2024年4月24日 – EpicGames は、Unreal Engine 5.4 の正式リリースを発表しました。
Unreal Engine 5.4 新機能ハイライト
このリリースでは、さまざまな業界のゲーム開発者やクリエイターに役立つ、新機能の追加、パフォーマンス、視覚的忠実度、生産性の改善、フォートナイト チャプター 5、Rocket Racing、Fortnite Festival、レゴ フォートナイトの構築とシッピングに社内で使用されたツールセットが追加されました。
次の動画で新機能がざっと紹介されています。
新機能ハイライト
■アニメーション
- 自動リターゲット機能により、二足歩行キャラクタのアニメーションを再利用する際に、より簡単に素晴らしい結果を得ることができるようになりました。また、スケルタルエディタの拡張や、デフォーマグラフをより利用しやすくするための新しいデフォーマ関数セットも追加されました。
- 新しいギズモ、再編成されたAnim Details、Constraintsシステムのアップグレードと改善、新しいLayered Control Rigs機能により、アニメーション オーサリング ツールがより堅牢かつ直感的になりました。
- Unreal Engine のノンリニア アニメーション エディタSequencerが大幅に刷新され、Sequencer Tree のいくつかの側面で読みやすさが向上し、操作性が改善されました。このリリースでは、他の新機能の他に、 Keyframe Scriptabilityも追加されました。
- アニメーション機能の拡張可能な次世代フレームワークであるMotion Matching が、プロダクション対応になりました。ツールセットの堅牢性、パフォーマンス、メモリ拡張性を高めることに重点を置き、デバッグツール一式も追加されました。
- Choosersは、ゲーム コンテキストを使用してアニメーションの選択を制御できるようにする、要望の多かったツールです。
■レンダリング
- UE5の仮想化されたマイクロポリゴン ジオメトリ システムNaniteは、元のメッシュを変更することなく、レンダリング時にひび割れや凹凸などの微細なディテールを追加できる実験的なテッセレーション機能など、引き続き強化されています。
- Naniteコンピュートマテリアルを介したソフトウェア可変レートシェーディング(VRS)の追加により、パフォーマンスが大幅に向上しました。
- ランドスケープ上に道路を作成するのに最適なスプラインメッシュワークフローがサポートされました。
- Temporal Super Resolution(TSR)が安定性とパフォーマンスを強化し、ターゲットプラットフォームに関係なく予測可能な出力が得られるようになりました。
■AIと機械学習
- Neural Network Engine(NNE)がExperimentalからBetaに移行。エディタ内アプリケーションとランタイムアプリケーションの両方をサポートするNNEにより、開発者は事前にトレーニングされたニューラルネットワークモデルをロードし、効率的に実行することができるようになりました。
■開発者イテレーション
- Unreal Cloud DDCは、Unreal Engine Derived Data Cache (DDC) 用のセルフホスト型クラウド ストレージ システムです。分散したユーザーやチーム向けに設計されており、パブリック ネットワーク接続を介して Unreal Engine のキャッシュ データを効率的に共有することができます。
- ローカルの DDC では、新しいUnreal Zen Storageサーバー アーキテクチャが採用され、データ コンディショニング パフォーマンスの向上、エディターのロード時間の短縮、PIE (Play In Editor) ワークフローの高速化、キャッシュの書き込み、消去、データ重複排除の制御の強化が実現されています。
- プロダクションに対応したMulti-Process Cook は、コンテンツを UE 内部フォーマットからプラットフォーム固有のフォーマットに変換する開発者が、CPU とメモリ リソースを追加で活用できるようにし、クックされた出力を得るまでの時間を大幅に短縮します。
- ベータ版のUnreal Build Accelerator(UBA) は、C++ 用のスケーラブルな分散コンパイル ソリューションです。Unreal Build Tool や Unreal Horde のリモート実行 (計算タスク) システムと組み合わせて使用することで、ビルドのコンパイル時間を短縮します。
■メディアおよびエンターテイメント
- Virtual Cameraはプロダクション対応になりました。Android のサポートが追加され、Virtual Camera ワークフローは macOS でも完全にサポートされます。モバイルアプリケーションはUnreal VCam と改名され、Apple Store とGoogle Play で入手できます。
- ICVFXでは、被写界深度補正機能により、ムービーカメラから見たnDisplayでレンダリングされたデジタルコンテンツのDOFフォールオフ量を正確に制御することができ、クローズアップのビューティショットでより良い結果を得ることができます。
- マルチプロセス・インナーフラスタムは、ムービーカメラで見たレンダリングをより多くのGPUとハードウェアリソースに分割することを可能にします。また、多くの安定性の改善や、SMPTE 2110サポートのその他の機能強化も行われ、プロダクション対応状態に近づいています。
■布シミュレーション
- Panel Cloth Editor の新しいUSD Importerを使用して、シミュレーションパラメータを含む衣服を Marvelous Designer または CLO にインポートできるようになりました。
■実験的機能
以下の機能はまだ開発中であり、最終的なプロジェクトで使用することは推奨されていませんのでご注意ください。
- Modular Control Rigは、Control Rigのフレームワーク全体を利用して、どんなスケルトンでもすぐにアニメーションできるリグを作成できます。
- モーションデザインモードは、複雑な2Dモーショングラフィックのオーサリングに特化したツールを備えており、3Dクローナー、エフェクター、モディファイア、アニメーターなどを含む包括的なツール群を提供します。
- Movie Render Queueは、ノードベースのアーキテクチャである実験的なMovie Render Graph(MRG)でメジャーバージョンアップさ れ、ユーザーは、単一のショットをレンダリングするためにグラフを設定したり、大規模なアーティストチームのために複雑なマルチショットワークフローをスケールアウトするためにグラフを設計することができます。
- VRスカウティングの面では、OculusやValveIndexなどのOpenXR HMDをサポートするXR Creative Frameworkを利用し、既存のバーチャルスカウティン・ツールキットよりも劇的に改善されたユーザー体験を提供する、完全にカスタマイズ可能なエクスペリメンタルツールキットを試すことができます。
- Linux上のVulkanに対する実験的なレイトレーシングのサポートが利用可能になりました。
より詳しいアップデート内容は以下の記事をご覧ください。
すべてのアップデート内容の確認はリリースノートへ
新しいライセンスと価格が適用
このリリースからゲーム以外を対象とする新しい価格モデルが導入されます。
詳しい情報は以下の記事をご覧ください。
https://cginterest.com/2024/03/13/epic-games%e3%80%814%e6%9c%88%e4%b8%8b%e6%97%ac%e3%81%8b%e3%82%89%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b-unreal-engine-twinmotion-realitycapture-%e3%81%ae%e6%96%b0%e3%81%97%e3%81%84%e3%83%a9/
ダウンロード
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最新の Unreal Engine は、Epic Games Launcher からダウンロードすることができます。
また、こちらからソースコードをダウンロードすることができます。ソースコードにアクセスするにはいくつかの必要なことがあります。手順の確認はこちらから
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