2024年5月8日(現地時間)- Adobe は、VFXとモーショングラフィックスソフトウェアの最新アップデート After Effects 24.4 (2024年5月) をリリースしました。
新機能ハイライト
このリリースでは、After Effects の新機能、ワークフローの改善、重要な修正が提供されます。
ロトブラシによるフリーズパフォーマンスの強化
最新のアップデートでは、ロトブラシ 2 とロトブラシ 3 のワークフローが大幅に機能強化されました。
フリーズステップ中に各フレームを再計算する代わりに既に生成されたフレームの推論をインテリジェントにキャッシュするようになったことにより、フリーズ処理が高速化され、映像からオブジェクトをより効率的に抽出できるようになりました。
ラベルカラーメニューのスウォッチ
ラベルカラースウォッチがすべてのラベルメニューに表示されるようになり、ラベルの色の選択を効率的に管理できるようになりました。色名の横にカラースウォッチが表示され、プロジェクト項目、キーフレーム、レイヤー、またはコンポジションマーカーラベルに設定する色を簡単かつ素早く識別できます。
複数のレイヤーにまたがるキーフレームのコピー&ペースト
複数のレイヤーにまたがるキーフレーム選択をコピーし、新しいレイヤーを作成せずにタイムラインの任意の場所にペーストすることができるようになりました。以前は、複数のレイヤーにわたってキーフレームをコピーしてペーストすると、コンポジションに新しいレイヤーが作成されていました。
この機能を使用すると、各インスタンスに手動でキーフレームを設定することなく、異なるレイヤー間でアニメーションシーケンスを複製できます。特に、反復的な動きやパターンを含むアニメーションの場合に便利です。

キーフレームを反転ペースト
複数のレイヤーにまたがるキーフレーム選択をコピーしてペーストする時、既存のアニメーションのキーフレームをミラーリングまたは反転することができるようになりました。
タイムラインのキーフレームをコピーし、Command + Shift + v(macOS)、Ctrl + Shift + v(Windows)を使って反転ペーストすることができます。
これにより時間を節約し、アニメーションのタイミングに一貫性を持たせることができます。特に、繰り返しアニメーションやループアニメーション、左右対称の動きを反転させる必要があるアニメーションには効果的です。
最も古いインポイントと最新のアウトポイントへのナビゲーション
複数のレイヤーを選択した場合でも、I キーボードショートカットや O キーボードショートカットを使用して、現在の時間インジケーター(CTI)をタイムライン内の最も古いインポイントと最新のアウトポイントへ移動させることができるようになりました。
以前は、これらのショートカットは、選択したレイヤー スタックの最上位レイヤーに対してのみ機能していましたが、このアップデートにより、選択したインポイントとアウトポイント群に基づいて素早くナビゲートできるようになりました。
現在のベータ版の機能
埋め込み 3D モデルアニメーション
GLB または GLTF 3D モデルには、埋め込まれたアニメーション、さらには完全にリグされたキャラクターのモーションを含めることができます。アニメーションが埋め込まれたこれらの 3D モデルファイルを After Effects プロジェクトに読み込むと、その既存のアニメーションにアクセスしてコンポジションに組み込むことができるようになりました。
他の 3D レイヤーと同様に、変形をアニメーション化したり、カメラを移動したり、ライトを追加して外観を変更したり、様々なモデルと組み合わせたりすることができます。
アニメーションオプションプロパティの下にあるドロップダウンを使用して、利用可能な埋め込まれたアニメーションを選択することができます。。
新しい After Effects Spectrum ユーザーインターフェイス
Adobe Spectrum デザインを使用してテーマとスタイルを設定し、アプリ全体をモダンな外観にすることができるようになりました。背景、テキスト、アイコン、標準コントロールのカラーに影響を与える After Effects アプリケーションの3 つのテーマから設定できます。
シャドウキャッチャー
シャドウキャッチャーは、他のオブジェクトがシャドウを投影する、オブジェクトの背後または下のコンポジション内に配置された専用の独立した平面またはサーフェスです。この 3D レイヤーはシャドウをキャプチャするために特別に設計されており、それ以外の場合は透明なので、下の 2D レイヤーにシャドウが投影されているように見えます。


After Effects では、シャドウキャッチャーレイヤーのマテリアルオプションプロパティで「シャドウを受ける」を「単独」に選択すると、レイヤー自体が非表示(透明)になり、その上にあるレイヤー内のオブジェクトによって投影されるシャドウは引き続きキャプチャされます。
高度な 3D シーンからの深度データの取得
クラシック 3D レンダラーや Cinema 4D レンダラー
を使用するのと同じ方法で、Advanced 3D から深度データを取得できるようになりました。深度データに基づく深度マップを使用すると、3D レンダリング用に実際のカメラ設定をシミュレートすることで、よりリアルな合成を作成したり、深度に基づいて 3D シーンの一部にエフェクトを適用したりできます。


After Effects でこの深度データを使用するには、次の 2 つの方法があります。
- 3D チャンネル抽出エフェクトを使用して深度マップを作成
- 深度データを直接参照できる 3D チャンネルエフェクトの 1 つを適用
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
After Effects 24.4は、Windows 10(64 ビット) V22H2 以降、macOS Monterey(バージョン 12)以降で利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
After Effectsの単体プランの価格は以下の通りです。
- 年間プラン, (月々払い) — 3,280 円/月(税込)
- 年間プラン, (一括払い) — 34,680 円/年(税込)
- 月々プラン — 4,980円 /月(税込)
また、After Effectsは、Creative Cloud コンプリートプランの一部としても利用できます。
詳しい価格はこちらから
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