オープンスタンダードのシェーディングモデル OpenPBR Surface V1.0 がリリース!

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2024年6月4日(現地時間) – Adobe は、Academy Software Foundation (ASWF)によってホストされているシェーディングモデル規格 OpenPBR Surface V1.0 のリリースを発表しました。

OpenPBR について

昨年8月、Academy Software Foundationは、MaterialXの新しいサブプロジェクトであるOpenPBRを発表。AdobeとAutodeskは、デジタルマテリアルの作成と共有を簡素化し、強化するためにOpenPBRプロジェクトに着手しました。

OpenPBR Surfaceは、コンピュータグラフィックスの標準として意図されたサーフェスシェーディングモデルの規格です。これは、実用的な視覚効果や長編アニメーション制作で使用される多くのCGマテリアルを正確に表現できるマテリアル表現を提供することを目的としています。詳細は以下の記事をご覧ください。

Academy Software Foundation、MaterialX の新サブプロジェクト OpenPBR を発表
2023年8月2日(現地時間) - Academy Software Foundationは、MaterialXの新しいサブプロジェクトであるOpenPBRを発...

今日の3D業界において、コラボレーションと相互運用性は不可欠であり、この目標は広く支持され、OpenPBR ASWFプロジェクトは3D業界の主要なリーダーから貢献とフィードバックを受けました。これにより、プロジェクトは成熟に達し、この度、OpenPBR Surface V1.0のリリースに至りました。

OpenPBR Surface V1.0

Autodesk Standard SurfaceとAdobe Standard Materialを組み合わせる取り組みとして始まったこのプロジェクトは、両モデルを超える改良へと発展しました。

このアプローチにより、虹彩(iridescence)や薄壁(thin-wall)機能などの機能に加えて、より現実的なレイヤー間の相互作用、より優れた金属反射、エネルギーを保存する粗い拡散反射のための新しいモデル、最先端のファズレイヤー、より表現力豊かなサブサーフェスモデル、柔軟な異方性パラメトライゼーションなど、実際の物理学に基づいた強固な基盤が実現しました。

■リファレンス実装を提供

MaterialXプロジェクトとの協力により、エコシステムがOpenPBRワークフローを構築するためのリファレンス実装が提供されました。これはAlliance for OpenUSDの戦略に沿ったものであり、ASWF MaterialX ワーキンググループとの連携を象徴しています。この新しいアプローチは、スタジオのパイプラインと個人のワークフローを最適化し、アーティストを制限的なシステムから解放し、業界全体の採用を促進することを目的としています。OpenPBR Surfaceマテリアルは、スタジオやアーティストに異なるツールを選択する柔軟性を提供しながら、様々なレンダーエンジンに受け入れられることが期待されています。

Adobe は、このプロジェクトの成功には、Academy Software Foundationのサポートと関与が不可欠であり、OpenPBR Surfaceが進化し続けるにつれて、ユーザーやコミュニティからのフィードバックも非常に重要になるとしており、すべての人が議論に参加し、プロジェクトに貢献することを推奨します。

OpenPBR Surfaceに関するすべての情報は、ASWFの公式GitHubページから入手できます。

また、OpenPBRワーキンググループは、OpenPBR Surface v1.0のリリースはこの取り組みの始まりであり、ASWFからの継続的なサポートを受けながら、業界標準のデジタルマテリアルモデルを進化させ、サーフェスマテリアルを超えるイノベーションを探求し続けるとしています。


OpenPBR Surface V1.0: A major step forward for digital materials

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