Topaz Video AI v3.0 がリリース!使いやすさの向上、新しいAIモデルの追加など

CGソフト

2022年10月19日(現地時間)Topazlabsは、同社の動画の品質向上のためのソフトウェアの最新アップデート Topaz Video AI v3.0 をリリースしました。

Topaz Video AI について

Topaz Video AI は、ビデオアップスケーリング、インターレース解除、モーション補間、手ぶれ補正のための世界有数のプロダクショングレードのニューラルネットワークを、ローカルワークステーション用に最適化された状態で無制限に利用できるようにするものです。

以前は、Video Enhance AI と呼ばれていたもので、バージョン番号も引き継いでいます。Video Enhance AI の有効なライセンスを所有しているユーザーは無料で入手することが可能です。

Topaz Video AI v3.0を開発した理由

Video Enhance AIは、インターレース解除、8K解像度までのインテリジェントアップスケーリング、シームレスなフレームレート変換など、ビデオに影響を与える最も一般的な品質問題を改善するために開発されました。しかし、動画を一連の固定レート画像として扱うため、アプリのAIモデルが可変フレームレートの映像、フレームリピート、シーンの変更を処理しなければならないときに問題が発生しました。また、手ぶれ補正やシーン検出のための新しいモデルの開発には、映像に何度もパスをかける必要があるため、その作業も複雑になっていました。

Topazlabsは、後述するようなの新機能を開発し、革新を続けるために、アプリの次世代版を、全く新しいコードベースと、複数のAIモデルのスタック、並列タスクの実行、プロジェクトキューのフィルタリングなど、多数の機能改善をした全く新しいユーザーインターフェイスの上に構築しました。

新機能ハイライト

Topaz Video AI v3.0では、ビデオの手ぶれ補正、強化機能の改善、ユーザーエクスペリエンスの向上などの新機能が盛り込まれています。

使いやすさの向上

AIモデルのスタッキング

1つのタスクで複数のAIモデルを有効にできるようになり、より柔軟なワークフローが可能になりました。例えば、4K解像度へのアップスケールと同時に、スタビライズを有効にして粒状感(グレイン)を追加することができるようになりました。

フィルターサポートによるタスクの並列実行

複数のタスクを同時に実行できるようになり、より効率的なワークフローが可能になりました。複数の入力ビデオファイルから様々な設定で異なるプレビューを実行したり、複数のプロジェクトを同時に書き出したりすることができます。

また、新しいフィルタリングオプションを使用して、選択したビデオファイルまたはロードされたすべてのビデオファイルのプロセスジョブを表示し、出力プレビュータスク、エクスポートタスク、またはその両方でフィルタリングすることができます。

コマンドラインインターフェース

Topaz Video AI v3.0では、コマンドラインインターフェイスを使用したスクリプトの実行に対応しました。これは、このような環境での作業に慣れている上級ユーザー向けに設計されており、実行する様々なスクリプト処理を柔軟にカスタマイズすることができます。コマンドターミナルでの作業に不慣れな方は、アプリのユーザーインターフェイスを使用することが強く推奨されています。

新しいコマンド ライン インターフェースの使用について詳しくはこちらから

重要なパフォーマンスと安定性の改善

以下のような新しいパフォーマンスと安定性の改善も含まれています。

  • H264、H265、AV1(利用可能な場合)および ProRes 444 など高ビット出力フォーマットのハードウェアエンコーディングをすべてのプラットフォームでサポートします。
  • 色空間のサポートと色精度の向上。
  • 最大16ビットの色深度をサポート。
  • 新しいクロップツール。
  • 新しい letterbox/pillarbox 検出および削除ツール。
  • トリミングツールの改善。
  • デフォルトのプレビューと書き出しの環境設定が可能に。
  • 縦長動画を含むすべてのアスペクト比に対応。
  • オフライン対応により、インターネットに接続されていない状態でもアプリを使用できるようになりました。新しいAIモデルのダウンロードには、インターネット接続が必要です。
  • 外部プレーヤーアプリでプレビュー動画を再生することができます。

新しいAIモデル

手ぶれ補正モデル

手ぶれ補正(Stabilization)モデルは、カメラが不安定になることで発生しがちな手ぶれやカクつきを軽減するためのモデルです。

これは2つのステップで行われます。

  1. フレーム間のカメラの動きを推定
  2. 各フレームを変換し、カメラの動きが滑らかに見えるようにする。

従来の方法では、フレーム間の個々の特徴点を見つけてマッチングさせることでカメラの動きを判断していました。それでも、フレームに低コントラスト領域、照明変化、モーションブラー、移動物体などの困難なシーンが含まれる場合、信頼性が低いことがあります。

新しい手ぶれ補正AIモデルは、個々の点ではなく、フレーム全体を考慮します。従来のFeature-matchingアルゴリズムよりも良いパフォーマンスを発揮するために、モデルは挑戦的なビデオサンプルで訓練されました。

ほとんどの手ぶれ補正手法は、フレームを変換した後にできる欠落した領域を取り除くために構図を切り取る必要があり、映像の意図したフレーミングに影響を与える可能性があります。そこで、Topaz Video AIは、自動クロップオプションに加えて、隣接するフレームとAIモデルを使用して欠損領域を生成するフルフレームスタビライズを提供しています。

また、Topaz Video AIは、ローリングシャッター効果の補正やジッターモーションの低減を行うオプションも用意されています。ジッターモーションを軽減する(Reduce Jitter Motions)オプションは、別のAIモデルを使用して、隣接するフレーム間の空間的なジッターを軽減し、3Dカメラの回転や視差効果を最小限に抑えます。

Apollo スローモーションモデル

TopazlabsオリジナルのスローモーションAIモデル、ChronosとChronos Fastと同様に、新しいApolloモデルは、スローモーションビデオを作成し、フレームレートを変換するためにフレーム間の補間を行います。

Apolloモデルは、非線形な動きやモーションブラーを扱うように訓練されており、、隣接する4つのフレームを考慮し、それらのフレーム間のオブジェクトの動きを推定します。これにより、モデルは動きの非線形性を理解し、それに応じて中間点を補間することができます。

このモデルは、非機械的な動き(例えば、人間や動物の動き、手持ちカメラの映像など)を含む映像の動きをスローダウンするのに最適なモデルです。映像にブレがある場合は、ChronosまたはChronos Fastの前にApolloモデルを試してみてくだい。

その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから

価格とシステム要件

Topaz Video AI v3.0 は、Windows 10 (ビルド 19041 v2004 以降)、 11、MacOS 10.14 Mojave 以降(CPUサポートの場合)、10.15 Catalina 以降(GPUサポートの場合)で利用できます。

より詳しいシステム要件の確認はこちらから

新規購入の価格は、299.00 ドル(1年間のアプリアップデートを含む)です。

有効なライセンスを所有している既存のVideo Enhance AI ユーザーは、Topaz Video AI v3.0を無償で入手できます。有効でないライセンスを所有しているユーザーは、Topaz Video AI v.3.0を含む1年間のアプリケーションアップデートを$149.00で購入することができます。

セール情報

現在セールが行われており、新規購入が159ドルとなるセールが行われています。

期間は11/4(現地時間)までです。


Topaz Video AI ウェブサイトへ

Topaz Video AI v3.0: Rebuilt with a new stabilization model, smarter workflows, and improved video enhancement capabilities

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