2024年5月22日(現地時間)- Autodesk は、3Dアニメーションソフトウェア の最新アップデート Autodesk Maya 2025.1 のリリースを発表しました
新機能ハイライト
Maya 2025.1ではドープシートエディタの改善、スマート押し出しの機能改善、Arnold レンダー ビュー スナップショットの改善などが行われました。LookdevX の最新の更新では、ノード ライブラリ、入力ノードを非表示にする機能など、ワークフローを合理化するのに役立つ新機能が導入され、Bifrostの更新も行われています。
スマート押し出しの改善
「スマート押し出し(Smart Extrude)」を使用すると、操作結果によって完全に、または部分的にカットスルーされた面やオーバーラップした面がインタラクティブに再構築されてつなぎ合わされ、新しい多様体ジオメトリが作成されるため、隠れた面やジオメトリデータを手動で修復する必要がなくなります。これは前回のMaya2025で導入されましたが、この押し出し機能がこのアップデートでも更新され、次のような機能が追加されました。
- スマート押し出し(Smart Extrude)は、アクティブな場合にビューポート内のマニピュレータの上にアイコンを表示するようになり、移動ツール(Move Tool)マニピュレータと区別しやすくなりました。
- ポリゴン モデリング ツールキットでスマート押し出し(Smart Extrude)にアクセスできるようになりました。
- 移動(Move)、回転(Rotate)、スケール(Scale)ツールからのマニピュレータとピボットの継承が改善されました。
- スマート押し出し(Smart Extrude)操作のパフォーマンス、信頼性、安定性が向上しました。
また、次のいずれかの方法で Smart Extrude を高速に使用できるようになりました。
- ビューポートで面のコンポーネントを選択しているときに、ポリモデリング(Poly Modeling)シェルフでスマート押し出し(Smart Extrude)操作を左クリックしてアクティブにする。
- ビューポートの面のコンポーネントを選択しているときに、、モデリング ツールキット(Modeling Toolkit)で、スマート押し出し(Smart Extrude)を左クリックして操作をアクティブにする。
アニメーションの改善
Maya 2025.1には、さまざまなアニメーションの改善とサポートが含まれています。
■グラフエディタでのカーソル中心のズーム
カーソルの位置に基づいてグラフエディタ(Graph Editor)のグラフビューを拡大できるようになりました。この機能は、キーが密集しているシーンで役立ちます。グラフエディタ(Graph Editor)とドープシート(Dope Sheet)エディタでズームを行うと、デフォルトでカーソルを中心にズームされるようになっています。
■プレイブラストされたアニメーションの露光とガンマのサポート
プレイブラスト(Playblast)でガンマと露光のレベルをコントロールできるようになりました。

設定を調整するには、パネル(Panel)ツールバーのカラー管理ボタンを使用します。ビューポート内のシーンに加えられた変更は、プレイブラストでレンダリングされます。
■タイム スライダの色分けされたキーの更新
タイム スライダ(Time Slider)の色分けされたキーの配置が修正され、特定のズームレベルでフレーム番号がみえなくなることはなくなりました。

