2023年4月21日(現地時間) – Academy Software Foundation(ASWF)は、MaterialXの最新リリースであるバージョン1.38.7のリリースを発表しました。
MaterialXについて
MaterialXは、コンピュータグラフィックスにおけるリッチなマテリアルやルックデベロップメントコンテンツを表現するためのオープンスタンダードで、プラットフォームに依存しない記述とアプリケーションやレンダラー間での交換を可能にします。
2012年にIndustrial Light & Magicで発表されたMaterialXは、『Star Wars: The Force Awakens』と『Millennium Falcon:Smugglers Run』以降、同社の長編映画やリアルタイム体験における重要な技術となっています。このプロジェクトは2017年にはオープンソースとして公開され、Sony Pictures Imageworks、Pixar、Autodesk、Adobe、SideFXなどの企業が継続的に開発に貢献しています。2021年には、7番目のホストプロジェクトとしてAcademy Software Foundationに参加しました。
MaterialXは、Maya、3ds Max、Substance Designer、Arnold、Renderman、Autodesk Standard Surface、Universal Scene Description(USD)など、広く使われているアプリケーションに取り入れられています。
新機能ハイライト
最新のアップデートでは、いくつかの重要な機能が追加されています。
- Lucasfilm の Associate Pipeline Engineer である Emma Holthouser 氏によって開発された新しい MaterialX Graph Editor:MaterialX Graph Editorは、MaterialXグラフの視覚化、作成、編集のためのサンプルアプリケーションです。ImGuiフレームワークと、Node EditorなどのImGui拡張機能を利用しています。
- Appleの貢献により、MaterialXのシェーダー生成とレンダリングでMetal Shading Languageをサポート:これは、MaterialXのシェーダー生成に欠けていた主要な部分を解決し、WGSLやHLSLなどのシェーディング言語を将来的にサポートするための基礎となるものです。
- generalized_schlick_edf node のサポート:コーティングされた発光面を表現できるようになりました。
- シェーダー生成で adobergb および lin_adobergb 色空間のサポート。
- hwImplicitBitangents ジェネレーターオプションにより選択された authored bitangent vectors をサポート。
- mix nodesとIOR inputsに uisoftmin および uisoftmax 属性が追加。
- glTF PBR シェーディング モデルに tangent input を追加、 Clang Formatステップを GitHub Actions ビルドに追加。
また、最新のUSDリリースは、MaterialXサポートをデフォルトで有効にした最初のリリースとなっています。
より詳しい情報は MaterialX github ページへ
Latest MaterialX Release now Available; New USD Release Enables MaterialX Support by Default
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