2024年1月31日(現地時間)- Scene Group は、同社の2Dアニメーションソフトウェアの最新アップデート Cavalry 2.0 のリリースを発表しました。
新機能ハイライト
Cavalryの2.0リリースでは、2.5D環境の作成で使用できるカメラ、プリコンプオーバーライドで再利用可能なテンプレートの構築、コンポーネントで複雑なリグの簡素化が導入されました。他にもパフォーマンスの向上、JavaScript APIへの多数の新機能追加、実験的な新しいパーティクルシステムなど多くの機能が追加されています。
カメラ/2.5D(PRO)
Cavalryがカメラをサポートするようになりました。コンポジションにカメラを追加すると、シェイプが3次元で動きます。
フリーフォームカメラとルックアットカメラを使えば、2.5D環境を作ることができるので、視差、トラッキング、ズームなどの動きを簡単に実現できます。
プレコンプオーバーライド(PRO)
プレコンプオーバーライドは、メインテンプレートのコンポジションのバリエーションを作成するとても簡単な方法です。
コンポジションのレイヤーからアトリビュートをプロモートすることで、そのコンポジションが別のコンポジション内でプリコンポとして使用されるときに、アトリビュートにアクセスしてオーバーライドできます。次の画像は、同じプリコンプの 3 つのバリエーションです。
コンポーネント(PRO)
コンポーネントは、他のレイヤーのコレクションを含むシェイプです。レイヤーの属性をコンポーネントにプロモートすることで、簡素化されたカスタムユーザーインターフェースを作成できます。複雑な要素を隠すことで、既製の「定型エフェクト (Canned Effect)」を簡単に共有し、再利用することが可能となります。
また、重要な属性をコンポーネントにドラッグ&ドロップするだけで、「編集モード(edit mode)」以外でもアクセスできるようになります。下の例では、8つのレイヤーを含むフルリグを、ストリング、カラー、ベベル量に素早くアクセスしながら、1つに折りたたむことができます。
Auto-Animate
新しいAuto-Animateビヘイビアを使えば、わずかなキーフレームでシェイプにさまざまなアニメーションを追加でき、直感的にアニメーションを作成し、共有することができます。
Create > Demo Scenes > Textメニューからいくつかの例を試して、Auto-Animateを使って複雑なテキストトランジションを簡単に作成することができます。
バックグラウンドレンダリング(PRO)
Cavalryでは、レンダリングが完了するまでの待ち時間が長すぎるということはほとんどありませんが、レンダリングをセカンドプロセスに送ることもできるようになりました。使用するには、レンダリングボタンを押す前に、レンダリングマネージャを開いて、バックグラウンドレンダリングオプションをチェックしてください。
テーパードストローク
新しいオプションが追加され、シェイプに沿って先細りのストロークが可能になりました。
Wave デフォーマ
Wave Deformer は、正弦波(Sine)、矩形波(Square)、のこぎり波(Sawtooth)、三角波(Triangular)のオプションで、開閉パスに沿ってループする波の歪みを作成するのに使えます。使い方は非常に簡単で、アートワークや パターンにクリーンで均一な変形を作成するのに最適です。
パーティクル(PRO)
実験的(Experimental)な機能として追加された新しいパーティクルシステムには、様々なシミュレーションを可能にするエミッターとモディファイアが含まれています。
新しいパーティクルディストリビューションもあり、各パーティクルにジオメトリをアタッチしたり、パーティクルシェイプをコネクトシェイプ(またはディストリビューションを使用するあらゆるレイヤー)の入力として使用できます。
その他
- JavaScriptの改良(PRO):人気のJavaScript APIに100以上の新機能が追加され、プロジェクト用のカスタムワークフローやツールの作成がさらに簡単になりました。Create > Demo Scenes > JavaScriptメニューにサンプルがあります。
- パフォーマンスの向上:Cavalry 2.0 には、ワークフローをスピードアップするための日常的な最適化がいくつか含まれています。
- スピードの向上はシーンによりますが、平均して再生スピードが200%向上します。パフォーマンスの向上は複雑なシーンで最も顕著で、最大~600%のスピード向上が確認されています。シンプルなシーンでは、少なくとも10%の再生パフォーマンスの向上が見られます。
- 大量のレイヤーを選択するのが100倍速くなり、大きなシーンを開くのも速くなりました。テストでは、2000レイヤーのシーンのロード時間が約22倍速くなりました。
- グループのビューポート インタラクションが改良されました。
- モーションパス:ビューポートでシェイプの位置と速度をプレビュー。
- アセットウィンドウがソートに対応。
- トラックマット、セグメントパス、増分と保存、背景ぼかしフィルタ、フォントの欠落検出、アトリビュートエディタの改善、などなど
その他すべてのアップデート内容の詳細はこちらから
価格とシステム要件
Cavalryは以下のOSで利用できます。
- macOS 11.0 (Big Sur) 以降。
- Windows 10以降。
より詳しいシステム要件の確認なこちらから
ライセンスは無料のスターター版と有料のPro版があります。
Pro版の価格はサブスクリプションで16ポンド(約3000円※投稿時点)です。
無料スターター版とPro版の比較や最新の価格の確認はこちらから
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