2023年9月5日(現地時間)- Adobe は、VRとデスクトップ体験を組み合わせたスカルプトおよびモデリングアプリ Adobe Substance 3D Modeler の最新アップデートV1.4をリリースしました。
新機能ハイライト
このリリースは、UIシステムのオーバーホールにより多数の新機能、修正、変更が行われており、Modeler史上最大のアップデートとされています。
Modelerのすべてのインターフェースが新しいシステム用に更新されたことに加えて、リファレンス画像、エクスポートの改善、アンビエントオクルージョン、ワコムタブレットのマルチタッチサポート、VRに入らずに6自由度コントローラを使用できる実験的なハイブリッドモードの追加などがおこなわれています。
リファレンス画像
Modelerにリファレンス画像を表示することができるようになりました。インスピレーションをModelerに直接取り込み、制作中に簡単にアクセスすることが可能となっています。
注意:現在、リファレンス画像はデスクトップでインポートする必要があり、VRでのみ表示されます。
カスタマイズ可能な照明
Modelerの照明システムを構成する3つのライトの位置、強さ、色を変更できるようになりました。
新しいライティング設定は、モデルモードとキャプチャーモードの両方に適用されるので、モデリング専用のプリセットを作成したり、キャプチャーモード専用のプリセットを作成したりできます。ライトはKey(キー)、Fill(フィル)、Rim(リム)と呼ばれていますが、印象的な画像を作成したり、シーンの側面を強調したりするために好きなように使用できます。
新しいUI
上部と下部のバーが新しくなり、F8 ショートカットを使用せず、トップバーからキャプチャーモードにアクセスできるようになりました。
カラーパレットは、上部の環境パネルや、シーン内のオブジェクト数を表示する新しいシーン統計パネルで切り替えることもできます。
配置モードもパレットの下部からデスクトップの下部バーに移動しました。
ワープツールの新しいフォールオフオプション
ワープツールに5つの新しいFalloff(フォールオフ)オプションが追加されました。これらのオプションは、ワープツールがクレイに与える影響を変更し、クレイをワープさせる際に、より厳しいまたはより滑らかな変化(transition)を作り出すことができます。
ワープ ツールのデフォルトは、引き続きで元のフォールオフパターンのままです。
その他の新機能
さらに、アンビエントオクルージョン、エクスポートの改善、新しいテーマ、クレイ、スプリットツールとクロップツールのビジュアライゼーションの改善、そしてデスクトップとVRに加えて使用できる新しい実験モードも追加されました。
- アンビエントオクルージョン:環境設定 > 実験(Preferences > Experimental)に新しいアンビエントオクルージョンオプションを追加。これはModelモードのクレイ(Cray)の外観にのみ影響します。アンビエントオクルージョンの半径(Ambient occlusion radius)スライダーを使用して、効果の強さを調整できます。
- エクスポートの改善:エクスポートパイプラインがオーバーホールされました
- エクスポートされたメッシュはUVシームで密閉されるようになり、メッシュがUVアイランドに基づいて分割されていた問題が修正されました。
- Quadエクスポートがカラーをサポートするようになりました。
- UVを含む四角形のエクスポートは、四角形で整列された三角形ではなく、実際の四角形になりました。
- エクスポートの品質とパフォーマンスに関する様々な調整と改善。
- 新しいテーマ:2つ目のテーマが追加されました。環境設定>一般(Preferences > General)で、ダーク(Dark)とダーケスト(Darkest)のテーマを切り替えられるようになりました。
- 実験的な “Controllers on Desktop “モードを追加:環境設定 > 実験的(Preferences > Experimental)でオンにできます。このモードでは、ヘッドセットを装着せずにデスクトップ上でVRコントローラーを使用できます。ヘッドセットによっては、ハードウェアの制限により、このモードをうまくサポートできない場合があります。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Substance 3D Modelerは、Windows 10 (64bit)以降で利用できます。
サポートされるヘッドセットのリストはこちら(Modeler を使用するためにVRデバイスは必須ではありません)
Adobe Substance 3D Modelerは、Adobe Substance 3D アプリのサブスクリプションプランに含まれており価格は次のようになっています。
- Adobe Substance 3D Collectionプランには、Painter、Designer、Sampler、Stager、Modelerアプリと、1か月あたり最大50の3Dアセット(マテリアル、モデル、およびライト)が含まれ、6,028円/月(税込)です。
- チーム向けAdobe Substance 3D Collectionプランには、5つのアプリ、100の3Dアセット、1TBのストレージ、と簡単なライセンス管理が含まれ、12,188円/月(税込)です。
また、Steam で2023年末まで無料アップデートが可能なModeler、Painter、Designer、Sampler、Stagerの永久ライセンスの購入が可能です。(Substance 3D アセットプラットフォーム(以前の Substance Source)へのアクセス権限は含まれていません。)価格はそれぞれ16,500円です。
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