Lumion 2023 がリリース!レイトレーシング技術を融合した新しいハイブリッドレンダリングエンジンが搭載

CGソフト

2023年3月15日 – Act-3Dは、建築向けビジュアライゼーションソフトウェアの最新アップデート Lumion 2023 をリリースしました。

新機能のハイライト

このリリースでは、ラスタライズとレイトレーシングを融合させたレンダーエンジンを始め多くの新機能や改善があります。なお、バージョン2023.0で保存したプロジェクトやモデルは、旧バージョンのLumionで開くことができませんのでご注意ください。旧バージョンのLumionから設定、モデル、Projectを移行する方法についてはこちらから

レイトレーシング v0.9

Lumion 2023は、従来のラスタライズ技術と全く新しいレイトレーシング技術を融合し、完全に作り直されたハイブリッドレンダリングエンジンを搭載しています。ライティングカテゴリーにあるレイトレーシングエフェクトは、光の挙動を正確にエミュレートし、ボタンを押すだけでリアルな間接照明、非スクリーン空間の反射、接触影などが自動的に表示され、レンダリング品質を大幅に向上させることができます。サンプル数とバウンス数をコントロールできるので、最終的な仕上がりをより詳細に制御することが可能です。

Lumion 2023に含まれる新しいソフトウェアアップデータにより、新しいレイトレーシング効果の範囲は今後も拡大され、新しい追加も簡単に利用できるようになりました。

レイトレーシング エフェクトの詳細についてはこちらから

フルPBRマテリアル

Lumion 2023では、既存のPBR(物理ベースレンダリング)マテリアルの品質が向上しました。

8つのマップを活用した完全な物理ベースレンダリングに変更され、デザインの選択をより現実に近づけることができるようになっています。これにより、光の状態を正確に計算し、マテリアル設定をより高度に制御することで、より自然な物理的特性をレンダリングすることができます。

新しいレイトレーシング効果を有効にすると、光と各サーフェスの相互作用により、超リアルなテクスチャが得られます。また、独自のテクスチャをインポートしたり、異なるマップを組み合わせて、思い通りのルックを作成することも可能です。

新しい設定とマップスロットが追加

Metalness:サーフェスのメタリック属性の強さを制御します。メタルネスマップを読み込むことで、サーフェスのメタリックな部分を非金属の部分から分離することができます。

Emissive Strength、Reflectivity、Opacity:それぞれのスライダーから、または各スロットに独自のMapを割り当てることによって、個別に制御できるようになりました。

新しいマテリアルプロパティ

Subsurface Scattering (SSS):スライダ値を上げると、オブジェクト/サーフェスに半透明の効果を与え、光が透過してマテリアルによって散乱されるようにします。白(#FFFFFF)以外の色を割り当てると、マテリアルによって散乱される光の色合いに影響を与えます。

Clearcoat:この値は、表面に無色で樹脂のような仕上げの層を追加します。

変更と改善

  • Texture Map:従来のColor Mapを置き換えるようになりました。テクスチャマップの値を下げると、カラーがサーフェスに与える効果が高まります。デフォルトでは、標準マテリアルを適用する場合、テクスチャは50%に設定する必要があります。
  • Roughness Map:Gloss Map(グロスマップ)を置き換えることができるようになりました。Gloss Mapは引き続き使用でき、反転させることができます。
  • Mapping scale:実世界のスケールと座標に設定されます。
  • Opacity:不透明度を設定できます。 不透明度スライダは、サーフェスの透け具合をコントロールするもので、Lumion 12.5以前のバージョンの透明度を置き換えたものです。不透明度マップを読み込むと、スライダーはサーフェスの完全に黒くない部分のみを制御できるようになります。
  • Map Slots:Map Slotが空の場合、LumionはMapを完全に白と解釈し、サーフェス全体に影響します。必要に応じて削除することも可能です。
  • アルファチャンネルを持つテクスチャ(例:.PNG、.TGA)がインポートマテリアルに埋め込まれていた場合、アルファチャンネルが不透明度マスクスロットに割り当てられるようになりました。
  • Normal Map:Normal Mapは、テクスチャまたは変位マップに基づいて自動生成することができるようになりました。Lumionに両方が読み込まれている場合、法線は変位マップに基づいて生成されることが一般的に推奨されています。また、Normal Mapの緑チャンネルを反転させる機能がコンテキストメニューに追加されました。

新しい高品質マテリアル

Lumion 2023には、木材、石材、レンガ、石膏、金属、コンクリート、アスファルト、土、芝生など建物の表面や景観デザインにリアリズムを加えるために使用できる98種類の新しいマテリアルが追加されました。

