2023年8月18日(現地時間)- Polygoniq は、レンダリング管理アドオン『Renderset』の最新アップデート Renderset 1.9 をリリースしました。
Blender用レンダリング管理アドオン『Renderset』
『Renderset』は、1つのシーンを多くの異なる視点でレンダリングする際に役に立つBlender用レンダリング管理アドオンです。
様々な静止画/アニメーションのレンダリング設定を1つの.blendファイルに保存するレンダーコンテキストというコンセプトにより、設定を迅速に切り替えて微調整したり、さらにそれらを一つずつレンダリングして保存することができます。
レンダーコンテキスト(Render Contexts)
Rendersetでは、レンダーコンテキストと呼ばれるカメラや可視性を含むシーン設定を保存して、ボタンをクリックするだけで変更することができます。1つの.blendファイルで異なるコンテキストの作業が可能です。
例えば次のロボットシーンでは、4つの異なるコンテキストがあり、それぞれ異なるカメラ、ワールド、コレクションの可視性、解像度などをもっています。
また、編集したいコンテキストを複数選択してまとめて変更することができるレンダーコンテキストのマルチ編集機能がまもなく追加予定となっています。(誤って上書きしてしまわないように、安全策を講じる必要あり)
すべてをレンダリング(Render All)
シーンとコンテキストの準備ができたら、”Render All “を押して、チェックされたレンダーコンテキストを1つずつレンダリングすることができます。レンダリングセットの設定により、出力ファイルは指定した設定に基づいて保存されます。
インターフェイスはクラッシュを防ぐために自動ロックされます。また、レンダリングされたビューポートモードは、ESCキーを押した後にシーン全体がロードされないように、ソリッドモードに切り替えられます。
■レンダーパスについて
レンダーパスは、レンダリングイメージを色、直接光、間接光などに分割して個別に編集したり、深度や法線などのデータを抽出するために使用できます。Rendersetは、チェックしたすべてのパスを自動的に保存することができます。パスはレンダーセットコンテキストごとには保持されないので注意してください。

その他レンダリングと出力に関する詳細はこちらから
ビューからのコンテキスト
ビューを移動し、ボタンを押すだけで、新しいレンダーコンテキストとカメラを簡単に追加することができます。
コンテキストは、好きなだけ作成できますが、コンピュータが後ですべてのレンダリングを処理できることを確認してください。また、順番を保持するためには、コンテキストにきれいな名前を付ける必要があります。
カメラごとのコンテキスト
クライアントから大きな.skpや.fbxファイルをインポートした後など、多くのカメラが含まれていることがあります。” context per selected Camera(選択したカメラごとのコンテキスト)”を使えば、カメラから簡単にコンテキストを追加できます。
ユーザーインターフェース
renderset 1.9では、UI全体がナビゲートしやすく、理解しやすいように一新されました。
「Global settings(グローバル設定)」と「Context settings(コンテキスト設定)」の2つのメインタブがあり、グローバルまたはコンテキストごとに保存することができます。将来的には、何でも右クリックして、保存するかどうかを決めることができるようになる予定です。
アップデート情報
V1.9 – 2023/08/18
- ターボツールのサポート追加。
- UIのクリーンアップ。
- オペレーター使用時にCtrlを押してコンテキストを上下に移動するUXの改善。
- 現在のビューポートビューからレンダーコンテキストを作成。
- VRAMを節約しレンダリング時のクラッシュを避けるためにソリッドビューポートに切り替え。
- バグ修正。
今までのチェンジログの確認はこちらから
価格とシステム要件
renderset 1.9 はBlender 3.3 LTS、3.4、3.5、3.6 LTSをサポートしています。その間のバージョンや3.6より新しいバージョンでも動作する可能性は高いですが、保証はされていません
価格は、個人用非商用ライセンスが19.99ドル、プロ商用ライセンスが37.99ドル、商用マルチシートライセンスが79.99ドルです。すべてのライセンスには将来のアップデートも含まれています。また、個人用非商用ライセンスはアップデートの2か月後にリリースされます。
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