2022年12月13日(現地時間) – chaosは、Houdini用のレンダリングソフトウェアの最新アップデート V-Ray 6 for Houdini をリリースしました。
新機能ハイライト
このリリースでは、Houdini 19.5のサポート、Solaris用のフル機能のV-Ray Hydraデリゲート、Houdiniのオーシャンツールのネイティブサポートの追加、新しいスマートツールとパフォーマンスの強化などが行われています。また、シーンを最適化する新しいツールの導入など他にも多くの新機能があります。
スムーズなワークフローを実現する緊密な統合
■Houdini 19.5とSolarisをサポート
Hydra Hairプロシージャル、Solaris Render Regionなど、Houdini 19.5の機能がV-Rayでサポートされるようになりました。さらに、Solaris用のフル機能を備えたV-Ray Hydraデリゲートがサポートされています。
■海のレンダリング
Houdiniのoceanツールのネイティブサポートにより、完璧な海の波を作成できるようになりました。これまで以上にコントロールしやすくなり、Houdiniの海をより速く、テクスチャベイクなしでレンダリングすることができます。
スマートツール
■強化されたボリューメトリックレンダリング
ボリューメトリックレンダリングのための位相関数として知られる異方性散乱(anisotropic scattering )をサポートし、雲や煙などのよりリアルなボリューメトリックエフェクトを生成できるようになりました。ボリューメトリックジオメトリモードを使用せずにクリプトマット要素をエクスポートする新しいオプションで、ボリューメトリック用のマスクを簡単に作成できます。
■Chaos Cosmos
で、高解像度マテリアル、美しいHDR環境、植物、木、茂みなどのレンダリング可能な3Dモデルが含まれた、高品質なV-Rayコンテンツの無料ライブラリChaos Cosmosが利用できます。
■プロシージャルな雲
V-Ray Sun and Skyの新しいプロシージャル雲システムは、シンプルでメモリ効率の良い方法で、完璧な外観を実現し、雲をアニメーション化して印象的なタイムラプスを作成することができます。
■ディスプレイスメント付きV-Ray Decal
V-Ray Decalを使用して、任意のサーフェスにディスプレイスメントを追加し、よりリアルなひび割れた壁、岩、傷やさびたサーフェス、エンボス文字などを作成できるようになりました。
■V-Ray Enmesh
V-Ray Enmeshは、メモリ効率の良い方法で、オブジェクトのサーフェス全体にジオメトリを繰り返し配置できる機能です。わずか数クリックで、チェーンメール、車のグリル、金属グリッド、パネル、フェンス、ファブリックなど、複雑で詳細なサーフェスをテクスチャであるかのように作成することができます。
■フィニットドームライトモード
フィニットドームライト(Finite Dome Light)モードは、V-Ray Dome Lightの新しい、より柔軟な地面投影機能です。ライトのスケールを設定、ブレンド設定を制御してHDRI環境レンダリングを向上させることができます。
V-Ray Enmesh、V-Ray Decal、フィニットドームライトモードについては、以下のV-Ray 6 for Maya や 3dsMaxの記事の動画や画像もご参考に。
https://cginterest.com/2022/09/01/v-ray-6-for-maya-%e3%81%8c%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%ef%bc%81enmesh%e3%80%81%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%ab%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e3%80%81/
レンダリングの高速化のための機能強化
バケットレンダリングは、クレバーな新しいアルゴリズムによって、高速化されました。レンダーバケットサイズは、ハードウェアの最適な使用とメモリ効率の最大化のために調整されます。
■IPRのライトキャッシュ
V-RayのIPR(Interactive Production Renderer)出力がプロダクションレンダラーと同じになったので、デザインを反復しながらより良い判断ができるようになりました。
■レンダリングの高速化など
V-Ray Environment Fogのレンダリングが最大30%高速化。V-Ray Materialの新しいSSSモードにより、半透明なマテリアルのレンダリングも最大2倍高速化されました。さらに、AlembicとVDBキャッシュを利用するスタジオワークフローでは、最初のピクセルまでの時間が短縮され、VRsceneの生成が高速化されました。
■V-Ray プロファイラー
V-Ray プロファイラーでは、シーンのシェーダとボリュームの計算に費やされた時間に関するレポートを受け取ることができます。シーンのホットスポットをすべて見つけ出し、パイプラインを最適化することで、レンダリングをさらに高速化することが可能です。
シェーディング
■薄膜(Thin Film)レイヤー
V-Ray マテリアル内の新しい薄膜オプションで、シャボン玉やこぼれた油などのリアルな虹色マテリアルを作成できるようになりました。
■V-Ray マテリアルのエネルギー保存の強化
新しいV-Rayマテリアルエネルギー保存のアップデートにより、金属やその他の反射面をさらにリアルに表現できるようになりました。
その他
■VFB のコンポジション ガイド レイヤー
VFB の新しいコンポジション ガイド レイヤーを使用して、画像を簡単に微調整できます。カスタマイズ可能なオーバーレイを使用して、別のアプリケーションを使用せずに、構図を強化することが可能です。
■VFBパノラマビューア
V-Rayフレームバッファから、レンダリング中に球体パノラマレンダリングをプレビューできるようになりました。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
V-Ray 6 for Houdini は、Windows 8.1以降で動作する Houdini 19.0以降、Red Hat Enterprise Linux 6.2 WS, or CentOS 6で動作する Houdini 19.0以降、Apple mac OS X 10.9 Mavericks以降で動作するHoudini 19.0以降で利用できます。詳しいシステム要件はこちらから
価格は、シングルノードロックライセンスのV-Ray Solo が11,990円/月、71,280円/年、182,160円/3年です。
また、V-Ray 6 for Houdini は、Chaosのすべての製品が含まれた V-RayPremium の一部としても利用できます。
価格の確認はこちらから
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