ZBrush 2023 がリリース!Redshift レンダラー、スライムブリッジ、マスク領域の追加、その他ツールの改善など

CGソフト

2023年1月11日(現地時間) – Maxon は、ZBrush と Forger のメジャーアップグレード、Red Giant Trapcode のキーパフォーマンスのアップデートを含む Maxon One 製品のアップデートを発表しました。ここでは、ZBrush のアップデート内容について紹介したいと思います。

新機能ハイライト

このリリースでは、Redshiftの統合の最初のステップとして高品質なレンダリングの作成が可能となりました。他にも、M1およびM2搭載Macの能力を活用するためのアーキテクチャの変更、新しいツールの追加とZRemesherなどの既存スカルプトツールのアップデートが行われています。

Redshiftが搭載

ZBrush内で、Redshift レンダラーを使用して直接レンダリングできるようになりました。Redshift統合の最初のステップとして、新しい Redshift マテリアル (ガラス、金属、反射、サブサーフェス スキャッタリング、シャドウ キャッチャー、発行ライト) を使用してレンダリングすることができます。

Redshift for ZBrushはStandard、Matcap、Redshiftマテリアルをサポートし、金属の質感やガラスのコースティクスを生成しリアリズムを向上させます。Maxon Oneの加入者は、レンダリングにNvidiaとAppleのGPUのフルパワーを利用することができ、、互換性のあるシステムでCPUを使用すればピクセル単位で一致する結果が得られます。

*Redshiftアプリケーションは別途インストールが必要です。

スカルプトツールの追加と改善

スライムブリッジ

スライムブリッジは、ZBrushのマスキングシステムを使って複雑な幾何学的に接続し、2か所のマスクの間をデザインすることができます。テンション、ブリッジ、毛管、ブランチのコントロールにより、2つのサーフェス間にスライムの粘液のようなものを簡単に作成することが可能です。

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Sculptris Pro

Sculptris Pro は、ポリゴンの均一性などに束縛されることないスカルプトを可能とするダイナミックテッセレーションスカルプトワークフローです。この Sculptris Pro に、サブディビジョン サイズピッカーが追加されました。

サブディバイドサイズスライダー、またはピッカーボタンからメッシュをクリック&ドラッグして、テッセレーションされた三角形のサイズを設定することができます。ピッカーボタンには、必要に応じてホットキーを割り当てることができ、良い結果を得るためには、Adaptive Sizeボタン(ブラシサイズによってテッセレーションサイズを制御する)をオフにする必要があります。

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ダイナミックシンメトリー

ダイナミックシンメトリー(Dynamic Symmetry)は、ギズモの位置に基づいて対称軸を設定することができます。ローカルシンメトリー機能の強化により、モデルの移動、拡大縮小、回転だけでなく、ギズモの位置を移動しても、対称性が維持されるようになりました。

マスク領域

マスク領域(Mask Region)を使用すると、マスクのアウトラインを描いて塗りつぶすべき領域を決定し、ボタンを押すだけで複数の領域をマスクすることができます。

Zリメッシャー リトライ / ポリペイントを保持

ZRemesherの最新バージョン4.0は、スピードの向上とその他の改善がされています。キャッシュ機能の追加により、設定の変更と新しいリメッシュの計算が素早く行えるようになりました。アンドゥ履歴を使用して素早くバージョンを比較することができます。

さらにポリペイントを保持するオプション(KeepPolypaint)が追加されています。KeepPolypaint がオンになっている場合、モデル上のすべてのポリペイントは、新しいポリゴン密度に対して可能な限り保持されます。

左側は元のメッシュ。右側は Keep Polypaint を有効にして ZRemeshing した後

改良点

  • ポリペイント保持オプション
  • 速度の向上
  • メモリに一時的に保存されたメッシュ データを使用した高速再試行
  • MacOS Apple Siliconに対応

クリースエッジ UVアンラップ

UVマップのサブパレットに、モデルをアンラップするための新しいセクションが追加されました。シーム作成に使用されるCreasesが追加されたことで、ZBrush内でのモデルのアンラップがより簡単に行えるようになりました。

このオプションを使用すると、現在のサブツールの折り目Creases)付きエッジからUVシームを生成できます。

その他

Appleシリコンとの互換性

ZBrushはMacOSのApple Siliconと互換性があり、Rosettaを使用せずに動作するようになりました。

新しい保存オプション

ファイルパレット(ZPRプロジェクトファイル保存用)とツールパレット(ZTLファイル保存用)に、新しいファイル保存オプションが追加されました。

ラストアクションの適用

最後のアクションを複数の表示されているサブツールに即座に適用することができます。ZBrushツールパレット内の複数のサブツールに、マテリアル属性、カラー情報、その他の「アンドゥできない」操作をボタンクリックで適用することができます。ダイナミック・サブディビジョンをオフにしたり、カラーやマテリアルで塗りつぶしたりするのに適しています。

その他すべてのアップデート内容と詳細の確認はこちらから

永久ライセンス保持者向けアップグレード方法

ZBrush 2023 にアップグレードする方法は以下の3 つあります。

1. 永久ライセンスアップグレードを現地通貨で約659ドル(99,000円)で購入する。

これにはZBrushの新機能が含まれますが、Redshiftは含まれません。しかし、Redshiftを別途購読することは可能です。

2.ZBrushのサブスクリプションを購入する。

ZBrush 2023 のリリース後の最初の 3 か月間は、年間サブスクリプションが初年度約 25% オフの割引価格で利用できます (その後は通常価格で更新されます)。れにより、Redshift CPUを搭載したZBrush 2023 が得られます。Redshift GPUを使用するには、さらに Redshift サブスクリプションを購入する必要があります。

3. 永久アップグレードとほぼ同じ価格で Maxon One サブスクリプションを購入

最初の 1 年間は約 45% オフです (その後は通常価格で更新)。これにより、Maxon One の全ラインナップが提供されるため、Redshift GPUとCPUが ZBrush に含まれます。

ZBrush の Redshift は ZBrush 2023 の機能であるため、ZBrush 2023 でのみ動作し、それ以前の ZBrush バージョンでは動作しません。

その他詳しい情報はこちらから

価格とシステム要件

ZBrush 2023 は、Windows 10 または 11 の 64 ビット、Mac OS: 10.14 以上で利用できます。

より詳しいシステム要件はこちらから

価格は、サブスクリプションが5500円(39ドル)/月または52800円(359ドル)/年、永久ライセンスが132000円(895ドル)となります。

また、ZBrush 2023は、Maxon製品がすべて含まれた Maxon One サブスクリプションの一部としても利用できます。

価格の確認はこちらから


新年から新しい創作を: Maxon Oneの1月リリースとして、RedshiftとZBrushの統合などを発表。

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