2023年5月18日(現地時間) – Nekkiは、AIアシストキーフレームアニメーションソフトウェアの最新アップデート Cascadeur 2023.1 をリリースしました。
新機能ハイライト
このアップデートでは、指のオートポージングや ビデオ MoCap 新しいコントロールピッカーなどの新機能が追加されています。
指のオートポージング(AutoPosing for Fingers)
人型キャラクターのオートポージングと同様に、キャラクターの指にもオートポージングコントローラーが搭載されました。ユーザーが指の位置を変えると、Cascadeurの高度なAIが手全体を調整し、自然でリアルなポーズに仕上げてくれます。この機能は、CascadeurのPro版でのみ利用可能です。
この機能は、ツールバーのAutoPosing: FingersアイコンからAutoPosingを有効にすることで、アクセスすることができます。
Video MoCap (Alpha)
Cascadeurに取り込んだ画像や動画から自動的にポーズを検出し、キャラクターに適用することができるようになりました。
この機能は、ツールバーの Mocap ボタンをクリックすると利用できます。
新しい Video MoCap の最初のアルファバージョンは、すでにかなり良い結果を出していますが、このMoCap 機能はまだ開発の初期段階であり、パフォーマンスが非常に遅いとのことです。現在、多くの場合、1 フレームあたり約 20 秒かかります。将来のバージョンでは、速度が向上する予定です。
また、この機能を使用するには、プログラムはサイズが約 700 MB の追加パッケージをダウンロードする必要があることに注意してください。
新しいコントロールピッカー
キャラクタリグの様々な部分(手足、頭、体など)を素早く選択するための専用パネルが追加されました。これにより、ビューポートで直接選択するよりも、コントローラのグループへのアクセスがより便利になります。
このパネルを開くには、ウィンドウメニューからコントロールピッカー(Control Picker)を選択します
MacOSのベータ版
MacOSのベータ版がリリースされました。新規登録や追加料金は必要はなく、すべてのユーザーが利用可能です。また、Cascadeur for Macは、M1またはM2のようなARM CPUが必要です。
大規模な UI アップデート
以下のようなUIのアップデートが行われました。
- ファイルメニューに「終了」ボタンが追加されました。
- Animation Tracks を操作するボタンのデザインが変更しました。
- バリスティック軌道(Ballistic Trajectories)を操作するボタンのデザインが変更。
- タイムラインの設定がシーン設定パネルに複製され、そこで操作できるようになりました。
- タイムライン全体を選択するホットキーが追加されました。
- トラックストレッチモードの有効・無効をタイムライン上の専用ボタンで設定できるようにになりました。
- タイムライン上のタイマーを無効にできるようになりました。
- ゴーストのアウトラインを有効にし、見分けやすくすることができるようになりました。
- タイムライン上でフレームを移動する際に表示される黄色の枠に、キーフレームが表示されるようになりました(従来は、移動する領域の境界線のみ表示されていました)。
- グラウンダーで、質量中心が地表に投影されるようになりました(以前は、質量中心と地表を結ぶ線のみでした)。
- カラーピッカーパネルを開かずに、色のコピー&ペーストができるようになりました。
- 最後に、専用のオプションを使用して現在のワークスペースを保存するオプションが追加されました。
他にもAutoPosing、クランプ補間の改善などのアップデートが行われています。
すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Cascadeur 2023.1は、Windows10,11とUbuntu20.04以降、macOS 13.0以降(ARM モデル (M1 以降) のみ)で利用可能です。詳しいシステム要件の確認はこちらから
価格は次のようになっています。
- 小さなアニメーションプロジェクトの個人またはチーム向けの Basic ライセンス(年間収益が 10 万ドル未満)が無料、
- プロのアニメーション向けのProライセンスが300ドル(現在225ドル)、
- 個人的なサポートが必要なチームや企業向けのBusinessライセンスが1000ドル(現在750ドル)です。
他にもお問い合わせが必要なEnterpriseライセンスが用意されています。
それぞれのライセンスの機能比較は次のようになっています。
無料のBasic ライセンスでは、AIをサポートしたオートポージング、高速リギング、すべての物理ツールなどの機能が使用できますが、次の制限があります。
- アニメーションシーンごとにエクスポート可能なフレーム数は300に制限されます。
- エクスポートされるシーンのジョイントの数に制限(120ジョイント)があります。
- ビューポートの隅に小さなコピーライト・ウォーターマークが表示されます。
- 「複数シーン表示」ツールは無料版には含まれていません。
詳しい価格、機能比較はこちらから
Cascadeur 2023.1 introduces Finger AutoPosing, Video MoCap, and macOS version
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