Unity、ゲームがインストールされた回数を基準とした Unity Runtime Fee の導入を発表

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2023年9月12日 – Unity Technologies は、ゲームがインストールされた回数を基準とした Unity Runtime Fee の導入と11月からの新しいサブスクリプションプランを発表しました。

Unity Runtime Fee とは

Unity Runtime Feeは、Unity がサポートする全ゲームプラットフォームでの各ゲームのインストール数に基づいた追加の利用料金となります。これは値上げとなりますが、現在のUnity Editorユーザーの一部にのみ影響します。

Unity エンジンは Unity エディターと Unity ランタイムという 2 つの重要なソフトウェアコンポーネントで構成されています。Unity ランタイムとは、毎月何十億回もダウンロードされ、プレイヤーのデバイス上で実行される、Unity で制作されたゲームを大規模に動かすためのコードのことを指します。

ゲームがダウンロードされるたびにUnityランタイムもインストールされるため、対象のゲームがエンドユーザーによってダウンロードされる回数を基準とした、Unity Runtime Fee が導入されることになりました。これは収益分配とは異なり、初期インストールをベースとした料金は、プレイヤーのエンゲージメントによる継続的な経済的利益をクリエイターは得ることができるとUnityは考えています。

適用されるゲーム

Unity Runtime Fee は、次の2 つの条件が当てはまるゲームが対象となります。「①ゲームの過去 12 か月の収益が最小しきい値を超えている」かつ「累計インストール数が最小しきい値を超えている」。

規模が拡大していない企業様への影響を避けるため、収益とゲーム・インストールのしきい値は高めに設定されているとのことです。影響を受ける開発者は、一般的に成功したゲームを持っておりしきい値をはるかに上回る収益を上げている開発者ということになります。

  • Unity Personal および Unity Plus:Unity Runtime Fee は、過去 12 か月間の収益が 20 万ドル以上で、生存期間中インストール数が 20 万件以上のゲームに適用されます。
  • Unity Pro および Unity Enterprise:Unity Runtime Fee は、過去 12 か月間の収益が 100 万ドル以上で、生存期間中インストール数が 100 万件以上のゲームに適用されます。

価格について

2024 年 1 月 1 日より、新しいポリシーの適用に伴い、クリエイターがより柔軟にライセンスを管理できるよう、収益を問わず、だれでも Unity Personal を利用できるようになります。スタジオが制作したゲームが収益とインストール数のしきい値を超えた場合は、各インストールにつき少額の定額料金の支払いが発生します。

ゲーム収益化の観点から北米やヨーロッパなどのゲーム収益化が確立された地域と、インドなどのゲーム新興国の間にはばらつきがあるため、それを考慮した料金体系となっています。

 

Unity Runtime Fee に関するスケジュール
:お客様のゲームが Unity Runtime Fee の対象であるかの確認と、支払い金額の算出を行っていただけます。新規インストール数を基準とする支払いは 2024 年 1 月 1 日より、月額で発生します。
ステップ 1:ゲームが対象であるかご確認ください。
お客様のゲームが収益とインストール数、両方のしきい値を満たした場合、支払いが発生します。
Unity Personal および Unity PlusUnity ProUnity Enterprise
収益しきい値(過去 12 か月)20 万米ドル100 万米ドル100 万米ドル
インストール数しきい値(サービス継続期間中)200,0001,000,0001,000,000
ステップ 2:支払い料金を算出。
お客様のゲームが両方のしきい値を満たした場合、段階料金が適用され、新規インストールごとに料金が発生します。
Unity Personal および Unity PlusUnity ProUnity Enterprise
月ごとの新規インストール数標準価格(しきい値に達している場合)
1 ~ 100,000新規インストールにつき:0.20 米ドル新規インストールにつき:0.15 米ドル新規インストールにつき:0.125 米ドル
100,001 ~ 500,000新規インストールにつき:0.075 米ドル新規インストールにつき:0.06 米ドル
500,001 ~ 1,000,000新規インストールにつき:0.03 米ドル新規インストールにつき:0.02 米ドル
1,000,001 以上新規インストールにつき:0.02 米ドル新規インストールにつき:0.01 米ドル
月ごとの新規インストール数新興市場向け価格(しきい値に達している場合)
1 以上新規インストールにつき:0.02 米ドル新規インストールにつき:0.01 米ドル新規インストールにつき:0.005 米ドル

割引について

ボリュームディスカウント

Unity Pro と Unity Enterpriseでは、規模の拡大に合わせてボリュームディスカウントが適用されるようになり、Unity Runtime Fee のインストール費用が大幅に減額されます。これはさまざまな特典があるというだけでなく、ゲームの成長につれ、Unity Pro と Unity Enterprise のライセンスの利用料金負担の相殺に繋がります。

エディター以外の Unity サービスの利用によるクレジットの獲得

Unity Gaming Services やモバイル広告に対応したゲーム向けの Unity LevelPlay メディエーションなど、エディター以外の Unity サービスの採用状況に基づいて Unity Runtime Fee に対してクレジットをご利用いただける場合があります。詳細については、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。

Unity Runtime Feeについてより詳しい情報はこちらのFAQページで確認できます。

新しいサービスとツール群を追加料金なしで使用可能に

今年 11 月に一部の Unity サブスクリプションプランが更新される予定です。

コラボレーションの促進(Unity DevOps)、クラウドベースのアセット管理(Unity Asset Manager)、ロールとアクセス制御(Team Administration)、ランタイム時の AI 機能の追加(Unity Sentis)といった新機能があり、これら新しいツール群とサービスは、ますます複雑になるゲーム開発に携わるクリエイターをこれからも支援する目的で、シート価格を増額することなく提供されます。

  • Unity のすべてのプランで Unity Sentis を利用できるようになります。Unity Sentis を使用すると、ゲームやアプリケーション内の Unity ランタイムで稼働する AI モデルを組み込むことができます。クラウドコンピューティングに追加のコストの支払いが必要になることや、遅延が発生することはありません。
  • Unity Personal に Unity Asset Manager の無料枠(合計 10GB のストレージ)、最大で 3 シートの Unity DevOps(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間)、Team Administration の基本ロールが含まれるようになります。
  • Unity Pro に Unity Asset Manager(1 シートにつき 50GB のストレージ、チームでの共有のためにプールされる)に加え、同数の Unity DevOps のシート(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間)が含まれるようになります。また、アクセス管理用の Team Administration のツールも含まれるようになります。
  • Unity Enterprise に Unity Asset Manager(1 シートにつき 120GB のストレージ、チームで共有のストレージプールとして利用可能)に加え、同数の Unity DevOps のシート(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間が付属)が含まれるようになります。Team Administration のツール群(カスタムロールや SSO などを含む)を使用することで、より高いレベルで管理できます。

■Unity Plus のサブスクリプションが廃止

Unity が提供するプランのラインナップをシンプルにする目的で、2023 年 9 月 12 日より、Unity Plus のサブスクリプションの新規契約の受付が停止されました。現在ご契約中の方は、即時対応の必要なく、10 月中旬に Unity Pro へのアップグレードを案内する E メールが届き、現在の Unity Plus の料金で Unity Pro を 1 年間利用できます。


Unity のプランの価格設定とパッケージの更新

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