INSYDIUM、近日リリース予定の地形生成ツール TerraformFX 、GPUシミュレーションシステム NeXus などの新機能を公開

プラグイン

INSYDIUM が公開した 近日リリース予定の Cinema4D プラグイン Fused 2024.2 の新機能の紹介です。

INSYDIUMは、GPUシミュレーションシステム NeXus、プロシージャル地形生成ツール TerraformFX 、プロシージャルなモデリング&アニメーションツールMeshTools、プロシージャル植物アニメーションシステムのTaiao新機能スニークピークを公開しました。

Taiao

プロシージャル植物アニメーションシステムのTaiaoは、以下のアップデートにより、複雑な樹木や植物の構築やアニメーションがより簡単になります。

  • toPlantのGrowth Pointレイヤーには、シーンジオメトリ上のTaiaoオブジェクトの散乱に関する高度なコントロールが追加されました。植物の散乱は頂点マップとシェーダーで制御でき、ランダムなスケールと回転の変化もコントロール可能です。間隔オプションは、散乱オブジェクトが交差するのを防ぎ、マルチインスタンスがサポートされています。
  • toLeafには、葉脈のモデリングとアニメーションのためのまったく新しいレイヤーシステムが追加されています。複数のレイヤーを導入することで、非常に複雑な葉脈システムも作成できます。各レイヤーは、タービュランスとベンドエフェクトのコントロールのために、独自の独立したモディファイアスタックを持っています。
  • また、すべてのtoPlantレイヤーのFurlingモディファイアが改良され、オブジェクトの長さに沿ったFurlingエフェクトの微調整がより簡単になりました。新しいAngle Biasは、複数のFurlingレイヤーの必要性をなくし、非常に詳細なアーティスティックなコントロールが可能です。

MeshTools

MeshTools は、プロシージャルなモデリング&アニメーションツールのセットです。このアップデートでは、mtPolyFold、mtPointProjectとmtSubdividerが追加されます。

mtPointProjectとmtSubdivider

■mtPointProject 

mtPointProject は MeshTools の新しい機能で、オブジェクトやスプラインのポイントを他のシーンジオメトリのサーフェスに投影するために使用するものです。マテリアル、シェーダ、フィールドで制御でます。投影されたオブジェクトもサーフェスオブジェクトもアニメーションさせることができるので、複雑なレイヤーエフェクトを簡単に作成できます。

■mtSubdivider

mtSubdividerもアップデートされ、 Bilinear Offset、Catmull-Clark、Shards、Whirlの4つの新しいプロシージャルサブディビジョンモードが追加されました。都市ブロック、回路基板、舗装デザイン、無限の抽象アニメーションなどを即座に作成できます。

mtPolyFold

mtPolyFoldは、オブジェクトの表面を折りたたんだり、丸めたり、剥がしたりできる新しい機能です。

mtPolyFoldの主な機能は以下の通りです。

  • シーンオブジェクトの表面を折りたたんだり、丸めたり、剥がしたりできます。
  • ポリゴンは、ランダム、選択、シェーダやテクスチャの使用によって選択できます。
  • 直感的でアーティストフレンドリーなコントロールにより、エフェクトの微調整が可能です。オフセット、スケーリング、折りたたみ方向を、可能な限りランダムに調整できます。
  • mtPolyFold は、MeshTools スイート全体とシームレスに連動します。複雑なジオメトリのアニメーションを簡単にレイヤー化できます。
  • mtPolyFold は完全にプロシージャルで、ポリゴンオブジェクト、プリミティブ、ジェネレータで動作します。

NeXus

シミュレーションの高速化

NeXusのGPUパーティクルシミュレーションをより高速かつ効率的にするためにオーバーホールが行われました。

新しいパーティクルとオブジェクトのコリジョンシステムにより、以下のような改善が見られます。

  • シミュレーションの速度が大幅に向上し、アニメーション化されたハイポリゴンのコリジョンオブジェクトが驚くほどの精度とスピードで処理されるようになりました。
  • GPUソートの高速化により、nxFluids、nxConstraints、nxPushなどのモディファイアの計算がより速くなりました。
  • シェーダの実行がよりスマートになり、GPUへのシェーダ更新が減りました。
  • これらすべては、GPUコアシステム全体でより少ないVRAM使用量で達成されています。

これらの大幅な改良により、NeXusは以前よりも高速で効率的になり、シミュレーション時間が短縮されたことで、より多くのエネルギーをシーンの重要なデザインやアートディレクションに費やすことができます。

