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OpenUSD を推進する AOUSD が新たなワーキンググループを立ち上げ、IntelやMaxonなどの新メンバーを発表

ニュース

2024年3月11日(現地時間) – Alliance for OpenUSD(AOUSD)は、新しい マテリアル ワーキング グループ (Materials Working Group) と ジオメトリ ワーキング グループ(Geometry Working Group)、Academy Software Foundation (ASWF)との協力関係の構築、および8名の新メンバーの加入を発表しました。

Alliance for OpenUSD (AOUSD)は、Universal Scene Description (OpenUSD)の標準化、開発、進化、成長を促進するための組織です。これまでの活動に関する記事はこちらからご覧ください

マテリアル ワーキング グループが設立

AOUSDの新しいマテリアルワーキンググループ (Materials Working Group) の設立は、3Dワークフローの進歩における重要なマイルストーンとされています。OpenUSD 内でのマテリアル定義の標準化は、複数のツール、アプリケーション、レンダラー間でのルック開発のためのシームレスなコラボレーションを促進します。これは、特に標準的な定義によって保証される長期的な安定性を必要とする業界にとって歓迎されることであり、開発者は、OpenUSDのマテリアルがエコシステム全体で一貫して予測可能に機能し、将来もそうであることを知った上で、OpenUSDのマテリアルを使用することができます。

ジオメトリ ワーキング グループが設立

新しいジオメトリワーキンググループ(Geometry Working Group)は、コア仕様ワーキンググループ(Core Specification Working Group)で進行中の作業をベースに仮想世界と物理世界の両方でUSDのサーフェス、シェイプ、ボリュームを記述するための仕様の草案を作成します。さらに、このグループはCADジオメトリデータの相互運用性標準も規定します。これらの領域はすべて、業界を横断してOpenUSDジオメトリ仕様を標準化するために不可欠なものとされています。

メディアやエンターテイメント業界では、これらの仕様により、あるツールでモデリングされたジオメトリが、他のすべてのUSD準拠ツールで同じように見え、動作することが保証されます。また、この仕様は、産業、製造、建築、エンジニアリング、建設のユースケースにおいて、USDジオメトリが仮想および物理的な世界で人間、センサー、ロボットなどと相互作用する際、USDジオメトリによって定義された設計と運用データの信頼性と寿命を保証するためにさらに重要となります。

AOUSDとASWFが協力

AOUSDのワーキンググループは、 Academy Software Foundation (ASWF)のOpenUSDに関するUSDワーキンググループとMaterialXプロジェクトを通じたマテリアルの交換について協力することになりました。これにより、映画業界を前進させる先進的なソリューションを開発・展開することができるようになります。

この協力によるマテリアルワーキンググループ最初の目標は、UsdShade の OpenUSD と共に MaterialX 標準ライブラリを標準化することとなるようです。これは、どんなOpenUSD実装も、特定のシェーディングバックエンドに依存することなく、レンダラー間で動作するマテリアルを構築するための、共通の標準化されたシェーダーノードのセットにアクセスできることを意味します。この詳細はこちらのNvidiaのブログでOpenPBRとともに紹介されています。

Academy Software Foundation のエグゼクティブディレクターである David Morin 氏はこの協力について次のように述べています。

「我々は、USDを取り巻くオープンソースエコシステムの継続的な成長に興奮しています。Academy Software Foundationは、AOUSDと協力して、現在1000人以上の参加者を数えるUSDワーキンググループによって開発されたアイデアや技術を取り入れています。また、私たちのプロジェクトの多くは、MaterialXやそのOpenPBRシェーディングモデルなど、AOUSDと共同で活動しています。私たちの関係が 正式なものになることで、相互協力とコミュニケーションが促進され、業界全体におけるオープンソースの採用と相互運用性が加速されるでしょう。」

協力に関するASWFの発表ページへ

国際的な互換性を強化した最新の OpenUSD リリース

AOUSDの主要な貢献者であるPixarは、OpenUSD v24.03のリリースを発表しました。これは、ユーザビリティと異なるプラットフォームやアプリケーション間の互換性を強化する新機能を導入し、より幅広い国際的なユーザや市場のニーズに対応するものです。特に、OpenUSD v24.03のUnicode識別子のサポートにより、非ラテン語ベースの言語で作成されたソースデータをUSDコンテンツでネイティブに表現できるようになりました。世界中のコンテンツ作成者と産業関係者は、母国語でUSDをエンコードすることが可能となりました。

このリリースの詳細についてはこちらをご覧ください。

AOUSDに新メンバーが加入

3Dワークフロー全体における相互運用性への要求は、業界全体におけるAlliance for OpenUSDへの関心を高め続けています。この度、AOUSD は新たに 8 社の一般会員を迎えることになりました。