さらに、Lumion 2023では、ガラスマテリアルが改良され、プロジェクトの窓やその他のガラス面の細部まで微調整ができるようになりました。レリーフや霜のようなカスタムテクスチャを追加したり、歪みを好みに合わせて調整することが可能です。新しいガラスマテリアルは、現在レイトレーシングv0.9と互換性がないことに注意してください。

Materials:Landscape:
  • Wood: 53
  • Bricks: 2
  • Concrete: 3
  • Metal: 10
  • Stone: 8
  • Plaster: 11
  • Soil: 3
  • Grass: 6
  • Asphalt: 2

コンテンツライブラリの拡充

Lumionのコンテンツライブラリには、自然、3Dの静的キャラクター、車、乗り物、家具アイテムなどが新たに227種類追加されました。

シーン構築の改善

ギズモ

新しいトランスフォームギズモ機能により、モデルの配置が簡単になりました。アセットを思い通りに配置することが可能です。ギズモは、ビルドモードでの移動と回転、および特定のエフェクトの編集中に使用できます。オブジェクトの移動は1軸または平面(XY、YZ、XZ)、回転はヘディング、ピッチ、バンクに関連する平面を利用することができます。

また、ALTキーを押しながらギズモの矢印や平面をドラッグすると、オブジェクトが複製されます。

オートスナップ

新しくなったオートスナップ機能では、オブジェクトを配置しながら、プロジェクトの内容に即座に合わせることができます。

  • オブジェクトカテゴリ:オブジェクトカテゴリのモデルは、空間的な指定に応じてインポートモデルのサーフェスにスナップして整列します(例:椅子は最も近い水平サーフェスにスナップして整列し、絵画は垂直サーフェスの法線に方向を合わせます)。
  • 人物・動物カテゴリ:Seatedタグを含む人物は、最も近い座席のオブジェクトにスナップして揃えます。

その他の改善

  • 新しいオブジェクトタグ
  • マテリアルライブラリーのピッカーの改良

カメラパス

より幅広いビデオカメラのプリセットで、これまで以上に迅速かつ簡単にアニメーションを作成できるようになりました。以下の新しいプリセットで、カメラ位置をより自由にコントロールし、よりスムーズなカメラの動きが利用できます。

  • Orbit Path:設定したポイントの周りを周期的に移動させることができます。アドバンスモードでは、パスを変更してターゲットの周りを何度も周回することができます。
  • Dolly Shot:設定したHeadingとPitchで、2点間を直線的に移動することができます。
  • Pan/Tilt Shot:水平方向(Pan)または垂直方向(Tilt)の弧を描くようにカメラを移動させることができます。
  • Follow Object: カメラはターゲットを追いかけ、「Look at target」が有効な場合はターゲットを向き、セットで向きを変えることができます。

カメラプリセットの詳細についてはこちらから

また、カメラ パスをインポートして、.FBX および .DAE 形式のカメラのより制御された動きを実現できるようになりました。

GIF

その他のアップデート

色補正効果の改善

新しいヒストグラムで、より正確にシーンのカラーバランスを調整できます。

被写界深度の向上

被写界深度効果の向上により、オブジェクトをフォーカス内に配置したり、フォーカスから外したりして、シーンの特定の部分に注目させることができます。

アスペクト比

お好みのアスペクト比で直接レンダリングすることで、ビジュアライゼーションの構図をコントロールできます。正方形や縦長のアスペクト比を含むさまざまなフォーマットから選択でき、レンダリング後の写真やビデオのトリミングにかかる時間を短縮できます。

その他のアップデート内容の確認はこちらから(日本語版はこちら

価格とシステム要件

Lumion 2023は、最新の Windows 10 64 ビット (バージョン 2004) 以降で利用できます。※4K 解像度でのムービーのレンダリングまたは RayTracing の使用には、最低 8GB のグラフィック カード メモリが必要です。より詳しいシステム要件の確認はこちらから

また、Lumion は、主要な CAD および 3D モデリング ソフトウェアと互換性があります。すべての互換性のあるソフトウェアの確認はこちらから

Lumionはサブスクリプション版のみの販売となりました。Normal(Standard)版とPro版があり、機能制限のある Lumion Standard版の価格は、127,600円/年(749 ユーロ(ドル)/年(初年度649ユーロ(ドル)))、フル機能のLumion Proは、255,200円/年(1,499ユーロ(ドル)/年(初年度1299ユーロ(ドル)))です。お得な3年サブスクリプションも用意されています。

価格の確認はこちらから(日本販売店グローバル

機能の比較表の確認はこちらから

旧バージョンのLumionを使用している方は、こちらからアップグレードオプションを確認することができます。


Lumion ウェブサイトへ

(日本代理店はこちら

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