2024年4月にリリースされたAIアップスケーリングツール 『Gigapixel 7.1』の紹介です。Gigapixel 7の主な新機能は以下の記事をご覧ください。
https://cginterest.com/2024/01/23/ai%e3%82%92%e4%bd%bf%e7%94%a8%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e3%82%b9%e3%82%b1%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%84%e3%83%bc%e3%83%ab-gigapixel-ai-7-0-%e3%81%8c%e3%83%aa%e3%83%aa/
新機能ハイライト
このリリースでは、合計3つの新しいAIアップスケーリングモデルが追加されました。さらに、比較ビューが復活、新しい標準化されたTopaz UIフレームワークが実装され、顔選択とクロップ回転が追加されています。
「Recovery」AIモデル(ベータ版)
低解像度の入力画像に対して、インテリジェントに微細なディテールを生成することで画質を大幅に向上させるGigapixel AIモデルのラインナップに、新しい「Recovery」AIモデルが追加されました。これは、他のアップスケーリングモデルよりも低速ですが、非常に優れた結果が得られます。
左: 元の入力 610 x 350 ピクセル。右: 6 倍にアップスケール (3660 x 2100 ピクセル)
「Recovery」AIモデルは、拡散(diffusion)ベースの生成AIアップスケーリングモデルで、他のアップスケーリングモデルとは異なる結果をもたらします。このモデルは、解像度の低い画像や著しいぼかしのある画像など、低品質のソース画像をアップスケーリングする際に非常に優れたパフォーマンスを発揮します。
また、このモデルは、顔、建物/構造物、その他のオブジェクトに対しても優れたパフォーマンスを発揮する傾向があります。detail sliderは、ポスト処理で最初のレンダリング後に生成される画像のディテールのレベルをコントロールすることができます。Topaz labsによると、50~75の範囲のディテール設定がほとんどのシナリオでうまく機能するとのことです。
■注意
今後、より高性能で小型のバージョンをリリースする予定ですが、このバージョンのモデルにはパワフルなグラフィックカードが必要です。お使いのグラフィックカードのサイズにもよりますが、1000px×1000px以下の画像をアップスケールすることが推奨されています。このモデルは現在6GB以上のVRAMを必要とし、8GB以上のVRAMで最適に動作します。Recovery モデルでのレンダリングは、現時点では比較的小さな画像でも数分かかる場合があります。
高性能GPUを使用していても、1000px以上の画像をアップスケーリングすると、実行時間が長くなり、システムハードウェアに影響を与える可能性があります。また、このモデルは、より小さな画像で最良の結果を生成するように最適化されています。
「Text & Shapes」モデル
車や 建物のような人工物や定義された形状、さらには複数の言語で書かれたテキストやフォントをアップスケーリングする際に、より明確なパターンや形状を可能にする新しいAIアップスケーリングモデル新しい「Text & Shapes」モデルが追加されました。
「Low Resolution v2」モデル(ベータ版)
Low Resolution v2は、コントラストを上げすぎることなく、よりリアルなディテールを保持することができるモデルです。これは、従来のLow Resolution AIアップスケーリングモデルのリフレッシュで、低解像度画像と高圧縮画像の両方で、良好なパフォーマンスを発揮します。[/video]
モデル選択パネルの右上にあるドロップダウンメニューを使用して、Gen1モデルにもアクセスできます。
比較ビュー
4つのクアッド(4つの四角形)デザインが特徴的な比較ビューが再び利用可能になりました。インターフェイスの使い方がすっきりし、作業中の画像が正確に表示されるようになりました。
また、ビューで使用するAIモデルのデフォルト設定を設定し、今後の使用のためにそれらの設定を記憶させることができるようになりました。今後もこのビューの改善とサポートが継続され、さらなるアップデートが予定されています。
顔の選択
顔選択パネルがGigapixelに追加されました。これにより、検出された顔の数を確認し、どの顔を復元するかを手動で選択できるようになります。顔が誤って検出された場合や、画像内の特定の顔を復元する必要がない場合に便利です。
回転クロップ
Gigapixelの切り抜き(Crop)ツールが拡張され、画像を回転させて、完璧な垂直または水平ラインを作成できるようになりました。
今後の予定
Gigapixelの今後の焦点は、物理的に正確な色とスケールを画像にもたらすこととされています。印刷を含む現実世界での展示のために、既存の機能を拡張することが予定されています。
これには以下が含まれます:
- 色精度の向上と色空間およびカラープロファイルの取り扱い。
- 現在の制限である10億ピクセルを超える解像度の向上。
- アートおよびCGアセット用の既存のアップスケーリングモデル機能の向上。
- Gigapixelの内外で印刷する方法を増やす。
- 物理的なサイズでのトリミング機能の追加。
- モデル出力を詳細に比較する機能の追加。
また、印刷だけでなく、Gigapixelで撮影した画像を可能な限り高画質で世界中に公開し、共有する機能の拡張も進められています。スニークピークにご興味のある方は、こちらからベータプログラムに申し込むことができます。
価格とシステム要件
Gigapixel AI v7.1 は、MacOS Big Sur 11.0以降、Windows 10, 11 (64 bit only)の、スタンドアロンアプリケーションまたは、Adobe LightroomClassic、Photoshopプラグインとして利用できます。より詳しいシステム要件はこちらのページから。
価格は99.99ドルです。新規購入には、MacまたはWindows用と2シートのライフタイムライセンス、および1年間の定期アップグレードが含まれます。
アップグレードについて
- 1年以上前にGigapixel AIを購入された方は、アップグレードライセンスを購入し、Gigapixel 7と1年間の継続的なアップグレードを入手することができます。
- 過去1年以内にGigapixel AIを購入された方は、アップグレードライセンスにこの最新リリースが含まれています。Gigapixel 7はこちらからダウンロードできます。
セール情報
現在セールが開催されており、新規購入とアップグレードが20ドルオフになります。
期間は6月14日までです。
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