2024年3月27日(現地時間)- Chaos は、リアルタイムビジュアライゼーションプラグインの最新アップデート Enscape 4.0 のリリースを発表しました。
新機能ハイライト
この最新バージョンは、Windows と macOS で統一されたエクスペリエンスを提供することに加えて、新しいアセット、レンダリングされたイメージの品質の向上、VR ヘッドセットのサポート、より合理化されたワークフローのための機能強化などが含まれています。
新しいアセットの追加
■新しいアニメーション植生アセット
Enscape バージョン2.8では、カメラが動いている時にアニメーションするウォークスルーやビデオ用の3Dモデル、アニメーションアセットが導入されましたが、今回のアップデートでは、新たに178種類の植生アニメーションアセットが追加されました。
このコレクションにはメキシコ、北部の気候、砂漠地域特有の木、茂み、花などのアセットが含まれており、風を吹かせ、木々をなびかせることで、シーンをよりリアルに演出できます。
■新しい人物アセット
Enscapeアセットライブラリに32種類のユニークな人物アセットが追加されました。さまざまなポーズや衣装、アクセサリーを身につけた人物が利用可能です。これらのアセットはライブラリの’People’カテゴリにあり、’new’のラベルがついています。Enscapeバージョン3.4以降を使用している場合、アセットは自動的に表示されます。
キャプチャエクスポート用NVIDIA Denoiser
最新のNVIDIA ReLAX Denoiserを利用することで、画像やビデオキャプチャエクスポートのノイズを低減することができるようになりました。この最先端のノイズ除去ソリューションは、画質を大幅に改善し、Enscapeでレンダリングされたシーンの全体的な魅力とリアリズムを向上させます。
Denoiserの効果は、特に光沢のある表面やメタリックな表面など、直接光を最小限に抑えた密閉された内部空間で顕著に現れます。その結果、画像、モノラルおよびステレオパノラマ、ビデオ、VRでキャプチャされたすべてのディテールがシャープで明瞭になり、より滑らかでクリーンなビジュアルが得られます。
レイトレース人工照明ベータ版(Windows)
レイトレースされた人工照明(ray-traced artificial lights )により、小さな光源で照らされたシーンでも、シャープで正確なシャドウエッジが得られるようになりました。さらに、Enscapeのレンダラーは光源の実際のサイズを考慮して影を計算するため、よりリアルなシャープネスのバリエーションが得られます。大きな光源に照らされたシーンでよりソフトなシャドウが再現され、より物理的に正確なライティング動作が可能になりました。
ハードウェアレイトレーシングのための反射とGIの改善(Windows)
バージョン4.0では、以前のバージョンよりもレイトレースできるジオメトリが増えました。これは、反射で使用できるジオメトリの量が増えたことを意味し、以前の固定ジオメトリ制限は、使用可能なGPUメモリに応じて柔軟に変更されます。そのため、24GBのメモリを搭載したGPUでも、大きなモデルを十分に処理できるようになりました。
新しいVRヘッドセットのサポート (Windows )
Enscape 4.0では新しいバーチャルリアリティ(VR)ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であるMeta Quest 3とHTC Vive Pro 2を正式にサポートしました。これらのヘッドセットを使用して、Windows用のVRで高速なロード速度と鮮明なディテールを楽しむことができます。
また、3Dで再現されたコントローラが物理的なコントローラにマッチし、よりリアルなVR体験を楽しむことができます。Enscape VRモードはどのHMDを使用しているかを識別し、それぞれのコントローラーを表示します。
Rhino 8.3以降をサポート
EnscapeはRhino 8.3以降をサポートし、リアルタイムビジュアライゼーションをデザインワークフローに直接取り入れることができます。
RhinoユーザーはRhino 8.3の最新の機能拡張を利用することができます。既にEnscapeをご利用の方は、最新バージョンを無料でダウンロードし、インストール手順に従ってください。
UIリファイン
Enscape 4.0では、よりスタイリッシュで一貫性のあるアイコンを採用しながら、ユーザビリティと読みやすさを向上させるためにブルーの色調を統合したUIにリファインされました。ボタンはオレンジ色から青色に変更され、新しい色は白色よりもコントラスト比に優れ、情報やインタラクティビティを見つけやすく、操作しやすくなっています。
Revitワークシェアリングの最適化(Windows)
Enscape 4.0のリリースにより、Revitユーザーは共有モデル内で作業する際のユーザーエクスペリエンスが大幅に最適化されました。バージョン3.4.3で導入された部分的な修正をさらに発展させたこのアップデートは、共同作業セッション中に発生するエラー、特にユーザーがビュー、ビジュアル設定プリセット、サイトコンテキスト要素を修正する際に発生するエラーが修正されました。
Chaosの相互運用性
昨年リリースされたEnscapeとV-Rayの互換性により、2つのChaos製品間で統一されたビジュアライゼーションワークフローが可能になりました。これをさらに強化するために、EnscapeからV-Ray、そして3ds MaxやCinema 4Dを含む他のデザインアプリケーションへキーデータを転送することができるV-Ray Scene Exporterが導入されています。
Enscape 4.0とV-Ray 6.2のリリース以降では、Enscapeから.vrsceneファイルをエクスポートし、V-Ray、3ds Max、Cinema 4Dにインポートすることが可能です。このワークフロー接続により、Chaosエコシステム間の相互運用性がさらに強化されます。
チュートリアル
MacでRhinoを使い始めたばかりの方向けの新しいチュートリアルが公開されました。この最新のトレーニングビデオで基本を学ぶことができます。
価格とシステム要件
Enscape 4.0 は、64Bit Windows 10 以降、MacOS Monterey 12.6 以降で利用可能です。IntelMacの場合、Bootcamp経由で利用することができます。Enscapeプラグインは、次のソフトウェア用に提供されています。
■Windows
- Revit 2021、2022、2023、2024
- SketchUp 2021、2022、2023
- Rhino 6.0、7.0 、8.3 (またはそれ以降)
- Archicad 24、25、26、27
- Vectorworks 2021、2022、2023 (Service Pack 1 以降)、2024
■Mac
- SketchUp 2022、2023*
- Archicad 26、27
- Vectorworks 2023 (サービス パック 6)および2024
- Rhino 7.0、8.3 (またはそれ以降)
その他のより詳しいシステム要件はこちらから(Macはこちらから)
価格は、1台の固定マシンに関連付けられる固定シートライセンスが12800円/月 または 84000円/年、複数のマシンで共有できるフローティングライセンスは 150000円/年です。
14日間の体験版が使用できます。体験版のダウンロードや価格の確認はこちらから
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