2023年4月12日(現地時間)- NVIDIAは、RTX Remix Runtime をオープンソースとしてGitHubで公開しました。
RTX Remixについて
RTX Remixは、パストレーシング、NVIDIA DLSS、AIで強化されたテクスチャ、ユーザーが作成したアセットを使ってDirectX 8および9のクラシックゲームをリマスターするための改造プラットフォームです。
RTX Remixは、NVIDIA Studioアプリケーションの一部で、RTX Remix Creator Toolkit と RTX Remix Runtimeという2つのコアコンポーネントで構成されており、これらのコンポーネントが連携して、モデラーがクラシックPCゲームをリマスターできるようにします。
RTX Remix creator toolkitは、NVIDIA Omniverse上に構築され、RTXを使用したPortalの開発に使用されています。改造者は、リマスターしたシーン内で新しいアセットやライトを割り当てたり、AIツールを使用して任意のアセットの外観を再構築することができます。RTX Remix creator toolkit Early Accessは近日公開予定です。
RTX Remix の詳細については以下の記事もご覧ください。
https://cginterest.com/2022/09/22/nvidia%e3%80%81omniverse%e4%b8%8a%e3%81%ab%e6%a7%8b%e7%af%89%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9fmod-%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%a0-nvidia-rtx-remix-%e3%82%92%e7%99%ba/
RTX Remix Runtime がオープンソースで公開
RTX Remix runtimeは、ゲームシーンをキャプチャし、パストレーシング、DLSS 3、ReflexなどのRTXテクノロジーをゲームに注入しながら再生時にアセットを置き換えます。すでにMOD開発者は、Portal With RTXのRTX Remix runtimeを使用して、数多くのクラシックゲームでレイトレーシングの実験的なシーンを作成しています。
RTX Remix runtimeには、以下のコンポーネントが含まれています:
- ゲームシーンをUSDにキャプチャし、ランタイムでオリジナルのゲームアセットを改造されたゲームアセットに置き換える役割を果たすUSDキャプチャおよび置換モジュール。
- レンダラーをx86命令セットからx64命令セットに変換するBridge(ブリッジ)。このコンポーネントにより、レンダリングに使用できるメモリの容量が削減されます。
- Scene Managerは、D3D9の固定関数APIから送られてくる情報を使用して、オリジナルシーンの表現を作成し、ゲームオブジェクトをフレームごとに追跡し、パストレースされるシーンをセットアップします。
- コア・パストレーサーは、レンダリングループ、マテリアルハンドリング、ゲーム固有のレンダリング機能(デカールやパーティクルなど)を含みます。パストレーサーを高速化し、リアルタイムでレンダリングするための様々な技術(DLSS、NRD、RTXDI)は、既存のSDKとライセンスを通じて、 NVIDIA Developer portal から引き続き入手可能であることに注意してください。
オープンソース化により、Remix ランタイムの機能セットを拡張する可能性が広がります。高度な mod 開発者がソース コードアクセスを介して取り組む可能性のあるプロジェクトの例としては、次のようなものがあります。
- お気に入りのゲームをRemixと互換性のあるものにする。
- 流体シミュレーションを最新化し、煙や火をリアルなボリュメトリックで表現する
- ランタイムにカスタムポストエフェクトシェーダーを組み込む
- アニメーションライトの追加 (例: 火の揺らぎ、または色が循環するライト)
- アニメーションキャラクターメッシュの差し替え
- ゲームでのカメラ位置の変更 (例:一人称視点のゲームをアイソメトリックにする等)
- レンダラーにバーチャルリアリティ対応を搭載する
- 動的な条件置換の実装(例:プレイヤーの位置に応じてフォグを追加したり、ライトを変更する等)
ダウンロード
RTX Remix runtimeは、寛容な MIT licenseでオープンソース化されており、ソースコードはこちらのGitHubページにあります。
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