアトラスをダウンロードし、Dash Content Browserからオブジェクトにドラッグ&ドロップすると、アトラスのテクスチャが自動的にメッシュカードに変換され、きれいに散りばめることができます。

GPT4によるAIタグ付け

Dashのタグ付けソリューションは、今まで50万以上のアセットにタグ付けするために使用されています。Polygonflow は、それを改善する方法を探してきましたが、ほとんどのオープンソースモデルと同様に、品質とスピードにおいてかなり限界がわかりました。そこで、GPT4oをメインのアセットタグ付けソリューションとして使い始め、高速で品質も高くなりました。Polygonflow は、エンタープライズプランに加入しており、OpenAIによってあなたのデータがトレーニングされることはないとされています。

月にタグ付けできるアセット数には上限があります。現在は学生向けが800/月、プロ向けが2000/月、スタジオ向けが10000/月となっています。この上限は、今後数週間のうちに、適切な値になるまで調整される予定です。

参照プロパティ

新しい参照システムは、すべてのツールのプロパティを統一された方法でコントロールするのに役立ちます。例えば、道の幅を指定した場合、その参照プロパティを作成して使用することで、それを使って環境全体を動かすことができます。

サーフェススキャッターで散らばった草、ロードツールで作られた道路、パススキャッターで道路沿いの木の柱、デカールスキャッターで道路と地面をブレンドするデカールなどさまざまな場面で役に立ちます。

IESプロファイルライブラリ

IESは、ランプからの光がどのように分配されるかを記述した小さなファイルです。ieslibrary.comのウェブサイトでは多くのIESプロファイルが共有されています。

画像からグレーディング

画像をDashバーにドラッグ&ドロップするだけで、簡単にその画像のグレーディングを得ることができるようになりました。とてもシンプルです。ローカル画像でもオンラインURLでも使えます。

フォグカード2.0

フォグカードを一から改良し、ライティングの相互作用、アニメーション、濃度コントロールなど、シーンに個性を与えるために必要な機能が大幅に向上しました。

近い将来、さらに雨、雪、ほこり、風、その他多くの大気エフェクトをリリースする予定となっています。

ブレンドマテリアル

ブランドマテリアルが追加されました。使用するには、Dash Content Browserで3つのサーフェスを選択し、サーフェス上にドラッグ&ドロップして、CTRLを押しながら “Create Blend Material “をクリックします。これで、ブレンドオプションとしてハイトマップ、頂点カラー(非Naniteメッシュの場合)、ノイズを使用する新しいブレンドマテリアルが作成されます。選択したサーフェスは、その順番通りにブレンドレイヤーに使用されます。

マテリアルは、基本的なカラーコントロールや 特定のテクスチャマップ(粗さなど)のレイヤースタックへの影響の除外など、すべてのレイヤーを完全にコントロールすることができます。メッシュがNaniteを使用している場合、頂点ペイントは使用できませんが、以下のビデオで行っているように、高さに基づいてブレンドすることはできます。

Polygonflow は、これを Quixel Mixerのライト版と表現しており、シンプルだが効果的な方法でグラウンドのサーフェスを簡単に作成できます。これは、将来ランドスケープのために利用できるようになり、マテリアル全体を通常のPBRテクスチャにベイクダウンする機能やMegascans以外のサーフェスブレンディングがサポートされる予定です。

ランドスケープ レイヤーマスク

これは最もリクエストの多かった機能の1つで、 サーフェススキャッターでランドスケープ ペイントレイヤーの名前を指定すると、それがマスクとして使用できるようになりました。

インスタンスのカラーバリエーション

この機能はDash 1.6でリリースされましたが、今回のアップデートでワークフローをより簡単にしました。インスタンスカラーバリエーションは、大量のオブジェクトを散布する際に繰り返しをなくすために非常に重要です。

ボリュームスキャッター

この新しいツールでは、任意のオブジェクトを他のオブジェクトで満たすことができます。物理ツールで活用することもできますし、空に浮かぶ鳥や惑星の周りにある小惑星、浮遊するオブジェクトなどのような浮遊要素を作成することもできます。

マルチアセットタグ付け

手動でアセットにタグを追加/削除することはすでにできますが、Dash 1.7では、同じ操作を一度に複数のアセットに対して行うことができるようになりました。SHIFT+クリックでアセットを複数選択し、右クリックして「一括タグ編集(Batch Tag Edit)」を選択するだけです。あとは必要に応じて単語を追加/削除し、保存を押せば出来上がりです。

これは、プロジェクトやレベルに応じてアセットにキーワードを付ける方法として特に便利です。アセットが見つけやすくなり、AIタグ付けと組み合わせることで、さらに選別しやすくなります。

カーブマスキングの改善

広範囲にスキャッタリングする場合、カーブを使って、スキャッタリングされたオブジェクトがカーブの内側に収まるようにすることができます。今回のアップデートで、この操作のパフォーマンスが10倍になりました。