新しいモディファイア

NeXusは、Vulkanを使用した、流体、グレイン、コンストレイント、パーティクルモディファイアをGPU上で実現する、統合されたGPUパーティクル&シミュレーションシステムです。最新リリースでは、nxFollowGeo、nxColor、nxCover といった新しいモディファイアが追加される予定です。

■nxFollowGeo

新しい nxFollowGeo モディファイアを使用して、パーティクルをシーンオブジェクトのサーフェスに追従させることができます。これはGPU流体ソルバを含む他のすべてのNeXusモディファイアと連動し、複雑なシミュレーションのセットアップを素早く簡単に行うことができます。

1つのnxFollowGeoモディファイアに無制限のシーンオブジェクトをレイヤーすることができ、それぞれに吸引力(pull force)、サーフェスオフセット(surface offset)、摩擦(friction)などのカスタム設定が可能です。オブジェクトのサーフェスに追従するだけでなく、ポリゴンエッジやシーンスプラインにパーティクルを追従させることもでき、ワイヤフレームアニメーションやHUDエレメントに最適です。

■nxColor

nxColorでは、直感的なレイヤリングとブレンディングシステムを使用して、パーティクルの高度なカラーリングが可能です。カラー、グラデーション、テクスチャ、シェーダ、フィールドを組み合わせて、パーティクルのカラーエフェクトを無制限にコントロールできます。

■nxCover

nxCoverを使用すると、シーンオブジェクトやスプライン上のパーティクルをアーティスティックに覆い、アニメーション化でき、次のようなことが可能となります。

  • パーティクルは、エッジ、ポイント、ポリゴン、サーフェスに着地するように設定できます。
  • 1つのモディファイアで複数のオブジェクトを使用でき、パーティクルはシーケンス、ランダム、または定義された動きの設定で、1つのオブジェクトから次のオブジェクトに移動できます。
  • アニメーション化されたワイヤーフレームエフェクトを簡単に作成できます。
  • パーティクルレイモードを使って、砂塵や雪が積もったようなエフェクトを即座に作成できます。

TerraformFX

TerraformFXには以下の新機能が追加予定です。

Advanced Terrain Shader

Advanced Terrain Shaderは、Cinema 4Dシェーダーをサポートするすべてのレンダーエンジンでプロシージャルに動作し、複雑な風景テクスチャのデザインを高速かつ直感的にします。主な機能は以下の通りです。

  • カスタマイズされたデータマップの生成、ブレンド、フィルタリング、調整が可能です。これらを使って、カラーやレンダリングエフェクトを地形に適用できます。
  • 世界中の地形の膨大なカラーパレットを含むライブラリがあり、それぞれ衛星画像からサンプリングされているので、リアルな結果を作成することができます。
  • 河川、洪水、分布する岩石など、多くの地形特徴をマスクし、ワンクリックで自動的に着色することができます。高度、傾斜、曲率などの地形データをブレンドして、地形の色や効果をミックスできます。
  • ビットマップ、Cinema 4Dシェーダ、フィールドも使えます。すべてのテクスチャとレイヤーは、外部ソフトウェアで使用するために、8、16、または32bit TIFFファイルとして任意の解像度でエクスポートできます。

tfNoise と tfDistribute

■tfNoise

tfNoiseはTerraformFXでリアルな風景を作成するための重要なツールの一つです。アップデートされたadvanced noise modeにより、無制限にユニークでカスタマイズされたノイズを作成できるようになります。新しいノイズは、山脈、砂漠の峡谷、草原のような大規模なシーンの形成や、岩肌、舗装、地層など、より小規模なディテールにも使用できます。

■tfDistribute

tfDistributeは、岩、茂み、樹木を地形表面にスキャッタリング(散布)できる新しいフィルタです。これにより、非常に高度なディテールが追加され、風景をよりリアルにすることができます。配置されたオブジェクトはTerraformFXのハイトマップによって生成されるため、オーバーヘッド(追加の負荷)はほとんどなく、何十万ものオブジェクトをほぼ瞬時に作成することができます。また、プロシージャルな分布フィルタをレイヤー化し、ブレンドすることで、分布オブジェクトを正確に配置することができます。これには、高度、傾斜、ノイズ、フィールドなどの使用が含まれます。

オブジェクトは、ボタンをクリックするだけで自動的にマスクされ、テクスチャが適用されます。岩や木のような景観オブジェクトの分布だけでなく、ロゴ、テキスト、画像などのビットマップを使用してカスタムオブジェクトを生成することも可能です。

現時点では以上となります。

今後数週間にわたり、新機能のスニークピークが定期的に更新される予定です。また追加の情報があれば紹介したいと思います。


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