新しいメンバーは、 AnsysBright MachinesIntelMaxonSiemensTrimbleWorleyWPPです。

AOUSD のメンバーになるための詳細はこちらから

メンバーの声

「50年以上にわたり、ANSYSは技術革新の最前線に立ち、さまざまな業界の先見性に力を与えてきました。AOUSD は、技術進歩の障壁をなくすオープンなエコシステムというアプローチに対する当社の揺るぎないコミットメントを共有しています。このイニシアティブに参加し、他の業界リーダーと協力して、次世代のシミュレーション、デジタルツイン、データ管理を提供できることをうれしく思います。」

Shane Emswiler氏 – ANSYSのプロダクト担当シニア バイス プレジデント

「Bright Machinesは、エレクトロニクスの設計・製造方法を変革し、製造バリューチェーン全体の品質基準を向上させます。私たちの野心的な目標を実現するためには、設計と製造における3Dを再定義する必要があります。OpenUSDの包括的な技術とプラットフォームは、自動組立設計を促進し、新製品の迅速なシミュレーションや、仮想環境での製品の組立・分解を可能にすることで、クライアントの新製品導入プロセスを強化します。」

LiorSusan氏 – Bright MachinesのCEO兼エグゼクティブ チェアマン

「3Dシーンの相互運用性、構築、開発パイプラインの並列化を実現するOpenUSDの成長は、コンテンツ制作者や開発者のワークフローを加速し、再構築しています。標準化開発とオープン・エコシステムを支援してきたIntelの長い歴史をさらに発展させ、OpenUSDコミュニティに参加し、USDを基盤とするコミュニティを支援し、完全なプラットフォーム・ソリューションを提供することを発表できることをうれしく思います」

Rob Bruckner氏 – Intel クライアント プラットフォーム&ディフィニション(CPAD)担当コーポレート バイスプレジデント兼CTO

「Maxonは、OpenUSDのアライアンスに参加し、3Dプロジェクトのための共通規格という目標に向かって活動できることを嬉しく思います。これにより、Cinema 4DやZBrushのアーティストは、広範で成長するエコシステムのツールで使用するためのコンテンツを作成しやすくなり、誰もがレンダリングにRedshiftを活用できるようになります。USDは、リッチなクロスプロダクトワークフローを通じてアーティストに力を与えるというMaxonの長年の信念に沿ったものであり、CinewareがAdobe After Effectsや他のホストにもたらす拡張3Dフォーマットサポートのような相互交換技術への投資を継続するものです。」

Philip Losch氏 – Maxon CTO

「SiemensはAOUSDに参加することで、当社の顧客がさまざまな産業用アプリケーションでUSDの長所を活用できるよう支援します。産業用ソフトウェアのSiemens XceleratorポートフォリオにUSDフォーマットのサポートを追加し、JT標準とUSDを統合することで、JTユーザーとシーメンスの顧客の幅広いエコシステムにUSDを拡張することができます。」

Joe Bohman氏 – Siemens Digital Industries SoftwareのPLMプロダクト担当エグゼクティブ バイス プレジデント

「Trimbleは、この早い段階でAOUSDに参加し、OpenUSDの標準化に向けたコミュニティの取り組みをサポートできることを嬉しく思っています。我々の目標は、OpenUSDのエコシステムを強化し、3Dを民主化し、すべての関係者が持続可能で相互運用可能なデータ標準の画期的な可能性から利益を得られるようにすることです。」

Aviad Almagor 氏 – Trimble のテクノロジー イノベーション担当バイス プレジデント

「WPPでは、OpenUSDがクリエイティブソフトウェア、プロダクション、生成AI、そしてその先の展望に革命をもたらす可能性を認識しています。3Dワークフローにおける相互運用性への要求がメディア・コミュニケーション業界を形成し続ける中、私たちは、クリエイティブテクノロジーにおける有名なグローバルリーダーとともに、主要メンバーとしてOpenUSDのためのアライアンスに参加する、私たちの分野における最初の企業となることをうれしく思います。アライアンスのパートナーとともに、我々は、コンテンツの構想、制作、配信の方法を変革し、最終的には、クライアントとその消費者により大きなインパクトをもたらすことになるでしょう。」

Stephan Pretorius氏 – WPPチーフ テクノロジー オフィサー

OpenUSD in GDC

3月18日から22日まで開催されるGDCで、ゲーム開発におけるOpenUSDについてのセッションが開催される予定です。

NVIDIA GTCでの主要なセッションは以下の通りです。


Alliance for OpenUSD Launches Materials & Geometry Working Groups, Forms New Liaison RelationshipAOUSD ウェブサイトへ

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