境界マスキング

これまでボーダーマスキングを行うにはいくつかのトリックがありましたが、今回のリリースではワークフロー全体がまとまった、高速で信頼性の高いソリューションにリファクタリングされました。境界線があるメッシュにスキャッターすれば、それだけで機能します。

メッシュの境界をカーブに

メッシュを選択し、このアクションを実行すると、入力メッシュのすべてのボーダーに対してスプライン/カーブが表示されます。これはarchvizにとても便利ですが、あらゆる業界で使えます。

ツールプリセットの改良

すべてのツールは、そのプロパティをプリセットとして保存することができ、お気に入りのプリセットを再利用したり、他の人と共有したりすることが簡単にできます。今回のアップデートでは、プリセットの保存構造をより明確にし、プリセットの名前の変更や削除が簡単にできるようになりました。プリセットは、Dashの中心的な要素になる予定なので、次のバージョンでも拡張され続ける予定です。

アセットを ZIP 形式でエクスポート

マテリアル、テクスチャ、シーン全体など、UEプロジェクトから特定のコンテンツを共有するのは面倒な作業です。UE コンテンツブラウザでアセットを選択し、Dash のプロンプトバーに「asset export」と入力して Enter キーを押すと、アセットとその依存関係をすべて ZIP ファイルに保存できます。

アセットを移行するために空のプロジェクトを作成する必要はなくZIPファイルにして、好きなところに送るだけです。

保存ファイルの改善

Dashでは、データを別のJSONファイルに保存することはなくなりました。その代わりに、1つのレベルで行ったことはすべて、そのレベル内に保存されます。これにより、コンピューター間でJSONファイルを同期する必要がなくなりました。それだけでなく、すべてが後方互換性を保っているので、この変更によって以前の作業が壊れる心配はありません。データはシンプルなJSON構造で読みやすくなっています。

その他

  • Path Scatter:
    • カーブのサンプリング精度を助ける**Sampling**設定が追加されました。
    • **Position Overrides** が利用可能になり、パスを簡単に分割できるようになりました。
  • UIスケーリングのバグ: いくつかの問題を修正しましたが、まだいくつか残っています。
  • Dash Search: ダッシュバーの検索がより速く、より直感的になりました。
  • コンテンツブラウザ: すべての利用可能なライブラリ(カスタム、メガスキャン、ポリヘブンなど)が、明確なドロップダウンによって、より直感的にナビゲートできるようになりました。
  • Surface Scatter(サーフェススキャッター): **Rotation Overrides**は、XYZプロパティの新しいセットで、Scatterオブジェクトをすばやく回転させるのに役立ちます。
  • Curve Draw:
    • 既存のカーブアクタを編集できるようになりました。カーブを選択し、ダッシュ バーに “draw curve” と入力して Enter キーを押すだけで、カーブが編集可能になります。
    • カーブの描画ができるようになりました。rawモードで M ホットキーを押すと、Curve Drawモードが切り替わります。
    • リサンプリングが描画パス間で設定を保持するようになりました。
  • ジオメトリを生成するすべてのツールで、ピボットがジオメトリの下部の中央に配置されるようになりました。
  • コンテンツ ライブラリ: コンテンツ ライブラリの読み込みと検索の速度が向上しました: Dash ライブラリ内の読み込みと検索の速度が改善され、何千ものアセットを即座に検索できるようになりました。
  • などなど

すべてのアップデート内容の確認はこちらから

今後の展開 – Dash 2.0に向けて

Polygonflow は今後の展開について次のように述べています。

Dashは徐々に、あらゆるワールド構築作業のためのツールのエコシステムになりつつあります:アセットの配置からマテリアルのオーサリング、カメラのセットアップ、物理ベースの配置、つる植物、チャンネルパッキング、アトモスフェリック、その他あらゆるものまで。

私たちが行うすべてのことの背後にある包括的な理念は、日に日に明確になっています: 私たちは、AIによるプロンプトで即座に満足できる世界を望んでいるわけでも、時代についていけない従来のツールやワークフローの現状に満足しているわけでもない。Dashはその中間に位置し、あなたが誇りを持てる作品を作る手助けをするはずです。

近い将来、Dash 2.0についてさらに詳しくお伝えする予定ですので、ご期待ください。また、私たちの[Discord]にもお気軽にご参加ください。この夏、初期ベータ版が開始される予定です!

価格とシステム要件

Dash の要件は Unreal Engine 5 と同じで、 現在 Unreal Engine 5.1 から 5.4 をサポートしています。価格は以下の通りです。

  • Studentライセンス: 7ドル/月または60ドル/年
  • Freelanceライセンス: 10ドル/月または190ドル/年
  • Enterpriseライセンス: 89ドル/月または850ドル/年
  • 永久ライセンス: 230ドル

Freelanceライセンスは、収益または資金が 25 万ドル未満で利用可能です。

その他詳しいライセンスの比較はこちらから


Dash ウェブサイトへ

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