ドープシートエディタの改善
ドープシート(Dope Sheet)に多数の機能強化が行われました。
■ドープシート内でのサウンド

ドープシートエディタでは複数のオーディオ トラックがサポートされ、ビュー領域の上部にそれぞれの波形が表示されるようになりました。
■ドープシートのズームと画面移動の改善
カーソルの位置を基準にドープシートのビューエリアを拡大・縮小できるようになりました。以前は、ズームはウインドウの中心にフォーカスしていたため、位置を見失いがちでした。また、ズームの動作を見直すと同時に、ドープシートエディター内でのズームと画面移動の操作が強化されました。
■ドープシートエディタの選択機能の改善
ドープシートエディタは、高密度のキーフレームや大規模なタイミング編集を扱うため、、今回のアップデートでは、キー選択に関するいくつかの機能強化が行われました
▪複数のキー値を更新
2025.1アップデートから、値を入力し、選択した複数のキーを同時に更新できるようになりました。複数のドープシートエディターのキーをシフト選択した後、Shiftを押しながら、選択したキーの1つをダブルクリックし、値を入力すると、一度にすべてのキーを変更できます。
▪移動ツールの選択の改善
ドープシートのビュー領域でキーを選択する場合の問題が解決されました。以前は、移動(Move)ツール を使用しているときにアトリビュートを選択すると、対応するすべてのサブアトリビュートが選択され、アトリビュートを個別に選択することはできませんでした。現在は、選択が正しく更新されます。
▪密集したキーの選択の改善
ドープシートの編集 > トランスフォーム ツール > キーを選択(Edit > Transformation Tools > Select Keys) ツールが改善され、多数のキーが密集している領域で、正確に作業できるようになりました。これで、選択範囲の各コーナーにフレーム番号が表示され、選択したキーの位置を正確に把握できます。
また、キーを選択(Select Keys)ツール が見やすくなり、操作しやすくなりました。さらに、表示される終了フレーム番号が実際の選択位置からオフセットされる問題も解決されました。これらの改善点は、多数のキーを操作する場合に特に役立ちます。
■時間スナップによるスナップを無効にする
スナップの有効/無効を切り替えることができる新しい時間スナップ(Time Snap)オプションがドープシートツールバーに追加されました。グラフ エディタの時間スナップオプションと同様に、キーをビュー領域内の最も近い整数(小数ではない)の時間単位値に移動します。
注: グラフ エディタとは異なり、ドープシートでは、時間スナップはサブフレームを保持するために既定でオフになっています。
■チャネルのベイク処理オプション
新しいドープシートエディタ固有のタイムレンジ(Time Range)オプションがチャネルのベイク処理(Bake Channel)オプションの選択範囲(Selection)に追加されました。選択範囲オプションを使用すると、選択したキーによって定義された範囲内のキーをベイク処理できます。
■チャネルセットの読み込み/書き出し
ドープシートのアウトライナ コンテキスト メニューに新しいオプションが追加され、チャネル セットの読み込みや書き出しを行ってシーン間で共有できるようになりました。この操作を行うには、ドープシートのアウトライナ内で右クリックし、コンテキスト メニューから読み込み(Import)オプションおよび書き出し(Export)オプションを選択します。ドープシートエディタでは、チャネル セットは JSON ファイルとして書き出されます。
■評価マネージャ操作のサポート
ドープシートエディタで評価マネージャの操作がサポートされるようになり、評価ツールキット(Evaluation Toolkit)の操作(Manipulation)オプションを使用してキー操作をすばやく実行できるようになりました。さらに、評価(Evaluation)の HUD (ヘッドアップ ディスプレイ)ウィンドウの新しい操作(Manipulation)状態を使用して、EM の部分的評価が有効な場合に確認できるようになりました。
Bifrost 2.10.0.0
Bifrost 2.10.0.0 には、新しいノード ライブラリ、リギング ノード、更新された SDK などが含まれています。
■ノードライブラリ
Bifrost グラフ エディタ(Bifrost Graph Editor)でウィンドウ > ノード ライブラリ(Windows > Node Library)を選択して、新しいノード ライブラリを開くことができるようになりました。ノード ライブラリでドラッグ アンド ドロップするか、ダブルクリックすると、グラフにノードを追加できます。タブ(Tab)メニューとは異なり、ノード ライブラリはネームスペースでフィルタすることができ、複数のノードを選択できます。ペインをドラッグしてフローティング状態にしたり、グラフ エディタ内の任意の場所にドッキングすることができます。
■スケルトンのリギング
新しいノード セットを使用すると、Bifrost でリギング ワークフローの実現可能性について早い段階で確認することができます。このノード セットの多くは、新しいデータ タイプ Core::Transform::Transform を利用します。このデータ タイプは、一連の変換中に更新できる相互関連マトリクスのセットです。独自に試す場合は、Bifrost ブラウザの新しいリギング(Rigging)サンプル グラフを確認してください。

