フリーランスのコンセプトアーティスト/アートディレクター Julien Gauthier氏による Blender 用のアドオン『Auto-Building』の紹介です。
Auto-Building
Auto-Buildingは、Blenderのジオメトリノードを利用して、好みに合わせて様々な建物構造を簡単に作成できるアドオンです。使いやすいインターフェイスによる Geometry Node に詳しくなくても利用できます。
このアドオンでは、ドア、窓、パネルなど、様々な建築要素を設定することができます。使いたいオブジェクトのコレクションをドラッグ&ドロップし、設定を変更するだけです。シンプルなメッシュにプロシージャルに配置されるため、複雑で詳細な建築物を作成することができます。自動化と手動制御のバランスが考慮されており、建物の作成プロセスを効率化する一方で、手作りのモデリングコントロールも保持できるようになっています。
ワークフローについて
このツールのワークフローの主なアイデアは、シンプルなローポリメッシュを使用し、オブジェクトにしたい面にマテリアルを割り当てることで面上のジオメトリを分散/置換して複雑な建物を作成するというものです。メッシュがブーリアンをもっていれば、ファサードに穴を開けることもできます。
この原則はエッジにも当てはまります。Creaseアトリビュートを使えば、例えば、建物の上部に沿って特定のオブジェクトを散りばめて、繰り返しのディテールを作ることができます。あるいは、それを押し出して出っ張りを追加します。
屋根マテリアルはシンプルなジオメトリに適用すると、屋根瓦が即座に表示されます。
サンプルビルディング
アドオンには、50以上のサンプルビルディングを含む blend ファイルが付属しています。アセットとしてサムネイル付きでマークされており、アセットブラウザで利用できます。
Auto-Base
Auto-Base はフルバージョンでのみ利用可能な追加のツールです。オートビルドが機能するためのベースを作成するのに役立ちます。手作業でモデリングされた建物の代わりにはなりませんが、低コストで背景となる建物を作成するには最適な機能です。
機能リスト
- コレクションからオブジェクトを面にスポーン。
- 密度、ランダム性、自動ブーリアン、オフセットなどをコントロールできます。
- 面の形状に合わせてオブジェクトを変形させるので、凹凸や様式化されたデザインを追加するのに最適です。
- 水平または垂直のエッジにオブジェクトを生成し、それらの間の距離、変形させるか中央に配置するかを選択することができます。
- プロファイルに従ってエッジを押し出して出っ張りを追加。
- 屋根のパラペットや瓦の自動配置。
- 屋根瓦はランダムに配置することも、規則的な分布に従って配置することもできます
- 屋根上またはファサード上にオブジェクトを散在させる
- 支柱と基礎を自動作成
- モジュラー屋根(ベータ版)
より詳しい情報はこちらのドキュメントページをご覧ください
ライトとフルバージョンの違い
Auto-Buildingには2つのバージョンがあります。どちらもすべての機能を備えたAuto-Buildingアドオンが利用可能ですが、サンプルと追加ツールに以下のような違いがあります。
■ライト(Lite)バージョン
- すべての機能を備えたAuto-Buildingアドオン
- 7つのビルディングスタイルサンプル(ベニス、中世、ネオクラシック、アジアンブロック、高層ビル、古い日本、古民家)
■フル(Full)バージョン
- すべての機能を備えたAuto-Buildingアドオン
- 12のビルディングスタイルサンプル(ベニス、ベネチア宮殿、中世、城、ネオクラシック、アジアンブロック、高層ビル、古い日本、古い家、荒れ地、SF、2Dスタイライズド)
- スタイルごとに複数の建物例があります。合計~50の建物
- Auto-Base geometry node modifier
価格とシステム要件
このアドオンはBlender 3.5以降にのみ対応しています
Blender Market では、フルバージョンの価格が45ドル、ライトバージョンの価格が25ドルとなっています。Gumroadでは、フルバージョンの価格が60カナダドル(CAD)、ライトバージョンの価格が35カナダドルとなっています。設定価格と為替の影響だと思いますが現時点では、Gumroadのフルバージョン価格は、Blender Marketの価格より若干が安くなっています。
アドオンページへ( Blender Market / Gumroad )
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