2023年11月30日(現地時間)- Chaos は、建築ビジュアライゼーション向けのレンダリングソフトウェアの最新アップデート Corona 11 のリリースを発表しました。
新機能ハイライト
このリリースでは、デザインプロセスをスピードアップし、より自由でクリエイティブなコントロールを可能にする新しいツールが追加されています。
これらの機能はすべて、Corona for 3ds MaxとCinema 4Dの両方に適用されます(明確に言及されているいくつかの例外を除く)。3ds Maxが「Map(マップ)」と呼ぶものは、Cinema 4Dでは「Shaders(シェーダー)」と呼ぶことにご注意ください。
Corona Tile Map
Corona Tile Mapを使用すると、ビットマップまたはプロシージャルなマップを使用してタイルの色を定義し、必要に応じてイメージをタイル上にリピート、ランダム化、またはテッセレーションを適用できます。CoronaのMappingRandomizerとMultiMapには “by tile id “モードが追加され、必要に応じてタイルごとに結果をランダム化できるようになりました。
Scatter
Scatterに2つの新しい機能が追加されました。
■Scatter Altitude
Scatter Altitudeを使用すると、スキャッタリングの高度の最大値と最小値を定義し、よりリアルで魅力的な自然シーンを作成できます。 例えば、樹林や水際線の上限と下限を設定し、シーンの下部に影響を与えることなく、山の頂上周辺に雲を散りばめることができます。
■Scatter Look At
Edge Map/Edge Shader
Edge Map/Edge Shaderを使えば、オブジェクトのエッジに風化や 汚れのようなエフェクトを簡単に適用できます。葉っぱ、写真、地図、紙など、厚みのないオブジェクトに特に便利です。新しいEdge Map/Edge Shaderは、ある点が幾何学的なエッジからどのくらい離れているかに基づいてカラーグラデーションを作成できます。
Pyro (Cinema 4D)
新しいPyroのサポートにより、シミュレーションを実行し、OpenVDBにエクスポートして、シーンにロードし直す必要がなくなりました。すべてCorona for Cinema 4Dで直接シームレスに行うことが可能となりました。
Corona Power Tools (3ds Max)
Corona 11 for 3ds Maxには、Corona Power Toolsと呼ばれる便利なスクリプトセットが付属しており、繰り返しの多い面倒なデザイン調整をスピードアップすることができます。
■Object Replacer
Object Replacerツールを使えば、選択したオブジェクトセットを異なるオブジェクトと簡単に入れ替えることができます(部屋のすべての椅子を異なるモデルの椅子に入れ替えるなど)。
■Pivot Placer
Pivot Placerには次のモードがあります。
- Bounding Box:選択したオブジェクトの軸のオフセットを変更することでピボットを移動します。
- Point Selection:選択したオブジェクトのピボットを、そのオブジェクトの選択したポイントに配置します。
■Transform Randomizer
選択されたオブジェクトをその軸と変化範囲に基づいて変形します。トランスフォームの種類は、平行移動、回転、スケーリングです。
■Scene Cleaner
アニメーションキーやレイヤーの削除、Undo/Redoスタックのクリアなど、チェックボックスとして提供されているオプションからシーンをクリーンにできます。
■Selection Randomizer
選択されたオブジェクトのパーセント/カウントに基づいて、オブジェクトの現在の選択をランダム化するツールです。
基本的な使い方としては、シーン内のいくつかのオブジェクトを選択し(これは通常、手動でより小さな選択を行うことができるので、多数のオブジェクトになります)、選択したままにしたいオブジェクトのパーセンテージまたはカウントを設定します。プレビュー開始を使用すると、残りの選択範囲を確認できます。その後、設定を調整して別の選択範囲を取得したり、ランダマイザーを閉じて効果をキャンセルしたり、適用したりできます。典型的な使用例としては、大量のオブジェクトの40%を削除し、シーンを間引くことなどがあります。
その他のアップデート
- Intel Denoiserのアップデート:Intel Denoiserが、バージョン2にアップデートされ、CPUまたは互換性のあるGPUで実行できるようになりました。最終レンダリングにIntelデノイジングを選択すると、Coronaは互換性がある/利用可能な場合はGPUを使用し、そうでない場合はデフォルトでCPUを使用します。また、[ Performance(パフォーマンス)]タブで、レンダリング中にIntelデノイザーを使用するかどうかを選択し、IR中に使用されるようにすることもできます。
- Normal / Bumpフィルタリングの改善:ノーマル(Normal)/バンプ(Bump)フィルタリングの改善により、より小さいレンダリング解像度を使用したり、オブジェクトをカメラから遠ざけたりした場合に発生する、これらのチャンネルのディテールの損失が軽減されます。
- Cinema 4Dと3ds Maxの最新バージョンで提供される新しいカラーマネージメントオプションを活用できます。
- Corona 11 for Cinema 4Dには、改良されたリスター機能も搭載されています。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Corona Solo ライセンスの価格が7500円/月または50000円/年です。
Chaos Phoenix、Scans、PlayerなどのChaosツールが含まれるCorona Premiumライセンスの価格が、67000円/年、または9500円/月です。
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このリリースでは体験版がリフレッシュされ、すべてのユーザーが新機能を試すために30日間のトライアルを利用できます。
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