■その他
- Executor SDK により、コマンド ラインで Bifrost グラフをロードして実行できるため、Bifrost をカスタム アプリケーションに統合できます。これにより、技術ユーザは自動化を行い、アーティスト向けのツールやプラグインを構築することができます。
- Bifrost Geometry SDK は、さまざまなジオメトリ表現のアクセシビリティと簡単な解釈に重点を置いています。グラフによって処理または生成された Bifrost Geometry データにアクセスできるため、ユーザはジオメトリの作成や修正を行うこともできます。この SDK では、既存の Operator SDK と新しい Executor SDK の両方を組み合わせて使用することができます。
- Python ベースのプラグインの早期アクセス版である BifrostUSDExamples には、汎用およびコンポーネントの USD ワークフローの両方にメニューベースのオプションが用意されています。
- さらに、その他多くの新しいノードとサンプル グラフがあります。
このバージョンに含まれる機能とバグ修正の完全なリストについては、「Bifrost リリース ノート」を参照してください。
LookdevX for Maya 1.4.0 プラグイン
LookdevX の最新の更新では、ノード ライブラリ、入力ノードを非表示にする機能など、ワークフローを合理化するのに役立つ新機能が導入されました。
LookdevX for Maya 1.4.0 では以下のような機能が追加されています。
- 入力ノードを非表示にする:LookdevX 1.4 では、入力ノードを右クリックするだけで非表示にし、グラフを整理することができます。また、拡張ポートにカーソルを合わせて、接続の詳細を表示することもできます。
- ノード ライブラリ:新しいノード ライブラリを使用して、分類されたノードをすばやく参照して選択できるため、作業効率が全体的に向上します。
- アウトライナとビューポートのマテリアルの割り当てメニュー:新しいマテリアルの割り当てメニューがアウトライナとビューポートの両方で使用できるようになりました。マテリアルを簡単に選択してモデルに割り当てることができます。
- ボリュームシェーダのサポート:この更新では、サーフェス シェーダとディスプレイスメント シェーダだけでなく、ボリューム シェーダもサポートされています。
- Arnold マテリアルのビューポートのサポート:最新の更新で、Arnold マテリアルをビューポートに表示できるようになりました。現在サポートされているノードは次のとおりです。
- 標準サーフェス(Standard Surface)
- イメージ(Image)
- 加算、乗算、減算(Add、Multiply、Subtract)
新機能、改善点、バグ修正の完全なリストについては、「LookdevX for Maya v1.4.0 リリース ノート」を参照してください。
Arnold for Maya 5.4.1.2
Maya 2025.1 には、Arnold 7.3.1.1 を含む MtoA 5.4.1.2 が付属しています。このリリースには、ノイズ除去の更新、MaterialX と OCIO のサポートの改善、手続き型カーブをビューポートに表示するための API のサポート機能、および複数のバグ修正が含まれています。
■Arnold RenderViewスナップショットの改善
Arnold RenderView のスナップショット ワークフローとインタフェースには、複数の拡張機能と動作が追加されました。
- Arnold RenderView でホットキー[S]を押すとスナップショットが保存されます。
- スナップショット ボタンの UI が改善されました
- 2 番目のスナップショットを選択するときに、[Ctrl]キーを使用して同じ解像度のスナップショットを比較できるようになりました。
- [Shift]キーを使用して複数のスナップショットを選択したり、[Del]キーを使用して複数の選択されたスナップショットを削除できるようになりました。
■その他の改善
- アトリビュートエディタでの OSL 列挙型のサポート:OSL コードノードの ENUM タイプのシェーダパラメータは、使用可能なオプションを含むコンボボックスを作成できます。
- aiRampRgb に追加された新しいプリセット: aiRampRGB ノードに 100 を超えるプリセットが追加されました。
- 新しい aiVolume ノードの作成時に割り当てられた aiStandardVolume: 新しい aiVolume ノードを作成すると、新しい aiStandardVolume シェーダが作成され、新しいノードに割り当てられます。
プラグインMtoA 5.4.1.2のリリースノートはこちらから
Arnold 7.3のコアの新機能については以下の記事をご覧ください。

Substance 3.0.0
Maya 2025.1 には Substance 3.0.0 が含まれています。この Substance には、オープンソースの新しい Substance 3D Connector テクノロジが導入されています。
Flow Retopology for Maya 1.0.0
Flow Retopology for Maya をスタンドアロン コンポーネントとして Autodesk Account からダウンロードできるようになりました。Flow Retopology は Maya のサブスクライバーのみが使用できます。
Flow Retopology for Mayaは、Maya Retopologize ツールの既存の機能を模倣し、ジョブを追跡するためのシンプルなジョブ モニタと通知システムを使用して、リトポロジ ジョブ プロセスをオフロードするプロセスを追加したものです。作成した結果は、ジョブ モニタから Maya にインポート(またはディスクに保存)できます。
■MayaのRetopologizeとの違い
MayaのRetopologize(ReForm®テクノロジーに基づく)は、複雑なジオメトリの再構築に非常に適しています。ただし、ReForm は計算コストのかかる処理であるため、完了するまでに不確定な時間がかかることがあります。Maya の既存の実装では、計算中は Maya インターフェイスが完全にフリーズし、ローカル システム リソースが使用されます。このため、計算が完了するまで Maya での作業を続行できません。
Flow Retopology for Maya を使用すると、ReForm の計算をリモート ジョブ モニタにオフロードして時間を節約し、リトポロジ操作が完了するまで Maya での作業を継続できます。また、複数のリトポロジ処理を同時に実行でき、メッシュごとに複数の固有のジョブを送信したり、1 つのメッシュに対して複数のジョブを実行し、それぞれに固有の設定を行うことができます。Mayaの既存のretopologize機能でこれを行うと、それぞれを一度に実行することになります。しかし、Flowを活用すれば、Mayaでの作業とは別のリモートプロセスとして、すべてのジョブを並行して実行できます。
その他の新機能
- USD for Maya 0.28 プラグイン: Universal Scene Description (USD)プラグインが更新され、レイヤロック機能が導入されました。これにより、間違ったレイヤで編集することなく、安心して作業できるようになりました。新機能、改善点、バグ修正の完全なリストについては、「USD for Maya v0.28.0 リリース ノート」を参照してください。
- OCIO v2.3.2 :OpenColorIO はバージョン 2.3.2 に更新されました。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Maya 2025 は、Windows 11, 10(1809以降)、Linux® Red Hat® Enterprise 8.6 WS、Rocky Linux 8.6とmacOS 13.x,12.x, 11.xで利用することができます。より詳しいシステム要件はこちらから
価格はサブスクリプション形式で、36,300円/月、286,000円/年、858,000円/3年です。従量課金制のFlexオプションも利用可能です。
価格の確認はこちらから
また、Mayaは、AutodeskのMedia & Entertainment Collectionの一部としても利用可能です。
さらに、条件にあてはまる方はIndieライセンスを購入することが可能で価格は49,500円/年です。
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