2023年11月2日 – Pixiv は、Unreal Engine 用の VRoid SDK の提供開始を発表しました。
VRoid SDK について
VRoid SDKは、VRoid Hubに登録された3DキャラクターのモデルデータをさまざまなVR/ARプラットフォームや3Dコンテンツ上から利用できる機能を提供する、ソフトウェア開発者向けキットです。このVRoid SDKは、これまでUnity用のパッケージのみで提供されていましたが、この度Unreal Engine向けパッケージが公開されました。
VRoid SDKを導入することで、ユーザーはVRoid Hub上で公開されている3Dキャラクターをサービス内で利用できるようになり、サービスごとに独自のアバター管理システムを持つ必要がなくなります。
■VRoid SDKを導入するとできること
VRoid Hubのキャラクターを
3Dモデルとして読み込む
VRoid Hub上のキャラクターを、Unity上でシームレスに利用できます。一度取得した3Dモデルデータは暗号化した上でキャッシュし、読み込み速度を短縮します。
オリジナルキャラクターを利用したマルチプレイアプリケーション・ゲームを作成するための、アバター管理システムを提供します。マルチプレイ用SDKを導入することで、VRoid Hubからクライアントへ必要なモデルデータを配信します。
※通常のSDKとは別に、マルチプレイSDKの申請が必要です。
アプリから直接キャラクターを
VRoid Hubへアップロード
VRoid Hubへアップロードすることで、スマートフォンやPCのブラウザからキャラクターを見ることができるようになります。アップロードSDKを導入することで、キャラクターモデルを他のVRoid SDK連携アプリで活用することも可能です。
※通常のSDKとは別に、アップロードSDKの申請が必要です。
利用について
VRoid SDKを使うと、開発者は、様々な人が生み出した3Dモデルを呼び出し、利用できるアプリケーション開発が可能になります。
この「様々な人が生み出した3Dモデル」は「他者の創作物」であり、作者がいます。よって、その扱いには細心の注意を払う必要があります。3Dモデルの作者は、自分の作ったモデルに少なからず愛着を持っており、モデルに利用条件を設定しています。その利用条件を加味しない使い方ができてしまうと、作者に思わぬ不利益が生じ、利用可能な3Dモデルの提供を控えてしまう事につながる可能性があります。
これを避けるため、Pixivは、VRoid SDKを使ったアプリケーションを審査するという形を取っています。この審査を通過すると、VRoid Hub上にアプリケーションが掲載されるのでの露出が増えるのに加えて、以下のような特殊なモデルが使用可能になります。
- 他人の利用OK(ダウンロードNG)な他人のモデル
- モデルが作れる一部のアプリから直接VRoid Hubにアップロードされたモデル
この審査をスムーズに通過できるように、ガイドラインが制定されています。大まかには以下の5項目に留意して開発を行う必要があります。
- アプリケーション全体の基本動作に問題がない
- VRoid Hubとの連携が問題なく行える
- モデルの利用条件が適切に表示できる
- アプリケーション設定ページ入力項目の確認と、実際の挙動をあわせる
- 禁止事項
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SDKを利用するには開発者登録が必要です。
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